55.バレット峠旧道再開通
55.バレット峠旧道再開通
次の日も、旧道の整地と舗装に作業を没頭する。
ハコブは、ブルドーザー道路にある障害物や崩れた土砂、
法面が崩れている所は、崖の方を少し削り、バスが通れるようにしていく。
崩れた所は、ギリギリ、エアロ〇ターが1台通れるかどうかと言う幅であるが。
そんなこんなで12㎞程、整地をしていると、傾斜が緩やかになり、木々が多くなり、
現れるモンスターもゴブリンか、レッドボア位に弱くなる。
そして、見覚えのある所に出る。
そこは、ハコブがこの世界に転生した時に着いた、小さな広場だった。
広場から出ると、フラン~クレメント間の街道だった。
「よし、バレット峠の道が再開通だ。」
バスに乗り込み、みんなに伝える。
バスは、一旦バレットに戻る。
この分岐点からバレットまで、2時間位で到着する。
と言うことは、フラン~バレットまで3時間半で来れるようになった。
バスをバレットの門の所に停車させ、近くにいた門番に、バレット峠の開通を伝えた。
その後、冒険者ギルドに行き、討伐モンスターを引き渡すとともに、
受付で、そのことを伝えた。
すると奥から出てきたレネットに、感謝されるとともに、
「冒険者ギルドから褒賞金が出ます。」
とのことで、40000金貨、1人当たり10000金貨が提供された。
「こ、こんな大金、ギルドから受け取るの初めてです。」
とリラが言う。
はじめ、クローナから旧道の整備について話があり、
いろいろあったが、やり遂げることができた。
レネットさんに、
クローナに挨拶をしようと思い、彼のことについて聞くと、
監視付きでギルマスの部屋にカンズメになっているとのこと。
それと、ドルクマさんが、明日からリラさんと共に、
フランのギルドへ転属したい旨、レネットさんは伝える。
レネットさんは、分かっていたのか、
やっぱりと言う顔をして、転属の処理をする。
「残念ですが、ドルクマさん達が決めたことです。
我々がとやかく言う物ではありませんね。」
と所属を変えたカードを2人に返す。
2人とは、明日ハコブ達が、フランに帰るときに、
一緒にバスに乗っていくということだった。
「引っ越し作業に時間がかかるんじゃないですか?」
「大丈夫よ、ドルクマも含め、借りた住まいを引き払い、
荷物もほとんどないから。」
とリラは言う。
今日、2人とはここで分かれた。
ギルドを出ると、ガー〇に乗り換え、ゴードンの所に向かう。
ガー〇は、路線バス仕様のエアロ〇ターと異なり、高速バス仕様で、
座席が全て前を向いている。
「中が全然違うわね。ドアは1つしかないけれど、椅子がたくさん。」
とリリーは言う。
ハコブは、非常ドアはあるが、と心の中で突っ込む。
このバスで、東の駅馬車乗り場に向かう。
バスを転回場に停めると、ゴードンが出てきた。
「これまた大きな馬車だな。いや、馬がいないから馬車と言うのも変だな。」
「バスと呼んでください。」
ハコブはバスの中をゴードンに見せると、
「一体何員乗せることができるんだい?」
と聞かれる。
「62人です。床下に木箱が9個入りますね。」
と言う。
ハコブ達は外に出てきて、収納の場所を見せることにする。
実際にハコブが、車体外の床下収納パネルのハンドルをつかみ、
ドアを上に上げ、中を見せる。
「すごいじゃないか。」
と言う。
「ゴードン、明日、ドルクマとリラがフランへ行くので、
切符と荷物について、2人の分を考慮して販売してくれ。」
とリリーが、ゴードンに対して指摘をする。
「あい分かった。明日の初便出発は、開通したバレット峠の道経由の運行で、14時で良いな。」
「はい。」
ハコブが返事をする。
その後、ゴードンの指摘も受けて、会えなくても侯爵に挨拶をしに行くことにした。
ハコブとリリーは、ガー〇で直接侯爵邸へ向かう。
門の前に到着すると、門番が、
「侯爵様がお待ちかねです。」
と言い、屋敷の正面玄関にバスを停める様、
指示をする。
バスは、指示通り、庭の中の広い通路を通り、
屋敷の正面玄関に停める。
そこには侯爵がすでに待っていた。
よく見ると家族で待っていた。




