(後日談)あれから一年後、俺の平穏はどうなったかって?
――卒業式の翌日。
俺、久我遼。元・神星学園生徒、精神力SSS級。
そして、現在――
「……なんで俺、6人と一緒に下宿してんの?」
この春から、『共同生活型特別進学プログラム』なる制度が導入され、俺を含めた元・神星学園生徒の一部は、特殊能力との共存研究のために、合同生活をすることになった。
つまり。
「おはよう、遼くん♡ 今日も心拍数正常ね。安心したわ」
→愛美、朝から俺の脈をチェック。
「そなたの枕元に、祝福の古代魔法を込めておいた!起きられたな!」
→ルクシア、無駄に爆発四散する目覚まし魔法。
「ほら、あんた、寝グセ直しなさいよ。……べ、別に気にしてないけど!///」
→みか、タオル投げてくる(直撃ダメージつき)
「遅刻は資本主義の敗北。朝食は私が雇ったミシュランシェフが既に準備済みよ」
→クラリス、勝手にハイクラスな食卓を用意。
「……契約者よ。我らの誓いは、朝のキスから始まるはず……」
→ナナミ、朝から妄想MAXで迫ってくる。しかもフリフリパジャマ。
「……やれやれ、全員前よりマシになったと思ったのに」
→天音、冷静に状況把握しつつ、俺のコーヒーを入れてくれる。
……うん、ツッコミが間に合わねぇ。
「てか、俺の平穏どこ行った?」
「「「ここにある(あるのじゃ・あるわ・ここだ)」」」
ハーモニー取れてんじゃねぇ!
――こうして始まった俺たちの「卒業後」も、やっぱりヤバくて、騒がしくて、でも。
不思議と心地いい。
精神的にギリギリのラインを攻め続ける俺の人生、これからも――
「無事で終わる日は来ない(確信)」
だけど、きっと悪くない。
【数ヶ月後】
ナナミ「赤ちゃんの名前、どうする?」
俺「誰が!? どの段階飛ばして!?」
みか「っ……/// そ、そういうのはちゃんと順序があるって、家庭科で!」
愛美「私はすでに、3パターン考えてあります♡」
ルクシア「そなた似の魔力保有体、興味深いな……」
クラリス「少なくとも、跡取りの筆頭は私の家系からよね?」
天音「……話を戻そう。同棲解消っていう選択肢もある」
俺「やっぱ地球滅んでねぇ?」
――俺の精神力SSS級は、まだまだ終わらない。