表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
53/69

職業【錬金術師】物量での牽制を開始する

相手の後ろへと移動する【猫騙し】とカウンター技である【黄泉返り】を持ったニーナは防御力は低くても攻撃を与えるだけでも一苦労。

【黄泉返り】はカウンター技。相手の技をあえて受けこの技を使うことで、相手に同じ量のダメージを与える。種族『猫又』と職業【読者】の両方を取っていることで手に入れることができるスキルだそうだ。最新のAI様はさすがだな。

 フラムが戦闘不能になったことによりレッカが魔法使いたちの元へ、カリナが俺のところへと走ってきた。おそらくアントにこの盤面を覆してもらおうという策だろう。レッカが魔法使いの数を減らしアントの攻撃をこっちへと向ける。カリナとアントの物量で殴ると言った戦法を想定しているのなら、先にレッカを叩くことがいい手だろう。

 レッカが自信を複製し数を増やしている。


「【テイム飢餓スネーク】!」

「そっちは頼んだ!」


 おそらく複製は一種類にしか使えないのだろう、蛇が増えずに五体のまま俺のところへと向かってくる。

 俺は剣をインベントリに入れ本を手に取る。カリナはこっちへと走ってくる、スピード的に素早さは低い。


「【爆発】【ファイア】」


 蛇は動きが鈍いため魔法で牽制する。蛇を二匹倒した後、カリナが剣を構えてこっちへと来るのが分かった。


「その剣、『スライムの剣』か?」

「なにか不満!?」


 一心不乱に剣を振るが残念ながら普通に避けることができる。


「猫騙し」


 そう言うとカリナは目の前に俺がいるにもかかわらずきょろきょろとしだした、甘い。正直どんなスキルを持っているのか分からないこいつに対して、俺は一番の警戒していたが必要はなさそうだ。俺は本をインベントリにしまうと、混乱したままのカリナから剣を奪いレッカの元へと走る。


「騙された!」

「来ないでっ!」


 モーニングスターを振り回して所かまわず突進してくるレッカの正面へと位置する。


「【鏡像】」


 途端にレッカが動かなくなった、まだ知らないスキルを持っていたのか。しかし敵軍の前でこうも隙をつくるとは馬鹿馬鹿しい。

 魔法使いたちはレッカに攻撃を与える隙が無いため、俺が剣を振りかぶる。


「……!?」

「……ラッキー!」


 レッカが同じように動いたと思えば、目の前のレッカが消えた。途端、他の場所にいたレッカのモーニングスターが魔法使いにダメージを与える。なるほど、【鏡像】は相手と同じ動きを強要するらしい。

 しかし分かってしまえばなんてこともない。俺はインベントリから紙を取り出す。


「させないよ!」

「【猫騙し】」


 後ろから攻撃が来た。予想通りそれを避けるが、紙を落としてしまった。俺から紙を守るように立つとレッカはこっちを睨みつけていた。

 俺は剣を振りかぶる。


「【鏡像】」

「それしか能が無いんだな」


 剣を手放すとレッカも同様に鎖から手を離す。俺は一歩横にずれるとレッカも同様に動いた。


「……っ!」

「【神契り】」


 紙を踏んだ。それと同時に俺はスキルを使ってから足を捻った。


「レッカ!!」


 レッカは力なくその場に倒れる。俺はスライムの剣を拾うとレッカの背中に刺し込んだ。


「これが主人格なら動き出しても大丈夫か?」


 俺はインベントリから愛用の剣を取り出すとカリナの元へと走り出した。


アントのマガジンが減ってきましたね……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ