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夜空を見上げて  作者: 森中満
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ロイスが起きるよりも早い時間に目を覚ましてしまったかと思い、もう一度寝なおそうとしたが、2、3時間しか眠っていない割には、自分の体が軽すぎた。不思議に思って、枕元の時計をちらりと見ると、いつも起きている時間よりも2、3時間遅い時間を示していた。まあ、こんなことはロイスがここに来るまではよくあったことだから、今更気にもならないが。


私は、昨日の観測で疲れているであろうロイスをそのまま寝かせておいたまま、自分でブランチの準備を始めた。久しぶりにやったからか、私好みの半熟目玉焼きにはならなかったし、ロイスの分の目玉焼きは、泣いているかのようになってしまったが、まあいいだろう。たぶん。


私がガタガタと色々なところを開けたり閉めたりしたせいか、ロイスがぱたぱたとこちらへ駆け寄って来た音がする。私はレタスの盛り付けをするのに最大限の注意を払っていて忙しかったから、おはよう、とだけ声をかけた。レタスをただ皿から溢れないように盛り付けることが、こんなに難しかったとは。


「本当にすみません、ルーカス。寝坊しました。僕の担当の仕事までルーカスにやらせてしまって…すみ…」

「別にいいですよ。私も今さっき起きたところですし、君がここへ来るまでは全部一人でやっていたことですから。」


ロイスの謝罪を遮って、終始申し訳なさそうにするロイスをなだめつつ一緒のブランチをとった。今日の私たちの話題は、もっぱら、昨夜の天体観測の話だった。

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