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経験豊富(嘘)な王子様系女子をわからせる(3200字)

へぇ。キミ、またフラれたのかい?

まったく、その調子だと、いつになったら女の子とお付き合いできるんだろうね?


仕方ないなぁ。

ここは、モテないキミのために、モテまくりのボクが恋愛テクを教えてあげようか。


え? ……も、もちろん、ボクは恋愛経験豊富だよっ!

今まで虜にしてきた女の子だって、両手なんかじゃ数え切れないぐらいだよ?

このボクが口説いて落とせなかった女の子なんて、今までいないんじゃないかな。


ボクが子猫ちゃん達の耳元で、甘い言葉を囁くだけで、もうみんなメロメロになっちゃうからね。

幼馴染ってだけで、このボクからアドバイスを貰えるんだから、キミは本当に幸せ者だね。

なんで、そんな風に疑ったりするかなあ?


ボクたち、親友じゃないか。

そういう変に疑り深いところも、モテない理由の1つだと思うよ?


キミは「ありがとうございますっ、ありがとうございますっ」って、涙を浮かべてボクに感謝するべきだと思うんだけど?

お金を払ってでも、ボクのモテテクを聞きたいって人は、いっぱいいるんだからさあ。

本当言うと、キミからだって、お金をもらってもいいんだけど?



ああああ、ごめんなさい!!

調子にのりました。


だから、もう授業のノート見せないで言わないでおくれよ。

キミのノートなしで、もしボクがテストで赤点なんか取ってしまったら、どうするんだい。しょうがないじゃないか。授業中はどうしても眠くなってしまうんだよ。


なんたって、ボクは忙しいからね。

可愛い子猫ちゃん達が夜にぐっすり眠れるように、囁き配信をしないといけないんだから。

夜の配信はやめるわけには、いかないよ。


ボクの囁き配信を楽しみにしてくれてる子がいるのに、そんな子達の思いを裏切ることなんて、このボクにはできないよ。

それに、ボクの声を聴きながらじゃないと眠れない子だって、いっぱいいるんだよ!

子猫ちゃん達を悲しませないためにも、ボクは睡眠不足になってでも、夜中の配信を頑張らなくちゃいけないのさ!


な、なんだよ、そんな真剣な顔になって……。

ボクの身体が心配?寝不足で急に倒れないか不安になる?

そんな心配しすぎだって。ちょっと夜ふかししてるだけだし、毎日配信してるわけじゃないんだから。

わ、分かったよ。あんまり夜遅くにはなりすぎないように、気をつける。

……心配してくれて、ありがと。


そ、それじゃあ、モテるためのアドバイスに戻るけどさ。まずは堂々とすることが大事なんだよ。

ふふ、分からないって顔してるね?


まず、恋愛経験が豊富なヤツのほうがモテるんだ。それがどうしてかっていうと、やっぱり男の人にリードして欲しい女の子は多いんだ。だから、デートとか女の子の扱いに慣れてない男子って、ちょっと心配になるんだよ。


まあ、女の子の全員がそうとは限らないよ。ちょっとオドオドしてる男子のほうが可愛いって女子もいるだろうからね。

でも、まあ、女の子とデートする時に、挙動不審にならないようにしといて損はないと思うよ。


そりゃあ誰だって、はじめは経験のない状態からスタートするよ?

大事なのは、女の子に慣れてないってバレないこと。ハッタリでもいいから、堂々としてることが大切なんだよ。


え?じゃあ、練習したい?

ボ、ボクと?

そりゃあ、たしかにボクも、生物学的には女の子ではあるけどさ。

でも、ボクなんて、あんまり女の子らしさないし、練習にはならないと思うし……。

いや、たしかに、恋愛経験豊富だけど……。


う、うう、分かったよ。

やってみせるとも。そうだよ、モテモテのボクなら、練習ぐらい完璧にこなしてみせるよ。


じゃあ、とりあえず、手を繋ぐところからやってみようか。

女の子と手を繋ぐからって、緊張して、挙動不審になったりしないようにね。


ボ、ボクみたいに余裕たっぷりの表情でね、女の子をスマートにエスコートしてあげなきゃいけないよ。

ボクの顔がひきつってる?

急に何を言い出すんだい?

自分が緊張してるのを隠したいからって、そんな言いがかりはよくないと思うな。

そういうごまかし方って、かっこよくないと思うよ。


ほら、ボクの顔がひきつってるかなんて、どうでもいいから、早く手を繋ごう。

手を繋ぐ時は、男性のほうからさりげなく、スマートに繋ぐのが大事で………って、なんで、その繋ぎ方なんだよ。

恋人同士でする繋ぎ方じゃないと、練習になんないでしょ?

そんなことも分からないなんて、やっぱりキミのほうが緊張してるだろ?


まぁ、キミのように経験不足な人間にとって、恋人つなぎのハードルが高いというのは、よく分かるけど……ちょっと!急に繋がないでくれよ!

ボクが話してる時に、不意打ちで手を繋ぐなんて……。

……まだ心の準備ができてなかったのに……。

いやいや、心の準備なんて、勿論いらないんだけどさ。


それにしても、キミ、緊張しすぎじゃないかい? 手汗がひどいよ?

ボ、ボクの手汗じゃないだろ、これ? キミの手汗だよ、絶対。

というか、仮にボクの手汗だったとしても、そこは気を遣うところでしょ。

違ったとしても、自分の手汗だって言ってくれてもいいじゃん。


まぁ、手を握るなんていうのは、初歩の初歩だからね。

モテないキミでも、できたっておかしくはない。


でも、次からはレベルがぐーんと上がるからね。

次の練習は、キスの練習だよ。


い、一応言っておくけど、練習だから本当にキスしちゃダメだからね。

キスの手前の雰囲気づくりまで教えてあげるよ。


まず、キスをする時は、ちゃんと相手の腰に手を回すこと。

まぁ、他の場所でもいいんだけど、相手の体にさわらないってのはナシかな。

やっぱり、体の距離が近いほうがドキドキするからね。

肩だとちょっと物足りない感じがするから、やっぱり腰に手を回すのがおすすめかな。


それで、こうやって相手を抱き寄せたら、相手の目を優しく見つめてあげる。

緊張してるからって、怖い顔したらダメだよ。

ここでの雰囲気が大事だからね。

見つめ合ったら、相手の髪とか、さわってあげたりしてもいいかな。


ひゃう!

な、なんでもない。キミが急に髪さわるから、ビックリしたの!


たしかにボクの言った通りにしただけで、間違ってないけど……でも、ビックリしたの!

はぁ!? ドキッとなんかしてないから!驚いただけだし!

キミなんかが、ボクをドキッとさせられるわけないだろ。


ほら、髪だってもっとさわっていいよ。

……こんなの全然……平気だし……。

……顔……赤くなってないし。

……キミの目がおかしいんだろ。


ムードがいい感じになったら、、相手にキスしてあげるんだよ。

じゃあ、練習だから、ここまでで終わりね。

早く離れてくれる?


は?

き、き、キスしたい!?


このまま本当にキスしたいってこと!?

ボクと!?


……いや、急に何言ってるんだよ……!

ボクとキミは、恋人じゃなくて親友だろ……!


ボクの可愛い顔みてたら、キスしたくなっちゃった、だって!?

な、なんてハレンチなこと言うんだ!キミは!


ボクは女の子達から、カッコいい!イケメン!って言われてるんだよ。

そんなボクの顔を可愛いなんて……。


だいたいね、可愛いなんて言われたって、ボクはちっとも嬉しくなんか……。

はぁ!? ニヤけてなんかないし!嬉しくないって言ってるだろ!

やだ!やめろ!あんまり、じっと顔みるな!


う、ううう……。

キミなんかキライだ。

だいっきらい!


ちょっと!キライだって言ってるでしょ。

顔ちかいって。

待って待って待って。


……ぇ、本気でしたい……?

……そんなに、……ボクとキス…したいの?


別に………そんな……絶対に嫌ってほどじゃないけど……。

……どうしてもしたいの……ボクと……?


……じゃあ、……いいけど……。

……ちゃんと責任とってよ……。

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