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夜空を見上げて  作者: 森中満
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その陳列してある道具の中には、ルーカスのものよりも軽そうなものもあった。ただ、僕くらいの歳の子供が使えるような大きさのものは一つもなかった。もしかしたら、僕の器具は特注になってしまうのかもしれない。道具は様々な特徴を持つものがあったが、レンズはルーカスがいつも使っているものとほとんど変わっていなかった。ただ、とても分厚いものがあったり、より薄いものがあったり、というような違いだけだった。


「ロイス、視力や頭の大きさを計測するそうなので、戻ってきてください。」


戻ってみると、おじいさんに2階へいくように言われた。おじいさんとルーカスに続いて、木製の跳ね上げ式の階段をギシギシいわせながら、2階に上がってみると、いたるところに見たこともないようなものが置いてあった。


「坊、まずお前さんの頭の周りの長さを測るから、こっちにきなさい。」


言われたままにメジャーを巻き付けられて、測られた。どうやら、僕の頭の大きさは昔のルーカスと同じくらいらしい。まだ、頭の大きさが変わるかもしれないから、頭に器具を固定する細いワイヤーを大人用よりも長く作るといわれた。


「昔ルーカスがこの店に器具を買いに来た時は、ジョンを怒鳴りつけたもんだが、その弟子が同じようなやつを連れて来たとあっては、怒鳴ろうに怒鳴れんよ。」


そう言いつつ、おじいさんは僕の頭を撫でた。次の検査の準備をしているおじいさんにジョンとは誰か、と聞いてみると、ルーカスの2人目の師匠であり、後見人だと言われた。

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