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188.沖縄の海、その2(美女たちの水着回、その8)

 

 昼食を食べた後は、事前に予約しておいた、あるツアーに参加することになっていた。

 このビーチが受付ということで、その場所に向かうと、いくつか、小型の船が停泊している場所にたどり着き、受付を済ませる僕たち。


 そのまま、小舟に案内され、そのままガイドの方が船に乗った。

「ようこそ、沖縄の海、シュノーケルツアーへ。」


 ガイドの方がそう声をかける。

 そう、これから参加するのは、シュノーケルのツアー。僕たちが乗っている船で、少し深めの場所に行き、その場所を実際に泳いでみるというツアーだ。サンゴ礁や周辺を泳ぐ熱帯魚とも触れ合えるという。


 この時間のツアーの客は、僕たちしかおらず、貸し切りの状態になった。といっても、僕たちのグループは十三人という大所帯ということもあり、最大催行人数ギリギリだという。


 先ずは、ガイドの方から、この小舟に乗っている時の諸注意、そして、ツアー中の諸注意が説明される。一通り理解した僕たちは、ガイドの方の顔を見て頷く。

 そうして、小舟は停泊している桟橋を離れ、いよいよ、沖縄のサンゴ礁がある場所へと向かう。


 船で目的地へと向かっている間に、ガイドの方は沖縄周辺のサンゴ礁についての説明をしてくれる。

 実際に写真を用いての説明。サンゴ礁についてや、周辺に生息する生き物たちの説明を一通りしてくれる。


「すごいね。」

 葉月は僕の方を見て、ニコニコと笑っている。

 僕もうんうんと頷きながら、説明を聞く。


 説明の中で、最も、テンションが上がったのは、カクレクマノミとナンヨウハギの写真が出てきた時だろうか。

「すごい。映画に出ていたやつだ。」

 結花がうんうんと頷き笑う。

 その結花の言葉に、全員が笑顔になる。有名な、ディ〇ニーの映画だ。


「そうですね。実際に会えるかはわからないですが、サンゴ礁の隙間を見てくださいね。他にも、この映画で出てきた種類の生き物たちが居ますよ。」

 ガイドの方はうんうんと頷きながら説明する。


 ガイドの方の説明に頷く僕。


「魚たちが見れるかなぁ‥‥。」

 そんなことをつぶやく僕だが。

「見られると思うよ。輝なら。私も、一緒に見たいし。」

 加奈子がニコニコ笑って、僕の方を向いて頷いた。

「そうだね。一緒に見れたら、嬉しいなぁ。」

 そんな話を加奈子としていると、船は、サンゴ礁のポイントにたどり着く。


 海の色が、コバルトブルーとエメラルドグリーンを足して二で割ったような、そんな場所だ。

 サンゴ礁もすぐ近くにあるためか、エメラルドグリーンの色合いの方が若干、多くなってきている、そんな場所だ。


 ガイドの方から、ライフジャケットと、シュノーケル用のゴーグルを渡され、いよいよ、海の中へ飛び込み、潜って行くことになる。


「それでは、順番に海の方へ入ってみましょう。」

 ガイドの方が、先に、海に飛び込む。安全を確認して、僕たちに海の中に入るように促す。


「ヨシッ、行くか。」

「ああ。」

 原田先生と吉岡先生は、互いに顔を見合せ、海の中に入り、先に入った、ガイドの方の元へ。


「おーい。皆。大丈夫そうだ。行けるぞ!!」

 原田先生はニコニコ笑って、こちらに向かって手を挙げる。

 吉岡先生も同じように、手を挙げ、こちらを見ている。


「よーしっ。」

 と元気よく飛び出したのはマユ。勢いよくジャンプして、海に飛び込む。そうして、振り返り、ニコニコ笑って、合図をする。


「行きますよ。パイセン。」

「そうね。風歌は準備良い?」

 結花と心音がそれに続いて、小舟の外側へ。心音は、風歌を見る。


 風歌は少し震えているよう。

 それを確認した心音と結花は、風歌の左右にそれぞれ立つ。


「輝君、後ろから、お願いしていい?」

 心音の言葉に僕は頷き、風歌の後ろに立って、船から、海に入るのをサポートする。


「「せーのっ。」」

 心音と結花が合図をして、船からジャンプして海に飛び込む三人。

 風歌は少し目を閉じるが、ライフジャケットで、身体が浮いているのを確認すると、ニコニコと笑って、こちらを見ていた。


「海入れた。脚つかないけど、大丈夫そう。」

 風歌はニコニコ笑って、こちらを見ている。


「さあ。僕も行こう。」

 というわけで、僕も船の外側に立つ。一緒に居るのは、加奈子と雅。海に入るのが苦手そうな、雅を加奈子とサポートしつつ、海に飛び込む。


 沖縄の海。本当に気持ちい水温。まるで夏のように感じる。


「すごい。エメラルドグリーンの海の中に飛び込んじゃった。」

 加奈子が興奮しながら、笑っている。

「うん。とても綺麗、海の中でも、綺麗な色がわかるよ。」

 僕はそう言いながら、笑っている。

「はい。本当に素敵です。」

 雅もニコニコと笑いながら、良い表情をしている。


「さあ、行きますぜ、お嬢。海の中で、社長も応援してます。」

 船の上、義信の隣には早織の姿。


「ふふふっ、磯部君はやっぱり、こういう時、頼もしいわね。」

 史奈はニヤニヤと笑って、義信の方を見る。


「まあ、そうっすね。社長には負けますが。」

 義信はそう言いながら、史奈の方を見る。


「さあ、早織ちゃん、輝君もこっちを見てるよ。私も、葉月ちゃんと一緒に、すぐ後から、行くから。」

 史奈はうんうんと頷く。

「大丈夫だよ。」

 と葉月の声。


 それに頷き、義信と一緒に海に入る、早織。入ってきた早織の身体を僕が支える。

「ふうっ、ありがとう、輝君。」

 早織はどうやら安心した顔で、こちらを見ていた。


「良かった、早織のこと、少し心配していたけど、楽しめそうで。」

 加奈子はニコニコと笑っている。

「はい。何とか、大丈夫。ライフジャケットがあったり、皆さんの力があるから、泳げそうです。」

 早織はそう言って、少し、安心したように僕たちを見ていた。


 最後に、史奈と、葉月が海に入り、全員が小舟から海に入ることができた。


 僕たちの周りに、ガイドの方が何人かついて、いよいよ、周辺のシュノーケルが始まった。

 泳ぎに自信がないメンバー、特に、早織、雅、そして、風歌の三人を、僕たちがサポートしつつ、サンゴ礁の周辺を散策する。


 試しに潜ってみる僕。

 海水の独特のしょっぱさはあるものの、海の中は、色鮮やかなサンゴが沢山ある。

「すごい。」

 僕は思わずつぶやく。


 一緒に潜っている、マユと加奈子。僕の表情を見て、親指を立てて、こちらを見る。


 ガイドの方は、僕たちをサポートしつつ、サンゴ礁の説明を引き続きしてくれる。

 そして。


「潜ってみましょう。そっとですよ。」

 ガイドの方が、そう言うと、僕たちは順番に潜ってみる。


 すると。

 サンゴ礁の中、その一角に、イソギンチャクがあり、そこの周辺を泳いでいる、カクレクマノミの姿。

 そして、その周辺には、ナンヨウハギではないが、その映画に出てきた、種類の魚たちの群れが確認できる。他にも、黄色い魚や、チョウチョウウオの姿も確認できる。


「すごい。」

 僕はそう呟く。

 一緒に潜っている、他のメンバーも、その光景を見ている。


「本当に、すごいね、輝。魚たちに会えた。」

 加奈子がうんうんと頷いて、笑っている。

「すごい。ラッキーだね。輝君。」

 葉月もニコニコと笑っている。



 そして。勇気を出して、海に潜る、早織と、風歌、そして、雅。

 潜り終わって、顔を出すと。


「すごい。お魚さんたちに会えた。」

 風歌は、ニコニコ笑っている。泳ぐのが苦手な風歌だが、まるで、自分が泳いでいるのを忘れているかのような表情。


「私も見た。本当に、綺麗。」

 早織も、うんうんと頷き、笑っていた。

「はい。輝様。本当に素晴らしいです。」

 雅もニコニコと笑っている。


 野生の魚たち、水族館ではなく、本当の海の中で遭遇したことに喜びを隠せない僕たちの姿。


「皆さん本当に、ラッキーですね。これだけの魚たちは、なかなか会えませんよ。」

 ガイドの方もそう言って、ニコニコ笑っていた。


「ああ。本当に綺麗だ。良かったな。皆。」

 原田先生もうんうんと頷いている。

「すごいね。僕も、嬉しいよ。」

 吉岡先生もニコニコ笑っている。


 そうして、一通りのサンゴ礁のツアーを終え、小舟に戻り、元居たビーチに戻る、僕たち。

 シュノーケルのツアーが終わり、ガイドの人達に頭を下げ、お礼を言って、ビーチをあとにし、ホテルへと戻る。


 ここからの時間はホテルのプールを楽しむことにした。

 水着のままで、ホテルのプールに直行する僕たち。


 ホテルのプールに一歩踏み出すと、びっくり。


「うわぁ。」

 僕は思わず声を上げる。

「すごい。」

 一緒に居た葉月も辺りを見回して、瞳の色をキラキラ輝かす。

「綺麗。沖縄って、最高。」

 加奈子もうんうんと頷きながら、笑っている。


「にへへっ、福引、当たってよかった。」

 風歌もうんうんと笑っている。

 この風歌の言葉に、改めて、お礼を言う僕たち。


 流石は、南国沖縄。その、沖縄らしさを存分に詰め込んだ、ガーデンプールがそこにあった。

 シュロの木々が一定の間隔で置かれ、白いパラソルが置かれて、いくつかのビーチベッドも置かれている。


 空いている場所を僕たちは探し、隣り合うビーチベッドと、パラソルの周りに荷物を置いて、一通り、ガーデンプールを楽しむことにした。


 かなりの広さのプール、思いっきり泳ぐことができる。

「すごいっすよ、社長。ウチのホテルより広いっす。」

 義信がうんうんと、頷き、興奮した状態で、プールの端から端まで泳ぐ。


「まあ。沖縄だからね。しかも、室内ではなく、外にあるのが良いよね。」

 僕は義信に向かって言う。義信の気持ちになって、このホテルを羨ましく思いながら、南国沖縄にさすがに勝てないよなという気持ちで、同情した。


「そうっすよね。やっぱり、沖縄のホテルには敵わないっすよね。」

 義信が笑っている。

「でも、あそこも、室内プールという割に、ものすごく、豪華だったよ。」

 僕がそう言うと。

「ありがとうございます。社長。」

 そんな感じで義信が頭を下げた。


「うんうん。そうだよ。義信君のホテルも最高。」

 葉月がニコニコ笑って言う。

「そうね。でも、今は。沖縄のこの場所が最高かも。」

 史奈も、うんうんと笑って、頷いていた。


「そうっすよね。」

 義信はそう言って、ニコニコ笑った。


 思い思いの、時間をホテルのガーデンプールで過ごす僕たち。

 南国沖縄といっても、時季はまだまだ、春休みという期間。プールの温度も、少し温かい温度に調整されているようで、とても泳ぎやすい。


「へへへっ、泳ぎやすいね。ひかるん。」

「輝、私も、思いっきり泳げるよ。すごく広い。」

 競泳水着姿の、マユと加奈子。二人のスタイルが良いのか、それもあって、競泳選手のように綺麗なフォームで泳ぐ二人。

「ハハハッ、私も負けないぞ。少年もどうだ?」

 同じく競泳水着姿の原田先生、加奈子とマユに負けないように、泳いでいる。


 僕も、それに負けじと、競泳水着の三人について行こうと、思わず泳ぐ。

 しかしながら、加奈子と原田先生は、泳いで抜かせても。何度頑張っても、マユだけは抜かせず、やっぱり、運動部はどこでも強いな思ってしまう。


「へへへっ、ひかるん、ナイスファイト。」

 マユはニコニコ笑って、僕の方を見る。


 その横で、泳いだり、水をかけあって、遊んでいる、葉月、史奈、心音、結花の四人。

「輝君。こっちも楽しいよ。」

 葉月が手を振る。


「ハッシーもやる?」

 結花も笑っている。

「おーい。」

 心音はニコニコ笑って、僕に向かって、一際大きい声で叫ぶ。

「ふふふっ、負けないわよ。」

 史奈はそう言って、思いっきり、手で水を葉月たちに掛けていた。


「会長。やりましたね。」

 葉月もそれに反応して、仕返しをする。


 僕も少しそれに混ざって、水をバシャバシャと皆に掛けてみる。

「ふふふっ、輝君にもお返し。」

 史奈がニコニコと笑って、思いっきり水を僕に掛けてくる。大量の水を浴びながら、僕は葉月たちと少し遊んでいた。


 そうして、辺りを見回して、次に訪れたのは、早織、風歌、雅の元へ。

 彼女たちは泳げない分、水の中で、身体を曲げたり伸ばしたりしている。


 浮力がかかって、楽に柔軟運動が出来ているようだ。


「にへへっ、雅ちゃんに教えてもらった。」

「うん。これなら、出来るかも。」

 風歌と、早織はニコニコ笑って、雅の動きを見る。


「まあ。この動きを教えたのは、僕とヒロなんだけどね。ついでに言うと、加奈子ちゃんもできるし。」

 それを見ていた吉岡先生は、僕たちにそう優しく声をかける。

 雅は少し恥ずかしがりながら、はいっ、と頷くが、吉岡先生は、雅に引き続き、早織と風歌に教えるように指示を出す。


 泳ぐことは苦手だが、水中で出来ることが増えて行く、彼女たち。

 一通りの柔軟運動を雅から教えてもらう頃には、早織と風歌からは笑顔が溢れていた。


 その後は、風歌と一緒に泳ぐ練習をする僕。気付けば夕日が沈みかけ、プールには明かりがついた。

 この、プールの周りを照らす明かりも幻想的だ。オレンジの暖かな照明が灯り、ナイトプールを演出する。


「すごい。ナイトプールだ。」

 葉月がニコニコ笑いながら、プールの中央へと向かう。

「本当、綺麗。」

 加奈子も葉月に続いて、プールの中央、水深が深い所へ。


 他のメンバーも、プールの中央へと向かう。

 そうして、ホテルの幻想的な灯りを見る。


「すごい。」

 僕は思わずつぶやく。


「本当ね。素晴らしいわ。」

 史奈がニコニコと笑っている。


「にへへっ、来てよかった。皆で。」

 風歌もうんうんと頷いて笑っていた。

「本当ね。風歌に感謝しないとね。福引で当てたことにね。」

 心音がうんうんと頷いて、笑っていた。


 そうして、夕日を眺め、沖縄のナイトプールを目に焼き付け、プールサイドに上がり、服を着替えて、夕食の場所へと向かう僕たち。


 今日一日は、沖縄の海、そして、ホテルのプールで十分にリフレッシュできた、そんな一日だった。


 夕食も、沖縄自慢の郷土料理の味を楽しみ、その後は、今日一日の疲れをお風呂に入って癒す僕。特に海に入ったということもあり、身体をしっかりと温める僕。


 海を見ながらの大浴場で心行くまで温まり、気付けば、寝る時間。

 というわけで、就寝時間恒例の時を迎える。そう、僕のホテルの部屋の扉がノックされた。


 扉を開ける僕。

「ヤッホー、輝君。」


 葉月が元気よく笑っている。

「ひかるん、こんばんわぁ。」

 葉月の左隣に居たのは、マユの姿。彼女はニコニコ笑って親指を立てて笑う。


「ひ、輝君。まだ寝てなくて良かった。」

 そして、葉月の右隣には早織の姿。彼女は僕がまだ寝ていないのを見て、安心したようだ。


 どうやら、原田先生主催のじゃんけん大会。今日の勝利者は、この三人らしい。

 僕は、葉月、マユ、そして、早織の三人を部屋に招き入れると、順番に抱きしめる。


 その後は言うまでもなく、葉月たちの着ていたものに手をかけて行く僕。

 沖縄旅行、二日目の夜もこうして、過ぎて行くのだった。


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