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職業【銃使い】ゲームに慣れるは数あるログイン

アントの銃はフルオートのもので相手に少ないながらも確実なダメージを与えることができます。

「いらっしゃい!」

「あのNPC怖くない……?」

「不気味の谷ってやつだよね」

「どこのゲームでもある、気にすることは無い」


 僕たちは魔法屋に着くとアントの後をついて言った。その間にこれまでのことについて話していた。レッカにあまり「手の内を晒しちゃダメ」と言われてしまったが、手の内を晒すほどのスキルを持っていないため、アントから苦笑されてしまった。


「俺の銃は銃ではなく杖扱いだ」

「このゲームに銃って武器は無いってこと?」

「あるにはあるんだが、俺の武器は特別でな」

「特別、特別なんだー!」


 レッカがニコニコと笑っている。自分が作った武器を褒められるのが嬉しいのだろう。根っからの鍛冶屋なのだと口角が自然と上がる。

 アントはそれを無視すると淡々と話し始める。


「杖扱い、いわば魔法扱いだから銃で魔法が使える」

「銃で魔法が使える……銃弾が属性を持つってこと」

「そうだ。このゲームに本来ある銃は銃弾を消費して物理ダメージを与える。だけど始まって間もない俺にはそんな銃弾を用意するほどの金は無い」

「私を頼ってくれてもいいんだよー?」

「そうだな……今欲しいのは散弾銃と狙撃銃の二つ」

「そういう意味で言ったんじゃないんだけど」


 ふくれっ面を見せるがアントは気にせずに魔法屋の中を歩く。僕たちはそれをただ追いかけるのに必死だった。

 彼が何をしたいのか何も聞かずにここへ来たため不安がよぎる。


「おそらく第三階層ボスの弱点は火だ。二人、ファイアの魔法は」

「持ってるよ」

「ないねー」


 そう聞くとアントは巻物を一つ手に取った。少し歩くとこっちを振り向き話し始める。


「ウォーターは?」

「「ない」」

「二つだな」


 レッカと顔を見合わせてしまった。少しレッカの方が身長が高い気がする、しかしそれよりもアントの方が高いのが明確だった。

 アントは二つの巻物を手に取った。僕たちは訳も分からずレッカに至っては首を傾げている。


「なんでウォーターなのー?」

「第三階層の弱点属性は火。順当にいけば水、木となるだろ?」

「根拠がないじゃない!」

「持ってて損はないだろ」

「確かに!」


 潔いレッカに笑みがこぼれつつ僕たちはアントの後ろを着いていく。

 しかし彼は当然のように店から出る。巻物を手に取ったまま。


「ど、泥棒だよ!?」

「勝手に手持ちから金が消えてる、ここはゲームの中だぞ?」

「知らなかったんだもん……」

「まぁいい、これから慣れていく。それよりこれ」


 そう言うとアントは僕たちに対して巻物を渡してくれた。

 こんな善行をしてくれる人だっただろうか? と不信感を抱いてしまう。アントに悪いなと思いつつ巻物を手に取った。


「くれるの……?」

「礼と詫びだ」

「へー、安く見られたもんだなー」


 レッカはそう言うと巻物でアントの銃を叩いた。僕は巻物を手に取った瞬間に消えたのにどうしてレッカのは消えないのだろうと疑問を持つ。


「ご所望は?」

「第三階層のボス攻略! 私とカリナの二人分、ちゃんと働いてよね?」

「善処する、付いてこい」


 僕たちは第二階層まで上がっていった。


本来の銃使いは銃弾を使って戦いますがそれ以外は基本魔法と同じです。物理銃は攻撃力に特化しており、魔法銃は攻撃の種類が多彩です。

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