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42.ロラン侯爵の執事

42.ロラン侯爵の執事


翌日は運休日だった。

今日は用事が無いので、朝食の後、

町をゆっくりブラブラしようとしていると、

宿の受付で見た顔があった。


そう、あの時、侯爵の馬車にいた執事と筋肉隆々の燕尾服の御者だった。

御者は、ゴードンと言ったか。


「今日は、どの様なご用件でしょうか?」


「うむ、2件用件があってな。来たのだ。

1件目はワイバーンの討伐報酬だ。

そして2件目は、新型馬車の件でな。」


ハコブは、もう朝食が終わる時間で、人気のいない食堂の隅の席で話すことにした。


ゴードンは、表の馬車の方へ戻る。


ハコブは、アンヌに事情を話す。


「えっ?侯爵のお使いの方々がウチに?」


「そうなんだ、ドルマンさんを大至急呼んできてほしいのですが。

町長は…事後報告と言うことで。」


ハコブは、町長の体調を心配して、怒られることを覚悟でそうした。


「わかったわ。」


アンヌは宿の若い使用人に冒険者ギルドに急いで伝える様、指示を出した。


その後、アンヌはテーブルに、この宿で最も高級そうなテーブルクロスを敷き、

この宿で、最高の紅茶とキイチゴとブルーベリーの様な果実のドライフルーツを出し、

セッティングをした。


「侯爵の使いの方々様、当宿で最大のもてなしをしたいと思いますが、

今現状、この様な形でしか、準備できないことをお許しください。」


「よいよい、今日はハコブ殿に話をしに来たのだからな。」


執事は用意された紅茶を少し飲んでから、


「私はロラン様の筆頭執事のセバスチャンと申す。」


「ハコブと申します。」


「先日はワイバーンを討伐されたそうで。」


「そうですね。」


「まずは侯爵から報奨金を渡したいと思いまして。」


セバスチャンは、持っていた黒カバンから、金貨と思われるものを包んだ、

紙をハコブに渡す。


「中を良いですか?」


「はい、どうぞ。」


ハコブは、紙をめくっていくと、

いつもと色が異なる金貨が12枚現れる。

大きさも大きい。


「白金貨12枚でございます。」


「あ、ありがとうございます。」


「討伐された、ワイバーンの部位を今朝、拝見させていただきました。

良ければ、どうやって倒したか、教えてくれませんか?」


ハコブは少し考えた。


「討伐は、リリーとグランツさんも助けていただき、

麻痺矢と剣で倒しました。」


「しかし、剣では、あのような羽にダメージを与えられないし、

あのように簡単に切断できないと思います。」


ハコブは腹をくくった。あの時のバスの乗客に目撃者がいるので、どうせ分かる、と思った。


「実は、工事を行う専用の馬車でばらばらにしました。」


ハコブは、裏の空地に小型ショベルカーを出した。


「裏の空地に停まっていますので。」


ハコブは、セバスチャンを連れて、

宿の裏庭に行く。


すると1台のショベルカーが停まっている。


「これは、建設を行う、馬車なんです。」


「ほう、実際に見せてもらえますか?」


ハコブは、ショベルカーに乗り込み、空地の地面を掘る。


「これはすごいですな。」


その時、ドルマンが走ってやって来た。


「おお、ドルマン。」


ドルマンは、セバスチャンたちが、

討伐されたワイバーンを見学した時、立ち会っていたらしい。


「これはロラン様にもぜひとも見せたいですね。」

とセバスチャンは言う。


後は、あの話をしなければなりません。新型馬車の件です。


中で話しましょう。


セバスチャンとドルマン、ハコブは、宿の中に入り、先程の食堂の席に着く。


「新型馬車の件です。

実は2つお願いがあります。


1つ目は、この町からバレットへの路線開設の話です。

2つ目は、緊急討伐が発生した時、兵を輸送する協力です。」


話を聞くと、こうらしい。


まず、バレットへの路線開設で新型馬車を運行させる。


もし討伐の非常事態宣言が出されている場合、

その新型馬車で兵を輸送してもらいたい、とのこと。


「あのう、バレットは、バレット交通商会の独占路線ではなかったですか?」

ドルマンが聞く。


「その件については、侯爵が直々にあの商会長に話をしておる。

大丈夫だ。」


「あと、運転手が足りなくて、今すぐには難しいのですが。」


「それなら、ゲーリングを使えばいい。俺から指名依頼で、運転手依頼と言うことにしておく。

怪我が治ったら、ブランもだ。」


「わかりました。」


「あとは、侯爵への謁見日だが、2週間後の夕方、謁見をしてもらいたい。」

セバスチャンが話す。


ハコブは、了承した。


話が終わると、セバスチャンと、ゴードンは、バレットに戻っていった。


「なに、儂もついて行く。ワイバーンを献上しなければならぬからな。」

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