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155.スイートルームの夜、加奈子編

 

「「「最初はグー、ジャンケンポン!!」」」


「ふふふっ。私の勝ちね。」

 加奈子は小さくガッツポーズ、そして、僕に向かってウィンクする。


「おーっ、おめでとう、加奈子。」

 葉月がうんうんと頷いている。

「そうね。加奈子ちゃんは今年、輝君と一緒に一番頑張ったから、楽しむといいわ。」

 史奈も同じようにうんうんと笑っている。


「ええ。勿論、お言葉に甘えて、楽しませて頂きます。」

 加奈子は勝ち誇った顔をして、立ち上がる。


 そうして、部屋を出て行く他のメンバーを見送る加奈子。

 そして、スイートルームの扉が閉まる。


 扉が閉まるのを確認する加奈子。少し緊張して僕に話しかけてくる。

「じゃあ。少し待ってて、輝。」

 加奈子の言葉に僕は頷く。加奈子は大きな荷物を持って、トイレの中へ。


 どうしたというのだろう・・・・。


 少し時間が経過すると、トイレから加奈子が出てきた。

 何も変わらない様子で、安心するが、少し顔が赤い。

 しかし、深呼吸で、整える加奈子。すぐに元の顔色に戻る。


 お互い離れたソファーに座る。どこかぎこちない僕と加奈子。

 数分沈黙の後、加奈子が切り出してきた。


「ねえ。輝。手伝ってほしいことがあって。」

「ん?どうしたの?加奈子。」

 僕は加奈子に聞く。そして。


「バレエやってるの勿論知ってるよね。やっぱり、そういうのってね。毎日、少しずつでも柔軟運動しておかないと、身体が鈍っちゃうんだよね。だからね。ストレッチ、やりたくて。輝も手伝ってくれる。身体を押したり。ねっ。」

 なるほど、確かにそうだ。やはり、バレエは身体が資本、毎日何かしら、柔軟運動をしないと、身体が鈍るのは当然のことである。


「そうだよね。わかった。そういう事なら、手伝うよ。」

 加奈子の言葉に僕は頷く。


「ありがとう。輝。じゃあ。」

 加奈子は僕の元に駆け寄り、僕の手を引き、このスイートルームの広いスペースへ。


 そして。加奈子は僕の手を持ち、加奈子の着ている浴衣の帯の結び目に僕の手を当てる。

「結び目、解いて、浴衣、脱がして。」

 加奈子は僕の目を見て言う。


 一瞬戸惑う僕。

「脱ぐ必要、あるんですか?着替えるなら、僕、居なくなりますけど・・・・。」

「いいから・・・・。」

 加奈子は少し恥ずかしそうにしながらも、僕に向かって頷く。


 恐る恐る浴衣の帯を解き、加奈子の浴衣を脱がす僕。

 そして、それを見て、一気に僕の体の中の血液が沸騰してしまう。それと同時に、ビビッと電流が体中を駆け巡る。

 胸の鼓動も当然早くなり、僕の足の間にある個所も、たちまちパンパンになる。


「こ、これって。」

「そ、そう。スク水。」

 加奈子はそう応える。


「輝、この一年、私の我がままで、私のバレエ教室のスタッフとして働いてくれて、頑張ってくれたから、私からのプレゼント。実は、中学生の最初の頃に着ていた、ちょっと小さいのを着てみたんだけど。どうかな?」

 加奈子は顔を赤くしながらも、僕の目の前で、その場でゆっくり、一回転して見せる。

 加奈子のスク水は、彼女の体のラインを美しく引き立てていた。しかも、少し小さいサイズということで、色々と見えそうで、見えない部分がちらほらある。

 そして、彼女の肌の色とスク水の紺の色、対照的な色がより、加奈子の体のラインを引き立たせる。


「さ、さっきのトイレって。これに着替えるため・・・。」

 加奈子はコクっと頷く。


「その、えっと・・・。」

 僕は顔を赤くする。


「そんなに、我慢しなくていいよ。私、知ってるから。いちばん最初にバレエ教室に来たときから、毎回、練習の最初と最後に私のレオタード姿を見て、いつもドキドキしている表情になるの。バレバレだったよ。まあ、ピアノに集中しているし、練習は真面目にスタッフとして取り組んでくれてるから、大目に見たけど。意外と、そう言う視線は気付くんだよ。」

 加奈子はうんうんと頷く。

「ご、ごめんなさい。確かに、そんな僕がいました。でも、加奈子の練習の気持ちというか、熱量というか、それに応えようと思って、すぐに切り替えているんだけど。その、本当にごめん。」

 僕は加奈子に頭を下げる。


「別にいいよ。練習は真面目に取り組んでくれていたし。それに、私たちは、そう言う関係でもあるから。だから。今日は、輝に、私からのご褒美。今日は、我慢しないでいいよ。でも、一つだけ、お願い、聞いてくれる?」

 加奈子は僕の背中に両手を回す。僕はコクっと頷く。


「私、他の皆が羨ましい。皆、私より、胸が大きい。そして、同じ体型のマユは、日焼け肌で、服を脱げば、ユニフォームの日焼け跡が残って、本当に反則。私、勝てるのかなって。でもね。」

 加奈子は深く頷いてさらに続ける。


「輝が、レオタードの時の私や、こういう時に、いつも私にしてくれること、そして、このホテルで、温水プールで私が競泳水着を着てた時の輝の反応を見て、全てを確信した。だから、その、このホテルで、こういうイベントがあるということが事前にわかって、これを持ってきて、今着てるの。」

 加奈子は僕の目を見て、ドキドキしながら言う。そして。僕の耳元で、こう囁く。


「輝、お願い、今日だけは、私を見て。そして、輝も、我慢しないで。」

 加奈子のその言葉に、胸の鼓動がさらに早くなる。

 コクっと頷く僕。


「ありがとう。輝。それじゃあ、ストレッチ。しよっか。」

 加奈子はそう言って、柔軟運動を始める。


「一、二、三、四・・・・・・。」

 加奈子はそう数えていく。僕はドキドキしながら加奈子を見ている。


「背中を押して、輝。」

 そうして、僕は加奈子の背中に回り、彼女の背中を押す。


 スク水姿でストレッチを続ける加奈子。

「我慢しなくて、良いよ。色々、触って。」

 加奈子は僕にそう言ってくる。


 加奈子の言葉に甘えて、色々と、彼女の体に触れる僕。

 加奈子はうんうんと、頷きながらストレッチを続ける。


「次は、太腿を押さえて。」

 加奈子の指示で、太腿を押さえる僕。

 さらにドキドキする僕。いつもはこの部分はレオタードの時でも、タイツを履いている。

 だが、今回は、スク水を着ているため、生足だ。喉を鳴らしながら、太腿を押さえる僕。


 加奈子は頷きながらも、柔軟運動を続ける。


 そして、ストレッチも終盤に差し掛かり・・・。

「じゃあ、ここからは足を百八十度に開くストレッチね。」

 加奈子のその言葉に、ついに目が回りそうな僕。

 少し後ずさりしそうな僕がいるが。


「こっちに来て、輝。約束したよね。今日は私を見てって。輝も我慢しないで、近くに来て。」

 加奈子の言葉に喉をごくっと鳴らす僕。

 僕の本能はごまかせなかった。


「ごめん、加奈子。」

 僕は加奈子に近づく。

「うん。」

 加奈子は頷き、そうして、足を百八十度に開く開脚のストレッチを行った。しかも、色々な体制でそれを行うため、うん。見えてしまう。

 その度に、目が回りそうな僕がいた。


 そうして、一通りの柔軟運動が、終わり、汗びっしょりになる加奈子。

 僕も、別に意味で、汗がびっしょりになる。


「ふふふっ、お互い汗びっしょりだね。その窓を開けて、一緒に露天風呂に入ろっか。」

 加奈子は窓を開ける。

「ふう、少し寒いけど、生き返る。」

 そうして、加奈子は露天風呂にお湯を溜め始めた。


 そして。お湯が溜まるのを確認して。

「行こう、輝。浴衣脱いで。」

 加奈子は僕に、服を脱ぐように促す。

 だが、少し恥ずかしい僕がいた。なぜならば。


「よかった。スク水着て来て、いつもより、パンパン。でも、ごめんね。言い忘れてたけど、これだけはまだ、我慢してて。」

 加奈子はニコニコと笑って頷く。そして、スク水のまま、露天風呂の中へ入る加奈子。


 カノジョの濡れたスク水に、さらに、ドキドキしてしまう僕。体のラインがさらにはっきりしてしまう。


 そして、露天風呂で、汗を流した加奈子から、許しが出たので、一気にすべてを解放する僕がいた。

 何を解放したかは言うまでもない。


 とにかく、胸の鼓動が速くなり、本当に何度目が回りそうになったか数えきれない、そんなスイートルームの夜だった。





番外編、スイートルームの夜、ご覧いただき、ありがとうございました。

さあ。ホテル滞在の、1日目から4日目までの期間、じゃんけん大会を制したのは一体、誰でしょうか?輝君は一体誰と過ごしたでしょうか?

ここに関しては、皆様のご想像にお任せします。

そして、末尾に、いいねの機能がありますので、好きなキャラクターの回で、いいねを押して頂ければ感謝です。


次からは第7章(第2部最終章)春のキングオブパスタ編、第2部クライマックスへ向かいます。

少しでも面白い、続きが気になりましたら、是非、下の☆マークから高評価とブックマーク登録をよろしくお願いします。

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