下が見たいのではない、上が見たいのだ。
シスターこと、各務唯さんどうやら同級生という事が先ほど何気ない
会話の中で判明した。
まぁだからなんだ。
判断材料として全く役に立たないじゃないか。
そう思ってしまうのはなんとも自分勝手な考えだとして、
とりあえず彼女は現在カバンを持っていない様子だ。
なら、砂タイプの一つを除外する。
彼女のおでこが広いのであれば、ここで俺は迷わず彼女が光を出すタイプ。
そう結論付けていたであろう。
だが、見える範囲で言えば彼女のそれは実に平均的である。
早計かもしれないが、あのような平均的なおでこから光を出す、
んな事は無い。
おでこタイプでは無い。と、思っていいのではないだろうか。
そんな彼女の修道服は頭を全て覆うタイプであり、髪が全くと言って
良いほど見えない。
つまり・・・・想像をしたくないのだが尼さんみたいに髪の毛がな・・・・
あまり考えたくない。
が、彼女が【デコではない部分から光を出す】方である場合、
あの中身は”出家状態”なのかもしれない。
(髪が)あるかもしれない(髪が)ないかもしれない。
まるでシュレディンガーの猫のようではないか。
視線が会うたびに、にこりと自然な笑顔向ける女の子。
彼女のあの中には二つの可能性が存在しているのだ。
なんとも言えない気分になってきた。
気になる。
実に気になる。
あの修道服の頭部はどうなっているのだろうか。
それは見てみないと、わからない。
確かめてみればいいのではないだろうか。
ようは、あの修道服の頭の部分をめくればいい。
すがすがしいまでにめくってしまえばいいのではないか!
スカートをめくるとは意味が違う!
何もハレンチな行いをする訳ではない!
俺は隠された下部を見たいのでは無い
隠された頭部を見たいのだ!!!!
めくればそれが見れる、それがわかる。
とりあえずめくりさえすれば全て解決するそんな気がするのだ。
よし、思ったが吉日である。
すかさず近寄りつつ、頭に手を伸ばそうと・・・・・・、
してやめた。
斎場彗と目が合ったからである。
いや違うんだよ?頭部の方だよ?下からめくる方じゃないんだよ?
なんでそんな悲しそうな顔をするのかな?
やめるんだそんな目!!山田先輩を見るような目で見るんじゃない!!
どうやら深みにはまっていたらしい。
俺とした事が、色々と混乱していたようだ。
むりやり確かめようとするなんて、紳士として、人生の先輩として
あるまじき・・・・あるまじき行為だろう。
人間は考える葦なのだ!
考える事ができる素晴らしい生き物なのだ。
物理的ではなく、推理的に解決するべきなのだ。
彗の方には、偶々ガムの包み紙で作っていた鶴で許して貰う事として。
各務唯の事は後回しにした。
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