いくるみ姫爆誕
後日ニートだらけのふかばすパーティーはまた街にやって来ていた。街には教会が存在すると聞きつけて教会に来たのだ。しかし、別にお祈りに来たのではない。
「迷える子羊たちよ教会に何の様じゃね?」
「神父さんハロー」先輩がフランクに話しかける。
「生き返らせて欲しいのよ」
「見たところ誰も死んでいないようじゃ」
両手を組んだ先輩がウンウン頷いてこう言った。
「ところがこの子死んでるんです」いくるみちゃんを指差してそう言ったのだ。
神父さんが眼鏡でいくるみちゃんを良く見る。
「アンデッドなのか?」
「まぁ、そのようなものだから生き返らせて見せてよ」
「うむ、わかった。神よ迷える子羊いくるみを生き返らせたまえ」ピポポピパーペーピー。教会に鳴り響く例の音。
「あ、いくるみ生き返ったな、凄い」先輩がそう言う
「えっ生き返ったの?」生き返ったいくるみちゃん本人に実感は無さそう。
「哲子お代をお支払して」
「おいくらですか?」
「20G」私は拾って貯めたお金でお支払。安いな。
「ありがとうございました〜」そう言って教会を立ち去るふかばす一行。
「いくるみちゃんはみんな生き返ったの?」私がそう言うと。
「おいおい哲子〜いくるみちゃんは実在する人物だぞ」ほっぺを指でぷにされる。
「みんな生き返らせて姉妹ってことにすれば」
「「おーっ」」
「戸籍を捏造するのいくない」
「でも」いくるみちゃん達色々便利なのである。
「いいかお前たち、これからこのいくるみがお前らの姫だ」
「姫!」「姫様」周りのいくるみちゃん達が姫にひれ伏している。
「私が姫?」
「そう、姫はみかかとイチャイチャしてなさい」
「なんだそれ」
「いちゃいちゃしないの?」
「少しくらいはするけど」するんだ。
「いや〜異世界来て良かったな〜」「いくるみを生き返らせれたし」「これからもお前たちは姫のために一生懸命働くんだぞ!」
「わかった〜」「はーい」「俄然やる気が」健気なんだか何なんだか。まぁ、本人たちがやる気出してるんだから別にいいか。あと、みかかさんは泣いて喜んでます。
「さて、それじゃー魔王を倒して東陽町に帰るとする?」
「その前にレベルを上げて賢者にならないと」
「待って」
「いくるみ姫をアジトで囲うわ」
「みかかさん、あまり過保護過ぎるのもどうかと」私がそう言うとキッと睨みつけて。
「いくるみがまた死んだらどうするの」「責任取れるの?」
「取れません」
「まぁ、いいじゃない哲子。アジトは安心よ?トイレもあるし」草むらでお花を積みながら先輩がそう言う。
「用を足しながら話しかけないでください」
「トイレはどこでも出来なくはないけど、その後に手を洗えないのが厳しいなぁ」先輩はウェットティッシュで手を拭いた後、股に挟んだ水筒の水で器用に手を洗って言った。
「トイレ専用の奴隷が必要だ」そう言っていくるみちゃん達を眺める。
「ひどーい」「人権しんが〜い」抗議するいくるみちゃん達。
「別に家畜人ヤプーみたいにするって言ってるんじゃない」
「なんですかそれ」
「日本人を白人用の便器に改造しちゃうお話」
「だからうんこを食べるのはAVの中だけのお話ですよ」
「事実は小説より奇なりってね」うげぇ。