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フリー台本まとめ(男性向けボイス)(女声)  作者: なるら
【ヤンデレ台本】(ファンタジー系)
23/71

ヤンデレ妖精のいたずら魔法(1000字)


おにーさん。


ねえ、おにーさん。


こっちこっち。


もっと下だよ。


こんにちは。


小人じゃないよ!


わたしは妖精!


はじめまして?


ふふ。


実はね、はじめましてじゃないんだよ。


お兄さんは、覚えてないかもしれないけど


お兄さんが子どもの頃に、


この花畑でよく一緒に遊んだんだよ。


追いかけっこをしたり


お花で、かんむりや指輪を作ったりしてね。


全然覚えてない?


うん。それが当たり前なの。


人間はまだ幼い頃にだけ、


不思議な力を持っているの。


その力は、大人になっていくにつれて


だんだんと失われていくの。


だから、子どもの頃に妖精と遊んだ記憶とかも


みんな忘れちゃうの。


別に怒ってないよ。


忘れられちゃったのは悲しいけど、


こうやって久しぶりに会えて


すっごく嬉しいから。


昔は、あんなに背が小さかったのに


すっごく背が伸びたんだね。


もう子どもじゃなくて、


立派な大人になったんだね。


あれ、その薬指にしているのは、


ひょっとして、指輪?


お兄さん、もしかして、結婚してるの?


そう、去年、結婚したんだ。


今日、この花畑に来たのも、


奥さんに、お花をプレゼントするためなの?


そうなんだ。


ふーん。


そうだよね。


お兄さんが覚えてるわけないよね。


お兄さんは、子どもの頃、


私と結婚するって約束してくれたんだよ。


ほら、私の指を見て。


この花の指輪。


お兄さんが小さい頃、


私にくれたんだよ。


大人になったら


私と結婚してくれるって。


大人になっても


私のことを忘れないって。


でも、


お兄さんは私のことを忘れちゃったんだね。


ごめんなんて、謝らなくていいんだよ。


人間が妖精のことを忘れちゃうのは、


仕方のないことだから。


それに、……ふふ。


おにーさん、どうかした?


声がおかしい?


そーだね。


高い声になってるね。


声変わりする前の声だね。


え? なんでかって?


お兄さんは若返ってるんだよ。


私の魔法の力でね。


元に戻せって?


いやだよ!


せっかくお兄さんが、わたしのこと、見えるようになったのに。


そーだよ。


妖精は子どもの時にしか見ることができないから。


だから、お兄さんには子どもに戻る魔法をかけたんだよ。


え? 奥さんのことなんて、気にしなくていいよ。


子どもに戻ったら、全部忘れちゃうからね。


この妖精の国で、楽しく暮らそうね。


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