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魔法使い?ご飯くれる人です

初めまして。初心者なので、悪い点諸々宜しくお願いします。


目が覚めたら石になっていた。比喩でなく文字通り石になっていた。何度となく瞬きを繰り返す、声は出ない。そもそも声帯というものが無いのだ。石だから。 自分を構成するパーツはメタルシルバーの球体(恐らく野球ボールほどの大きさ)だけである。




ウィーンウィーン


──瞬きの音である。自動ドアの開閉音ではない。この身体、何故か瞳がついている。石の目と解釈するのが正確なのだろうか。身体のことばかりで周りの状況を確認していなかった。状況把握といこう。


先ずは正面、何の鉱石だろうか?発光する結晶が数粒、目測で2〜3㎝ぐらいだ。何故か無性に食べたい美味しそう。


右、左、通路というか穴というか、いったい何処まで続いているのやら。果ては見えない。そういえば何故見えるのだろうか。光源は発光する結晶だけで、光るといっても夜空の星のように、太陽はおろかランタンほどの力もない。では俺自身に原因があるのか、正直未知の展開過ぎて思考が付いてこない。目玉しか無いのだ目が高性能なのは当然なのかもしれない。



雑な状況調査ではあったが、見たところ洞窟であるらしい。自身のことを考えると、所謂ダンジョンというやつなのかもしれない。気づいたら石目玉…なんてブッ飛び展開の後であるからしてファンタジーな展開も考えておかなければ。まあ


───何はなくとも取り合えずあの光る石を食べよう


一段落つくと、押さえ込んでいた本能が理性を押し退けて出てきた。動かないだろうと諦めていた身体は本能が促すがままふよふよと浮かび上がり、向かって正面の壁目掛けて進んでいった。




ここで“俺”の意識は一旦途絶える。再び目覚めたのは其から少し経ってからだった。












≒≒≒≒≒≒≒≒≒≒≒






俺という意識が目覚めてから大分経つ。今では自分のことも、この東の迷宮『悪霊神殿』のこともそれなりに把握出来た。


まず自分のこの身体から。この石目玉はストーンアイ、まんまな名前だった。壁に擬態し獲物の隙を狙い強襲する。空中を飛んで移動する為、気配に気づけず餌食となる冒険者が多い要注意モンスター。ただし耐久は見た目の割に弱く剣の一撃で葬り去ることもできるので油断さえしなければ初級者でも討伐可能。魔法は吸収されてしまうので魔法職には辛いモンスターでもある。


等々通りがかった冒険者が仲間の冒険者相手に注意喚起していたのを偶然耳にした。耳はないのだが。これによるとストーンアイは全体的に茶色いどろだんごのような見た目だというのだ。俺の身体はメタルシルバーで随分硬そうである。とても其処らの剣に断ち切られるほど柔には見えない。上位種かはたまたレアな稀少種か、もしかしたらユニークモンスターなのかもしれない。興味は尽きないが、情報は尽きているので考えても無駄だろう。



さて、お次はここ『悪霊神殿』についてだ。ここは大陸中心部からずっと南に行った先にある大型のダンジョンで最深部に辿り着いた者はいないようだ。全体的に暗く、出現モンスターはアンデット系ゴースト系獣人系の三種、因みにストーンアイはゴースト系に分類されるようだ。理由は不明。浅い階から順に獣人系→アンデット系→ゴースト系と出現モンスターは変化していくらしい。


らしいというのもこれも冒険者の会話から得た情報だからだ。まさか休憩中の雑談を地面の下で聴いているとは思うまい。



これまでに手に入れた情報はこんなもの。いちモンスターが集めたにしては上出来だろう。さあ情報戦はここまでだ。忘れてはいけない俺は今モンスターなのだ。いつ討伐されるか解らない。そこで俺は強くなることにした。だいたい人間が剣だけで襲い来る凶悪なモンスターをバッサバッサと切り捨てるような世界だ。何とかして強くならなければ明日は我が身である。


という訳で今現在の俺はダンジョンを徘徊するスケルトン(?)と闘っている最中である。背後からの奇襲には見事成功したのだが一撃でとはいかなかった。まあ当然である。幾ら豪速球で飛ぶ金属球であろうと、その程度で倒せるほどこの階のモンスターは弱くないのだから。


「カカカカッ」


俺の攻撃に一時仰け反っていたスケルトン(?)だったが、左手に持つ杖を掲げ何やら唱えだした(カッしか言えてないが)


「『極炎連弾』」


余りの高温に白くなった火の玉が連続で飛んでくる。その数20


ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガッ


元より避ける気のない俺は総て受けきる。石目玉に魔法は通用しないのだ。それどころかパワーアップする。身体に魔力がみなぎる。負ける気がしない。先よりも倍近い速さで接近、スケルトン(?)は回避するまもなく激突。ゴリュという不穏な音と共に崩れ落ちるように消えていった。消えた後には紅く輝る石がポツンと残るのみ。


[きたぁー!変な紅い石きたぁー!これ凄い美味しいンだよね!!]



ふよふよと心なしか嬉しそうに漂う目玉、何度か漂った後紅く輝る石に近づいていき……食べた。


バリバリバリ


目玉に口はないのだが、どうなっているのか……なぞだ

文章にするって難しいですね。つねに四苦八苦してます

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