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44. バレット到着

44. バレット到着


バスが、バレットの門の列に並んでいると、バスを囲むように人垣ができた。


誰もが珍しがって、車体を手で触っているが、


「俺は知っているぞ、つい最近、クレメントの町で見かけるようになった、新型馬車だ。」

と言っている人もいる。


その様な中、2人の門番が、人垣をかき分けて話しかけてきた。


「侯爵様の謁見者、ハコブだな。こちらに来るように。」

ハコブは人にぶつからない様に、最新の注意を払いながら、

門番に誘導されて、町の中に入る。


「謁見は明日の10時だな。9時に屋敷の門の所に来る様に。」


と言われる。


マルクさんはこの町のことを知っている様で、

宿屋の方へ案内する。


「その前に馬車から降りましょう。宿屋までは道の細い所がありますので。」


バスを広い裏路地で収納して、4人は、マルクを先頭にして、宿屋まで歩いて行く。


「実は…新型馬車をこの町で走らせることは、避けた方が良いと思いまして。」


「?…」


「バレット交通商会です。

この商会はこの町の独占商会でして、今回の出来事を考えると、

あそこの商会長が何かしてくると思いまして。」


ハコブは悟った。


「はっきり言うと、つぶしに来る、と。」


「まあそうですね。はっきり言うと。侯爵が取り持とうとしても、裏で何かしてくる可能性があります。」

マルクさんは言う。


「そうなったら、ギルドは許さないがな。」

ドルマンさんが、一言いう。


「私も、ハコブを守るぞ。」

リリーも頼もしいことを言う。


4人は道の両側に屋台商店のたくさん並ぶ通りを歩く。人も多い。


「ああ、確かに、バスで通るには狭く、目立つ通りだな。」


「はい。あっ、ここが、宿屋です。」


4人は宿屋に入っていく。


宿屋は木造3階建ての建物で、どこか、アンヌさんの宿屋に似ている所がある。


マルクさんは、代表して受付をし、部屋をそれぞれ1室つづ確保する。


「皆さん、鍵を渡しますね。夕食は6時、ここに集まりましょう。」


各自2階の部屋に向かう。


ハコブは鍵を開け、中に入る。


この部屋、ベットや机のほかに、トイレがあるが、

もちろん水洗ではなかった。


ハコブは夕食までベットで少し休むことにした。


ーーーーー


いつのまにか寝てしまったハコブは、6時の教会の鐘の音を聞き、

慌てて、1階のロビーに行く。


先日、リリーから、この州の教会はどの町も6時に鐘を鳴らすと聞いていたからだ。


慌てていくと、すでに3人が待っていた。


「遅い、ハコブ。」

リリーがツッコミを入れる。


4人で、ロビー横の食堂に向かった。

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