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ジョブ・ニート

 「それじゃー冒険者ギルドに加入しに街に行くわよ」おーっ。

 「ちょっと待って」

 「なんだよ、みかか」

 「いくるみ達を先に行かせて様子を見させましょう」考え込んでそんなことを言うみかかさん。

 「冒険がぁ」思わず口からこぼれ出る。冒険しようぜ。

 「いくるみ達頼める?」

 「が、頑張ってみるよ」

 ふかばす先遣隊として6人のいくるみちゃん達にレーザーガンを手渡し街に偵察に出した。

 待つこと一日。

 「ただいま帰りました〜」

 「おかえりいくるみちゃん達」6人とも無事にアジトに帰還した。


 「ちゃんと冒険者ギルドにも加入できたよ」

 「完璧じゃない」

 「これが登録証みたい」

 「職業は6人ともニートか〜完全になめられてるだろ、これ」

 「そうだよ、いくるみちゃん達はふかばす先遣隊なんだからね」

 「でもぉ〜」

 スタスタと街にたどり着いたいくるみ一行がなんとか探し当てた冒険者ギルドの中に入ると、やはり右も左もよくわからないのでおまかせで済ませた結果らしい。

 「みんな私だったからね、怒ったり宥めたりそういうの出来なくて」

 「そうか、私たちが行った時は気をつけましょう」

 「そうだな、私が止めるから哲子切れる役な」

 「別に構いませんけど、多分逆になりません?」


 満を持して、ふかばす本体が街へ向う。先遣隊はお留守番させ、別のいくるみちゃん達を護衛として伴いながら移動した。

 途中、機械のいくるみちゃん達は素通りさせた、オズの魔法使いのライオンみたいな獣に襲われたが、レーザーガンで瞬殺した。

 そんで、街に到着。

 「山の獣道を歩くのは辛い〜」

 「これでも、先遣隊が通りやすくしてくれてたんですよ」

 「高尾山登山以上だったわね」

 全員疲労困憊である。

 「いくるみ、冒険者ギルドはどこ?」

 「こっち〜」

 「みかか、ギルドの前にどっかでお茶しようよ〜」

 「博士、ギルドにはお茶できるところもあるよ」

 「そっかぁ」親指でGJと返す先輩、私も喉が渇いていました。


 「ここが冒険者ギルドでーす」

 荒くれ者がたむろする冒険者ギルドに入るふかばすの面々。

 「いくるみちゃんよくこんなところに入れたね〜」

 「気にしなければ大丈夫だよ」そう言いながらスタスタとギルド内の登録所に進んでいく。

 「あの子何気に鉄面皮よね」あ〜ロボだけに?

 私たちもぎこちない愛想を振りまきながらいくるみちゃんの後をおっかなびっくりついて行く。

 「あ〜良かったビキニアーマーとか着てこなくて」場の空気を読んで突っ込まない私。

 「ここで登録出来るよ」

 「ようこそ冒険者ギルドへ。誰から登録しますか?」

 えーっと。特に順番は決めてきていない。

 「なら、私から」とみかかさんが名乗り出た。

 「両手を見せて下さい」「ふんふん、なるほど」

 「あなたのジョブは…ニートですね」

 「私はニートじゃない!」

 「じゃぁ、何ですか?」

 「青年実業家だ!」

 「ニートですね」

 「…」「はい」

 ニートの登録証を手に入れたみかかさんがうなだれて戻ってくる。

 「やっぱりニートか〜」

 先輩と私もニートになっちゃうの!?

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