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夜空を見上げて  作者: 森中満
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更新、遅くなってすみません...

この後何日かかけてひとまとまり投稿するので、今回は短いですがキリがいいのでこの辺で。

よく見たら、この部屋には窓があるようだった。わからなかったのも当然だ。その窓は本棚に大部分を隠され、本棚の一段一段の間からやっと覗けるくらいだったから。窓には分厚いカーテンがかかっていて、外の光はほとんど差し込んではおらず、そもそも光を通すはずの窓は屋根から垂れて来たのだろうか、茶色の筋が無数についていて僕が見た他のどの窓よりも汚かった。


「そろそろ夜ですよ。」


僕がぼんやりとしたオレンジ色に染まる外の景色を見ていると、ルーカスに肩を叩かれた。軽く2回、ぽんぽんと。


「そうですね。今日は観測しますか。」

「いえ、今日はもう寝ましょう。」


ルーカスはそう言うと、僕の先に立って、この部屋のドアに向かって歩いて行った。そうして、ドアのそばに立つと僕が部屋を出るのを待っている。僕は、まだまだこの部屋でカンテラが必要になるまでは、雑誌を読んでいたかったのだが、そうされればもう出るほかはなく、僕もルーカスと同じようにドアへ向かった。ルーカスは僕が部屋をでた後もそこにしばらく佇んでいて、僕に先に居間へ降りるように言った。階段を下りながら気がつく。僕はあの部屋の鍵はもらえるのだろうか。いや、でももともとルーカスは僕に天文雑誌を読ませることに反対だったし。僕はそんなことをぐるぐる考えながら今日は一人で観測をしようと思い、一人、別館へ向かった。

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