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大した事のない非日常を持った我ら!  作者: TDW
We with the extraordinariness which amounts to little!
9/23

山田先輩が最低なのを俺は知っている

というわけで、お披露目会である。

7人が一度に横に並び、俺はそれを体育座りをして鑑賞する事となった。



結局誰がどの能力か断定できなかったのは残念ではあるが、

今から見せてくれるのだ。結構わくわくしている。





「じゃあ、俺からだな!!!」



津崎が何か言っているが無視する事にしよう。

お前はお呼びではないのだ。


「おらあああああ」


人差し指に火を灯していたが、正直先日と全く変わった様子も無く、

ふぅん、はよ次はよという空気を全面に出した。


「うらぁあああああ!!!」


次に並んでいるのは魚仁美だ。

彼女は水を出すという。


「どおおおりやあああああああ!!!!!」


初めて彼女に遭遇した時、俺は水をかけられていた。

てっきりあれは、コップかなんかに入った水だと勘違いしていたが、

彼女の能力なのであろう。



「うっしゃあああああああああああああああああ!!!!」



そもそも水を出す能力とはどのように出す能力なのだろうか。

シャワータイプなのかストレートタイプなのかジョウロタイプなのかなどと、

散水用のホースのようなイメージしかわかない。

個人的には霧タイプが好きではあるが、最初にかけられた水の量から察するに

ストレートタイプではないかと・・・・・、



「どんなもんじゃああああ「うるせええええぇぇぇ!!!!」っべらぁ!!!」



五月蠅い奴をだまらした所で、続いて魚の番がやってきた。



「いくわよ!!見てなさい!!」



そう言って魚は、自身の前に手をつき出し、手のひらを上に向けた。


チョロロロロ


と、静かな水音が鳴る。


手のひらから、水が出ていた。

それは重力に逆らう事なく、地面へと零れ落ちていた。

イメージするは、シャワーの水を少し止め忘れた時に出るようなアレだ。



うん。



「しょぼっ!!!!!」



しまった。

あまりのしょぼさに大声を出してしまった。



「うっさい!!今日はあまりドリンクバーで補給できなかったのよっ!!」



だそうだ。

そこから少しだけ本人から能力の説明があった。

要約すると、



①水を飲めば沢山出る。

②トイレ行った後はあんまり出ない。

③別に永久に出し続ける事も多分可能だが、この勢いが限界である。

④偶にやや、しょっぱい時がある。



そうかー。

ほんと謎なのなー。





「ふむ、我が手に宿りし魔の・・・・」




と、山田先輩が右手で自分の顔を隠し、左手は右足に添えながらなんたら

かんたらとキメていた。


その発言と共に、サっと魚・彗の両名がスカートを抑えている。



うん。



「あ、大丈夫です。風ですよね?知ってます」



そう答えておいた。


ほんと最低です山田先輩。













「よっしゃ先輩!!いつでも大丈夫っす!!!!」


と津崎が息まいている。




じゃあ次!

というのは山田先輩曰く『納得できぬ!!』らしい。

魚と彗の行動を見れば明らかというのに何が彼を突き動かしているのだろうか。


彼はごそごそと自身のカバンから、例のハミでていた衣服を取り出した。


ドン!


と、効果音でもなったんじゃないかというドヤ顔と共に着き出されたのは、

セーラー服である。



なんだろう急に顔を背けたくなった。

もうヤダこの先輩。


なんて思っていると、



「津崎、これを着けろ」



と、山田先輩はとんでもない事を言いだしていた。



「任せて下さい」



二つ返事をする津崎。

津崎は先輩の言う事は絶対。そんな表情に満ち溢れている。

なんて漢ら・・・・しくないから!!


とてつもなく悲しい奴らである。



その後、嫌な予感しかしなかったが、津崎の着替えが終わった所で、



「風よ・・・舞い上がれ」



指を鳴らす山田先輩。


すると、下から風が吹きあげ



「やぁぁん」



セーラー服のスカートがめくれる姿(男子高校生)



予想通り(はきそう)な光景を作りしてくれる事になった。






誰  得  である。

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