銀の笹舟
掲載日:2026/07/07
(短歌)
波の歌 優しいメロディーラインに舟を浮かべて揺られて眠る
列車を見送りホームに立つ ふるさと行の切符はひとつ消えずに
雨の夜なら朧月 あなたはわたしを心配そうにみつめて
遠くの山から木霊する歌に心の中で握った碑石を
傘窓に映るひとは沈みゆく夕焼け色を心に宿して
紫陽花の枯れ枝は流木に似て硬く細く燃ゆる浜辺に
燦々と雨砕く歌の粒子に光を透せば君が滲んで
流れ星 君の歌を待っている優しい夜への列車に乗るの
日々は君宛の短冊 笹舟に紙縒りを結ぶ風よ運んで




