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半殺しモード

 「そんで、みんなのレーザーガンだが半殺しモードに改修できたよ」

 にこやかに先輩がそう言って一時回収していたレーザーガンの改修が。

 「ププッ」

 「おやっ?哲子にはウケてるね〜」

 「半殺しモードでレベリング再開ですね」

 「そういうこと」

 そう言って、先輩がレーザーガンをいくるみ姫ちゃんに向ける。

 「危ない」先輩のレーザーガンから姫めがけて半殺しビームが放たれるが間一髪みかかさんが身代わりになり半殺しされた。

 「みかかさん!」うん、命に別状はない様子。

 「博士!これってどういうこと」周りのいくるみちゃんたちも決死の覚悟で先輩に照準を合わせています。

 「私はバーサーカーなの。レーザーガンに半殺しモードが搭載された、つまり祭りのスターっとてこと」そう言い残して先輩は、足元にぽっかり開いた穴に飲み込まれていった。

 「やれやれ」また先輩の悪い癖だ。っていうか、バーサーカー故に致し方ないのかな?

 「いくるみちゃん、危ないからその穴を塞いで」深淵を覗き込んでいるいくるみちゃん危ないよ〜。

 「追わないの?」

 「うん、その穴もすぐに塞がると思うけど、また開くと危ないでしょ」

 「Amazonのダンボールでいいかな?」

 「もう少し硬いものでお願いします」


 「みかかちゃん!」

 みかかさんの隣で泣き縋るいくるみ姫ちゃん。

 「いくるみ、お前は無事か」うんうん頷くいくるみ姫。

 「そうか、なら良かった」

 「みかかさんナイスカバーでした」

 「うん、哲子。ゲームは始まった。そして、やつの狙いはいくるみ姫だ」

 いくるみ姫の肩がビクッとなる。

 「園子は?」

 「穴から逃げました」

 「穴の先は東陽サバンナだ」東陽サバンナとは宇宙潜水艦の中に広がる広大なサバンナのことである。そこでいくるみちゃん達が生活したりレクリエーションしたり、農園を営んだりしているのだ。

 「やつは、園子はいくるみ達を半殺しにした後にいくるみ姫を半殺しにやってくる。ゴホッ」

 「無理してしゃべらないでください」

 「哲子、お願いだ。いくるみ姫を守って欲しい」みかかさんの手を握り私は強く頷いた。


 みかかさんを自室のベッドに寝かせて、看護師のいくるみちゃん達に後を任せた私はいくるみ姫と一緒に東陽サバンナへと向かった。

 「東陽サバンナってどういう所?」私はいくるみ姫に尋ねる。

 「とっても広いの、隠れた博士を探し出すのは難しいよ」

 いくるみ姫の話によると東陽サバンナは広大でその面積は東京都以上、都合に寄ってはアフリカのサバンナに匹敵するとのこと。私たちがエレベーターで地下に降りるとそこに広がっていたのは宇宙コロニー的なサバンナであった。

 「ここが潜水艦の中なんて不思議な感じ」

 「私達が暮らしている集落に案内するね」

 エレベーターから降りた私たちは周囲に先輩を警戒しながら自転車に乗っていくるみちゃんの集落へと向かった。

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