趣味【特になし】設定を決める
ステータスの基本はHP、MP、攻撃力、防御力、魔法攻撃力、魔法防御力、速さ、スキルになります。
真っ青な世界に灰色の土台、目の前に薄い画面が浮かび上がる。
「初期設定ね……かなり細かく選べるんだね」
ゲームの設定画面はゲームよりも面白い。これは僕が今考えた。「次へ」のボタンを押すと画面が切り替わった。
「……個人情報」
何故だか急に現実に引き戻された気分だ。とにかく適当に入れまくる。
「性別、女。誕生日……は正直に八月三日。年齢は十六で血液型は……ゲームと関係なくない?」
ゲーム内で毎日運勢占いを行ってくれるのだろうか? どうでもいいが正直に入力していく。そして最後の欄までたどり着いた。
「次、種族……? こんなのあったっけ?」
紹介動画や先行プレイでは見かけなかった設定だ。さらに心が躍るではないか!
「大きく分けて四つ……人間族、亜人族、動物族、魔族」
どうやら種族によって初めのステータスやスキルが変わるらしい。
人間族はいわゆるノーマル。
亜人族はエルフやドワーフなど、人間の見た目をした別の生き物。スキルに特化した性能を持つ代わりに基礎ポイントが低いらしい。
動物族は獣人や猫又など、動物の体を持った生き物。基礎ポイントが高いが得られるスキルの性能が低いらしい。
魔族はスライムやゴブリンなど、生き物の形が人ではない。いわゆる高難度のゲームを楽しみたい人用らしい。
「面白そうなんだけど……難しいのは嫌かなぁ」
僕は迷わず人間を選ぶ。これは後から変えられる設定らしい。そのため序盤は堅実なプレイをしようと人間を選んだ。
次に主人公の見た目。身長や体重、体格や四肢の長さまでもが変えられるらしい。許容範囲が定められているがそれでもイカれた美形を作り出すのは容易だろう。
しかし自分とかけ離れた見た目にしたくはない。なにより自分がゲームの中で戦う姿が好きなのだから。
高いとも低いとも言えない身長に黒の短い髪、表情筋は内心柔らかいと自負している。
何も変えないのもなんだかいただけないので、短い髪を緑色に変えてみた。
「おぉ……」
目の前に鏡が現れる。妙な説得力がわいた。しかし現実とほとんど同じ外見のはずなのに、少し美形に見えるのはなぜだろうか? 自尊心が高いのか画素の違いなのか。とにかく「次へ」のボタンを押す。
「で、でた……名前……」
どうして個人情報欄で出てこなかったのか。焦る心とは裏腹に目線は一つの文章を差していた。『この設定は後からでも変更できます』
「え? あとから変えられるんだ」
それなら気を張る必要はない。何故なら後から名前を本格的に決めればいいためだ。僕は少し頭をひねると空欄をタッチしキーボードを操作した。『カリナ』仮の名前だから『カリナ』
僕は余裕を持って「次へ」のボタンを押す。すると最後の画面が出てきた。待ちに待っていた、この画面を……!
『あなたの職業を設定しゲームを開始』
これを押せばついにこのゲームが始まる。VRMMOが始まる!
僕は何になるだろうか? 『働き者』『策略者』『天文学者』いろんな想像がはかどる。何故なら職業こそがこのゲームの醍醐味! 職業とは、その人特有の能力だからだ!
僕は期待を胸に画面を押した。
職業によって攻略法が変わります。『料理人』ならHPドレインが使えます。『働き者』なら経験値が増えます。