表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/69

職業【遊び人】第二階層ボスへと挑む

どんな戦い方をするか、予想してみるのもまた一興。

 念のためステータス画面を開く。


【ステータス】


 カリナ

 Lv.16


 職業:遊び人


 HP 20/20

 MP 20/20


 攻撃力   21 +60%

 防御力   51 +180%

 魔法攻撃力 1

 魔法防御力 1

 素早さ   10 +50%


 装備


 頭  なし

 身体 スライムの鎧

 右手 スライムの剣

 左手 素手

 足  なし

 靴  裸足

 装備 なし


 スキル

【遊び人】【冒険者 LV.6】【素寒貧 LV.MAX】【物理耐性 LV.12】【持久力 LV.3】【魔獣耐性 LV.3】【魔獣特攻 LV.3】【テイムスライム】【テイム飢餓イノシシ】【スライム支配】【無呼吸耐性】【七転び八起き】【積年の恨み】【要塞】【天使の加護】【耕作者】【毒の体】【投擲】【ハイジャンプ】【歩行者】


 特殊スキル

【発言者】【常連】



 今回はスキルのみでボスと戦おうと思っているが、作戦通り上手くいくだろうか? 不安が募る。

 僕は階層ボスがいるであろう大きな一枚岩の上まで歩く。

 エリアに入った途端、急に鼓動が早くなった。さらに謎の圧力を感じる……この気配を僕は感じたことがある。


「「ワオ――――――!!」」


 遠吠えのような音が響き渡り何処からともなく激しいBGMが流れ始める。


「は、始まった!? はじまったの!?」


 ドタドタと激しい地鳴りが響きわたる。そしてその音の主たちがこっちへと向かってきているのが分かる。

 白くとがった毛並み、もふもふの首元、四本足で駆けてくる7匹のモンスター。



 獰猛オオカミ

 LV.15 HP 50/50 MP 10/10


 白銀ウルフ

 LV.20 HP 300/300 MP 30/30



 おそらく真ん中の、体格が二回りほど大きい狼が白銀ウルフだろう。僕はダメージを受ける前にスキルを使う。


「【ハイジャンプ】!」


 一分間の跳躍の間ですべての敵を倒せるだろうか? 僕はうるさい心を押さえつけてとにかくスキルを使用する。


「【テイムスライム】【投擲】!」


 スライムを手のひらの上に召喚するとすぐさま【投擲】を使ってオオカミのいる方向へと投げつける。【投擲】の効果範囲は半径5mだがそれは平面座標のみ。高さの規制を付けると『落下地点を自由に決める』の効果と矛盾するためだろう。

 スライムは空中で何か行動ができるわけでもない。5体のスライムは成すすべなくオオカミの体に当たり落下ダメージを食らう。エフェクトと共にスライムの体は消えていくが彼らにはすでに仕事を終えてもらっていた。


「おぉ! 効いてる効いてる!」


 赤眼ラットとの戦いではスライムは自死したためそのまま倒れていった。ちなみに落下ダメージによるオオカミへのダメージは無いようだ。つまりはスライムのみがダメージを受けている状況。この状況はオオカミがスライムを攻撃したという判定になっているらしい。そこで【毒の体】が効いてくる。

 常時毒状態のスライムはやられた際にコア以外の周りの部分が破裂する。つまりは毒がオオカミの体に付着したということ。そしてそれはオオカミが常に5のダメージを負うということ!


「まだまだ! 【テイムスライム】! 【投擲】!」


 毒の効果は放っておくと勝手に消えていく。そのため僕は常にスライムを7匹のオオカミに向けて投げつけた。【毒殺】の影響で毒のダメージは5、一番HPが高い白銀ウルフでさえも体力は300。時間になおすとおよそ60秒で倒れる。


「クゥーン……」


 そんなことを言っていると獰猛オオカミの内一匹が倒れた。犬だ、鳴き声が完全に犬だ、飼いたい。

 立て続けに獰猛オオカミが倒れていき、ついには白銀ウルフのみとなった。


「くらえくらえ!」


 おそらく第一階層では体の大きく体力の多い敵を倒さなければならなかったため、その対比として第二階層では数を配置したのだろう。しかし、毒の前では数すら無意味、そもそも浮いている敵に対して攻撃する手段が無ければ立派な爪も意味をなさないのだ。

 白銀ウルフはこっちをじっと睨みつけている。

 と、その時――


「グガっ!」

「お、おぉ!!」


 白銀ウルフが爪をこっちに向けたと思うと急に緑のエフェクトが飛んできた。とっさにそれに向けてスライムを投げつけるとスライムは空中で倒されてしまった。

 おそらく風属性の魔法。僕の魔法防御力は1のためあれを食らうと一発でやられてしまうだろう。急に緊張感が高まってきた。

 しかしその高まりも時間には抗えない。


「そろそろ一分!」


 僕は高度を下げると途端体から力が抜けた。僕はあっけなく地面へと落ちる。

 するとそれを狙ったかのように白銀ウルフが牙を立ててこっちへと走ってくる。しかしこれも許容していた!


「【テイム飢餓イノシシ】! 体当たり!」


 飢餓イノシシが召喚されそのままの勢いで白銀ウルフのもとへと走る。

 しかし、白銀ウルフの方は素早さが高かった。白銀ウルフは飢餓イノシシを余裕で躱すとこっちへと向かってくる。


「それも予測済み! 【爆発】だ!!」


 僕がそう叫ぶと同時に、飢餓イノシシの体が赤く光りだし、そして……



【第二階層ボス 白銀ウルフ&獰猛オオカミ 撃破完了】


 スキル

【自爆 獲得】

 HPが0になる代わりに、攻撃力+1000%のダメージを辺りのプレイヤー・モブに与える。



「攻略完了だー!!」


 これにて第二階層の攻略に成功した。


ハイジャンプから高度を保ちスライムを投擲するまでに多少時間がかかったため、一分以内の攻略はできませんでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ