80.2階建てバスと、8tトラックに積まれたヒドラ
80.2階建てバスと、8tトラックに積まれたヒドラ
ハコブの運転するバスは、快調にローバレー、べスカーラの町を過ぎ、
州境の川にかかっている石橋を渡り、フランに向かっていた。
ハコブはバスを停めた。
「あ、そうだ。」
ハコブはバスを停め、外に降りていった。
「どこに行くの?」
リラが聞いてくる。
「ちょっとね。」
ハコブはクレーンを出し、先日倒したヒドラを吊り上げ回収する。
そして、街道の土手を吊り上げ、バスの屋根に乗せる。
「おまたせ、では行こうか。」
バスは再び走り出す。
2階建てのアストロ〇ガの上にヒドラを乗せているせいか、
カーブする時にハンドルを取られる。
「少しゆっくり走る。」
バスは徐行し、クレメントの町に向かう分岐点をフラン方向に曲がる。
そして峠を越え、フランの町に到着した。
ドガ、ギリギリ…ドスン。
凄い音と共に、バスがものすごく揺れる。
「ハコブーーー、ストーーップ!!」
カイルが大きな声でバスを制止する。
「アッ、ヒドラ。」
ハコブは、ヒドラを屋根に乗せているのを一時的に忘れて、
門にヒドラが引っ掛かり、落ちたのだった。
門は少し傷ついたが、幸いみんな避けて、けが人はいなかった。
「すまない、大変申し訳ない。」
ハコブは、能力で門の傷を直した。
そしてリリー達に言い、一旦バスを降りてもらって、
8tトラックのフォワー〇を出す。
それにクレーンでヒドラを積み、みんなには悪いが荷台に乗ってもらった。
こうして、ヒドラを乗せたフォワー〇は、フランの冒険者ギルド前に停車した。
ハコブはフォワー〇の運転席から降り、ギルドに入っていく。
受付で、
「すみません、ヒドラを倒したのですが、買い取ってもらえませんか?」
「ヒ、ヒドラ?」
ギルド職員は、奥に入っていった。
しばらくして、ドルマンがやって来た。
「おい、ヒドラはどこなんだ?英雄級のモンスターだぞ。」
ハコブは、ドルマンをギルドの外に連れ出した。
ドルマンは息をのむ。
「な、なんてものを持ってきたんだ。
それにこの馬車、いやバス、なんだこれは?」
トラックと言う荷物専用運搬車です。
「普通、こんな大きな獲物を持ってこないぞ。」
「ここに卸しますか?」
「何考えているんだ、ハコブ。
最近リリーに似て来たんじゃないか?」
ハコブはリリーの方を見る。
リリーは憤慨していた。
「よし、とにかく裏へ運べ。
それと、それ、Sランク昇格条件モンスターだからな。
カードを出せ。」
ハコブは、ヒドラを積んだ8tトラックのフォワー〇をギルドの裏に回し、
フォークリフトで下ろした。
当然、ギルドの建物に入らないので、
ここで分割解体することになった。
解体班の、
「残業を持ち込みやがって。」
と言う視線がとてもハコブは痛かった。
こうして晴れて、
ハコブ、リリー、ドルクマ、リラのギルドカードはSランクの物になった。
リリーは素直に喜び、ドルクマは複雑な顔、
そしてリラは、良いのかな?と言う顔をそれぞれしていた。




