72.沼の水を全部抜いてみた計画発動
72.沼の水を全部抜いてみた計画発動
翌日、ハコブはガー〇にリリー、ドルクマさん、リラを乗せて、
ギムネ村まで来ていた。
ギムネ村は、クレメントから50㎞位のところで、
平たんな道を舗装しながらやって来た。
出現モンスターは、ここまではゴブリンとか、レッドボアとか、
強いモンスターは出ずに、ここまで来た。
村は、低い木製の塀に囲まれた村で、人口はマルクさんに聞くと300人位、
村の周りには畑があるのどかな風景だった。
畑にはネギやトマトなどが植えられている。
バスで村の近くまでやってくると、
畑作業をしていた村人が慌てて村に戻っていく。
そして、しばらくすると何人もの村人に囲まれた。
「おお、わが村にも新型馬車が来ることになるとは。」
「最近クレメントの町によく来ている新型馬車ですよ。」
ハコブは、村の門の前でバスを停め降りると、
村長と呼ばれる長老が、
「よくぞ、ギムネ村まで来られた。歓迎しますぞ。」
と、複数の村人を前に迎え入れられる。
村長は村の何名かの代表者と共に、村長の家へ案内をしてくれる。
家の中に入ると、広い家だが、木製の広い家で、何か落ち着く家だった。
促されるままに、椅子に座ると、ドライトマトやあんずの乾物、
ハーブティーなどが出てくる。
「私はハコブと言います。フラン交通商会の者です。」
「俺はリリーだ。元冒険者の戦士をしていたが、今はハコブと同じ商会で働いている。」
「儂はドルクマ。魔導士だがフラン交通商会で働いている。」
「リラです。皆さんと同じ、フラン交通商会で働いています。」
「村長のギムネじゃ。代々、この名前を継いでいる。こちらは、村の助役のブラッドレーとマルコですじゃ。」
「実は、クレメント交通商会の路線を引き継ぎ、クレメント~ドリノの路線を、新型馬車で走らせる予定なのですが、
大量の溶解スライムが現れたということで、調査に来たのです。」
「ああ、その事ですか。原因は、沼に住み着いたヒドラですな。」
「ヒドラ?!」
「夜になると、村の近くの沼地まで現れるんでの。
村人が何人か、遠くにいるヒドラを目撃している。」
「村に被害は無いんですか?」
「いや、今のところない。村は高台ですからの。」
「ひょっとすると、ここの沼にヒドラが現れ、溶解スライムがそのヒドラに追い出される形で、
街道で良く見かけるようになったのかもしれないの。」
ドルクマさんが、ボソッと言う。
「その推測が正しければ、ヒドラを倒せば、溶解スライム問題、解決じゃないか!
よし、ヒドラ討伐だ。」
リリーが力強く言う。
「問題はどうやって倒すか、リリーは作戦あるの?」
ハコブが質問をする。
「いや、ない…。」
「ヒドラは沼の中央部にいるからな。足場が無い問題がある。」
「あの、この周辺の地図は無いでしょうか?」
「ああ、それならあるぞ。」
村長が地図を持ってきて、テーブルの上に広げる。
高台にある村と低地にある沼、そして、村の前を横切り、沼地も横切る、
そして川を越えて、隣州のドリノに向かう街道。
「ん?」
「どうしたんだ、ハコブ。」
リリーがハコブの顔を見る。
「沼地の隣の街道って、沼に対し、少し高い位置にあるじゃないですか。
街道が堤防になっている。そして沼水が溜まっている。」
「わかったわ。街道の一部を取り除いて、沼の水を川に流し、
沼の水を抜くのね。」
「そうだ。沼の水を全部抜いてみた計画発動だ。」
村長に計画を説明したところOKが出た。
翌日その作戦を開始することにした。




