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大した事のない非日常を持った我ら!  作者: TDW
We with the extraordinariness which amounts to little!
2/23

かなしい生物の名前は、、、

「なぁ昨日の事なんだけどさ」



「うるせぇ喋るなチャッカマン、俺のロッ○バスターでお前の能力ぶんどってやろうか?」



「朝からこの仕打ち!なににそんな怒ってるんだよ」



むしろキレん方がビビるわ!なにあれ!?俺あの後

めちゃくちゃ清掃活動を行ったのだけれど

ついでに出入りも禁止になったしな。



「まぁまぁそう怒るなって、俺だってあの時は何が起こったのかわからなかったけどさ、

 ほらそこは魚ちゃんに説明して貰ったから、いやーあれだねーあるんだねー不思議って」



「なに満ち足りた顔になってんだふざけんな、そしてなんだ魚ちゃんて、

 まさかあの女子高生の事か!?」



「そうそう、あの子だよあの子。これが可愛くてさー!!いや美人っていうのかな?

 線のIDも交換したし、電話番号も教えてもらった!!あと水も出せる!」



ちょっと何言ってるかわからない。特に最後の方

聞き間違いでなければこいつ、水が出せると口走ったのだろうか。



「他にもいたぜー、下から上にかけて限定で風を起こせる人とかさ!」



使い道が一つしか考えられない。その人は最低だと思う。俺も最低だと思う。

 


「髪の毛ワシャワシャってやったら砂が出てくる人とか!」



外の部活でもしてるかなんかかな?



「カバンの中から砂出せる人とか!」



やっぱり外の部活でもしてるかなんかかな?



「頭から光を放てる人とか」



デコからなのか頭頂部からなのかでその人の人生が大きく変わると思う。



「ものすごくもうものすごく墨汁並みに真っ黒になる人とか」



これが無駄な才能ってやつなの・・・かな。



「なんか俺そこで英雄扱いされてさー、人類の最大の発明は火の発見よね!

 みたいな感じでちやほやされたわー」



でへへー じゃねよーよ気持ち悪い。









休み時間の度に昨日は凄かっただの、特に風使いの人の能力がもう凄かっただの

魚さんかわいいよ魚さんハァハァだの色々聞かされ、

気づけば1日の学校が終わっていた。

部活にせっせと旅立っていく友人達を見送りつつ、俺も帰路へとたびだ・・・



「さて、行くか」



目の前に津崎がいた。

こいつは何をいきなり言っているんだろう。

大体な場面、ファーストコンタクトでそう思う。

そこでいつも俺は大体、



「いやだ」



否定から入る。

否定から入る人間は人として好まれないと聞いた事があるが、

時と場合と、人にによる。と、俺は思う。


だってそうじゃないか?いきなり「さて、行くか」なんて満面な笑顔で

目の前にいきなり立たれたと想定して欲しい。

「そうだな、行くか」なんて言い返せるだろうか?

もしかしたら「え?何処に?」とか「ん?なに?」とかになるかもしれない。

そこは否定しない。

だが待ってほしい。

目の前にいるのは、津崎なのだ。

だから俺は否定から入る。

こいつには、こう応えるのだ。



「いやだ」



「なぜ、溜めて二度も!?え~一緒にいこうよー」



「嫌にきまってんだろが!!なんか経験上嫌な予感しかしねーし

 もうあのス○バは出入り禁止だわ!!」



「ス○バなんて、高級な所行くわけないじゃないっすかー

 魚ちゃんのとこよ魚ちゃんの。線で連絡とったらさー、『友達も連れてきなさい』

 なんて言われたんだって~『紹介しなさい』だって!!もう俺ら夫婦じゃね!?」



これが年齢=彼女いない歴をこじらせた奴の末路なんだろう。

ちょっと優しく・・・・ではなく、かまわれただけでもう惚れるを通りこして、婚姻である。

可哀想な生物として何か命名してあげてもいいかもしれない。

誰かこのかなしい生物の名づけ親になってくれませんか?

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