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夜空を見上げて  作者: 森中満
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今日は目覚ましをかけ忘れて眠ってしまったはずなのに、いつものように目覚ましがけたたましくその作り手の声のように鳴り響く。おそらくロイスが代わりにかけてくれたに違いない。


「朝ごはんです。」

リビングへ向かうと、ロイスが朝ごはんを作ってくれていた。オレンジ色の野菜スープと黄色い目玉焼きだった。


「ありがとうございます。ちなみに私は半熟が好きです。」

「半熟ですよ。」


ルーカスには、今日やらなければいけないことがたくさんあった。スケッチへの着色もあるし、星雲の種類の判別も行わなければいけない。晴れているから今日の家事もやらなければいけない。そう思って、とりあえず物干し竿の元へ行ってみると、すでにそこにはロイスがいて、無表情で2人分の洗濯物を干していた。

大きな真っ白のシーツがハタハタと寒空の下はためいて、ロイスの姿を時折隠す。蒼穹の空と、真っ白なシーツの対比が美しい。


「干してくれていたのですね。」

「はい。置いていただいている代わりに僕が家事をやります。お任せ下さい。」ロイスは静かに言う。

「君はここへ来る前、どこにいたのですか」

「孤児院です。院の方針で、一通りの召使いの行儀作法は教えられました。」

「そうですか。」


どうやら家事全般はロイスがやってくれるらしい。ルーカスは自分の仕事部屋に戻ることにした。昨日と今日の分のスケッチへの着色をしようと思ったのだ。

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