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一言

「……にしても、聞いたよね皆」




白い肌に垂れた瞳。映える紅い目に翠の髪の彼はニコリと優しく笑いながら問いかけた



「聞いた聞いた、何かあの王が勝手に騒ぎ出してたよな!

何で急にあんな事言い出したのか……」



帽子を被った彼は顎に手を当て考える素振りをしていた。



「……アビィ」



そう人形のような少年が翠の髪の彼に向かって言った

どうやら翠の髪の彼はアビィと言うようだ



「…アビィは、怖くないの?」



そう彼が問うとアビィはまたもや優しく笑い

身長を合わせながら答えた



「何で僕が怖がらなきゃいけないの?

アマンダは僕を見下ろしてたのかな?」


「いや別にそういうわけじゃないだろ……」



アマンダという少年にそう言った後、

帽子を被った男がなだめる様に言った


アマンダは目をそらし、つまらないとでも言うように隈がついた目元を伏せた



「ふふ、分かってるから黙ってねかんかん帽。」


「いや確かにかんかん帽被ってるけどさ?!

いい加減俺の名前覚えろよ!!シーリール!

シリルだ!!」



彼、シリルは胸を張って答えた

はぁ、とアマンダは溜め息をしながら眠そうにして大きな部屋から出て行った


残された二人は


白い肌に垂れた瞳。映える紅い目に翠の髪の彼はニコリと優しく笑いながら問いかけた



「聞いた聞いた、何かあの王が勝手に騒ぎ出してたよな!

何で急にあんな事言い出したのか……」



帽子を被った彼は顎に手を当て考える素振りをしていた。



「……アビィ」



そう人形のような少年が翠の髪の彼に向かって言った

どうやら翠の髪の彼はアビィと言うようだ



「…アビィは、怖くないの?」



そう彼が問うとアビィはまたもや優しく笑い

身長を合わせながら答えた



「何で僕が怖がらなきゃいけないの?

アマンダは僕を見下ろしてたのかな?」


「いや別にそういうわけじゃないだろ……」



アマンダという少年にそう言った後、

帽子を被った男がなだめる様に言った


アマンダは目をそらし、つまらないとでも言うように隈がついた目元を伏せた



「ふふ、分かってるから黙ってねかんかん帽。」


「いや確かにかんかん帽被ってるけどさ?!

いい加減俺の名前覚えろよ!!シーリール!

シリルだ!!」



彼、シリルは胸を張って答えた

はぁ、とアマンダは溜め息をしながら眠そうにして大きな部屋から出て行った


残された二人

カーテンのしまった部屋ではその静けさが増していた

特に何も言わずに頬杖をしながらニコニコと笑うアビィと居心地の悪そうなシリル


その時、がチャリとドアの開く音がした



「…シリル…ここにいたのね…」


「エ……ミリア…か……あ、あはははっどうしたのさ」



エミリアと呼ばれた女性は裸真っ白で飾られたような風貌をしていた

シリルはエミリアを見た途端苦笑いをし後退りをしている

アビィはそんな二人を見てより口角を上げた



「やぁエミリア。どうやらシリルに用があったんだね。

僕には到底いらない存在だから、連れてっていいよ?」


「…ううん…連れてかないわ…元々はアビィに、聞きたいことがあって来たから…」



そうエミリアが言うとシリルは目を見開きアビィを見た

エミリアがアビィに聞きたい事があるなど珍しかったのだろう



「ふぅん…珍しいね。


…こっちにおいで、エミリア」



トコトコとエミリアが細い足を動かし大きな瞳でアビィを見つめた



「…王がね、このお城に探索するって宣言したでしょ、勝手に」


「そうだね」


「そこに、アビィが嫌がってるあのおデコさんが来るらしいわ」



アビィは思わず素が出ていたようで顔がいつもみたいに可愛らしくなくとてもつもなく歪んでいた



「アビィ、素がでてんぞ」


「素って…元の僕がこれなだけ、騙される馬鹿の方が悪いんじゃないの?」


「あーそうだったなだからその目の笑っていない笑顔やめろ怖いわ俺」



次はエミリアが顔を歪ませてシリルを見ていた



「…シリル、話を逸らさないで。

それでアビィ…私、迎えに来てほしいって来てるの…さっきね、手紙が届いたの」


「それを僕にさっさと渡せ壊れた古人形」



あ、素が出てたや、とアビィは言いながらおデコと呼ばれる人物からエミリアへの手紙を読み始めた

読むにつれ段々といつもの笑顔から伏し目がちになっていった



「…えーと、アビィさん??内容は…?」


「君なんかの為に読ませる口は無いかな」


「はいはい自分で読みますよこのドSが!!!」



アビィは頬杖をしながら顔をそらしていた

不機嫌さが滲み出て誰も近寄りたがらない様な雰囲気だった


シリルは泣き泣きアビィに渡された手紙を読んでいた



「今日帰る、お土産沢山ある、だから迎えに来い。


……え、まってこれだけだったのエミリア」


「うん。アマンダがさっきくれたの」


「ふぅん…アマンダが…ねぇ……だからさっき出てったんだ。口実作るなんてアマンダはいけない子だから後でお話ししてあげないとね……」



そうエミリアが言うとアビィはブツブツとしゃべりだした

シリルは怯えた表情で汗を出していた

エミリアは何のことかわからない様だ



「まぁ、エミリアは頑張ってあのおデコの事迎えに行ってあげたら、地下室に連れてっといてよ。」


「お前っ?!普通にこの間につれてこりゃいいだろ!!」



エミリアは地下室に何があるのかわからない様ではてなマークがとんでいた。

対照的にシリルは地下室に何があるのか知っているようでアビィに言い返していた



「分かったから、さっさと行ってきて、

それにどうせ心配性のシリルもエミリアの事が何だかんだ言って放っておけないんでしょ?

早く二人で行ってきてよ」


「はっ?!ちっげぇよ!!!」



そうはシリルも言い返すもアビィには虚しくも潰され、邪魔だと言うようにしっしと手で追い払った



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