表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
旧「職業【遊び人】」  作者: 和翔/kazuto
第三階層
24/42

職業【遊び人】仲間と共に腕を磨く

ステータスの+100%は二倍、+300なら四倍です。

「作戦会議」


 アントは銃を取り出しそう言った。


「おぉ! なんだかゲームっぽい!」

「逆になんでここまで考えずに上ってこれた?」

「……」


 ついレッカと目を合わせてしまった。

 第一階層ではたまたま敵がスライムだったため、大した攻撃もせずにクリアすることができた。第二階層では毒で相手を弱らせて倒した。

 しかしどちらもたまたまクリア出来たも同然、第二階層での攻略はほとんどフラムの案だった。何も言えなくなり沈黙が続く。


「まぁいい、とりあえずは第三階層のボス討伐だな」

「と言っても、どうするの?」

「俺がメインアタッカー、遊び人と鍛冶屋は後ろで魔法を使ってサポート」

「サポート?」

「順を追って説明する」


 そう言うと銃を空に向けて撃った。連続した銃声が鳴り響く。

 それと同時にアントから青いモヤが出ているのが分かった。


「俺の銃はMPを消費して打つ。つまり今回は魔法中心の遠距離で戦う」

「魔法っていうのは?」

「まずは俺が銃で敵の体力の削っていく、そして二人は後ろから【ファイア】で牽制を行う。【ファイア】で怯んだ敵に、俺が魔法を使いとどめを刺す」

「でも、僕MP少ないよ……?」

「それに、当たるか分からないじゃん!」

「ドッペルゲンガーのスキルを使う」

「【複製】ね!」


 そう言うとアントは銃を上に投げた。その瞬間、レッカの手元が光る。エフェクトが消えるとそこには三つの銃が落ちていた。

 各々がそれを拾う。銃なんて初めて持ったが意外にも重たい、それにこれから弾が出ると思うと少し怖くなる。


「【複製】の効果は?」

「プレイヤー、モブ、アイテムの数を任意の数増やす代わりにステータスがその分弱くなる、だって!」

「2つなら2分の1の強さに、3つなら3分の1の強さになるってこと?」

「そう! とはいっても実はそこまで有用なスキルじゃないんだよね」


 そう言うとレッカは頭を掻いた。確かに鍛冶屋からすれば必須かもしれないが、攻撃する分に関しては一つで十分だと感じてしまう。


「この銃はMPを100%増やしてくれる、その効果は?」

「残ったままだね、もちろん効果は3分の1にもならない」

「じゃあ決まりだ、二人は後ろからその銃を使ってファイアを打て、消費MPは5だから……」

「8発撃てるね」

「同じく!」

「基礎ポイント振ってないのか」

「ほとんどHPに振ったんだっ!」

「保身に守る鍛冶屋か、まぁ無理もないな」


 アントは腰に銃をしまう。まるで作戦は以上だと言わんばかりだが……


「作戦会議、終了……?」

「馬鹿言えこれから射撃訓練だ」


 そう言うとアントは10m程離れた後じっとこっちを見つめる。


「俺を撃て」

「え!? でも……」

「大丈夫、初めの内は多分外す。当たるようになったら第三階層へボス討伐に行くぞ」


 そう言われても銃の扱いなんて初めてだ。こんな鉄の塊を抱えて戦うなどできるわけがない。

 そんなことを考え銃を持って立ち尽くしていると、突如大きな銃声が轟いた。赤い光の閃光がアントの頭上を一瞬で通過して消える。


「っ!!」

「筋がいい、ちょうど俺の真上だった」

「なにを! ちょうど私、あんたへの鬱憤を晴らしたいと思ってたんだ!」

「そうかそうか、それで鍛冶屋の気分が晴れるならもっと打て」


 負けてられない。そんな意志を感じ僕は引き金を引く。


「ちなみに魔法が銃に当たると暴発する。気を付けろ」

「わ、わかったっ!! 【ファイア】っ……!!」


 銃口が素早く輝き強い衝撃と共に魔法が放たれた。僕は衝撃に耐え切れずに尻もちをついた。

 魔法ははるか上空を飛んでいく。こんなにも強い衝撃に耐えなければならないのか……?


「……のびしろがある」

「魔法は多少ホーミングしてくれる、だからこの調子で!」


 そういうとレッカが手を伸ばしてくれた。共に共通の敵を倒そうと協力する感じ、心が躍る!


「ありがと! 二人共!」


 そう言うと僕は銃を構えアントに狙いを定めた。


「【ファイア】!!」


銃は剣よりも強し。ところでフラムは今何をしてるんでしょうか……?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ