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その1
「君の気持ちなんて分かんないよっ!」
なぜ、こんなことを言ってしまったのか
後になってから後悔する
なぜなぜなぜ、と、自問自答ばかり
そして辿り着いた答えはいつもと同じ結果だった。
またか、と溜息を漏らす
こんな記憶さえなければ
こんな過去さえなければ
どんなに願っても消えない記憶と過去
どんなに願っても変えられない記憶と過去
言葉にならない声が、嗚咽が
全身に冷たく、痛く突き刺さる暗い雨の中でえと消えていった。
ただ見えるのは君がさすが赤い傘。
それが見えなくなるまでずっと見つめていた
その後の記憶など何もない
気付いたら家に居た。それだけだった。
君の顔に微かにモザイクがかかっていた
何故か分からない。
知りたくもなかった。
僕は再び目を閉じた。
暗い、深い海えと潜るために_




