表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

148/192

148.スイートルームの夜、史奈編

お待ちかね、第六章、番外編です。

ホテルニューISOBEの四日間の滞在期間中、誰がじゃんけん大会を制して、輝君は一体誰と過ごしたのでしょうか。

ここでは、ヒロインたち全員分描くようにしますが、誰と過ごしたか。こればかりは、皆様のご想像にお任せします。


少しでも面白いと思った方は、下の☆マークから高評価とブックマーク登録を。

そして、皆様の好きなキャラクターの登場回には、是非、いいねをよろしくお願いいたします。




 

「「「最初はグー、ジャンケンポン!!」」」


「ふふふっ。やったわ。」

 史奈がニコニコと笑う。今日のじゃんけん大会の勝者は史奈だった。


「あ~あ。流石会長。」

 葉月のため息が漏れる。他のメンバーも流石は会長というような声が飛び交い、そんな表情をしていた。


「それじゃあ、皆、お休み~。」

 史奈はそう言って、部屋を出て行く、他のメンバーを見送る。


 そして。史奈は、スイートルームの扉を閉めるのだった。

 それを部屋の奥から見届ける僕。


「ふうっ。」

 という史奈のため息。そして。


 史奈は僕の方を見て。ニコニコ笑う。

「さあ。輝君。思いっきり私と新婚旅行しましょう。」


 史奈は、そう言って、僕の背中に両手を回す。

 それに応えるかのように、僕は史奈の背中に両手を回す。


 お互い、抱きしめて、キスを交わす。


「ふふふっ。ありがとう。」

 史奈はニコニコ笑っていた。


 そんな時間が過ぎていると。少し静けさを覚える。


「なんか静かだね。」

「そうね。」

 僕の言葉に史奈がうんうんと頷いて、答える。


「テレビつけてみましょうか。年末特番で色々やっているかもよ。」

 史奈が僕にそう提案してくる。


「そうだね。」

 僕はそうして、テレビのリモコンを持ち、テレビをつける。


 テレビにはいろいろな音が流れ込んできて、少し静かすぎる雰囲気が和らいだようだ。


「ふうっ、少し落ち着いてゆっくりしましょう。輝君は見たい番組とかある?そして、普段はどんな番組を見る?」

 史奈がそう聞いてくる。


 史奈の言葉に僕は少し考える。

「最近はあんまり見ないですね。YouTubeでしょうか。テレビというより。いろいろ音楽聞くのが好きです。」

「そうよね。私も、そんな感じかな。」

 史奈はうんうんと、頷く。


 少し史奈は考える。すると。


「ちょっと、待って。」

 史奈はテレビの傍にある棚から、テレビのガイドブックだろうか。それを取りだし、覗き込む。


「ふむふむ・・・。」

 そして、史奈は再び僕の元へと来て、リモコンを取り出し、画面を切り替える。


「やっぱりね。」

 史奈はニコニコ笑った。

 そうして、僕を手招きして。


「映画とかドラマが見られるみたいよ。ほら。」

 史奈はニコニコ笑う。そうして、映画やドラマの一覧を画面に表示する。


「すごい。どこで見つけたの?」

 僕は史奈に聞く。


「まあ、スイートルームだし、何か、プライムビデオとかそういうサイトの会員にサービスになってるはずだから。」

 史奈がうんうんと笑う。


 確かに、高級ホテルのスイートルームならあり得る話だ。

「さてと、何見ようかしら。」

 史奈が色々と画面を操作する。


「輝君は、好きなのある?」

「どうかな?わからない。」

 史奈の質問に僕は答える。


「そしたら私の好きなの見ちゃおうかな。」

 ということなので、史奈がチョイスした、ファンタジー系の映画を見ることに。

 かなり有名な魔法のシリーズで、戦闘アクションは勿論のこと、恋愛のシーンもある。


 恋愛のシーンに突入すると、ドキドキしてしまう、僕と史奈。

 そのまま、映画の俳優と一緒に唇を重ねる。


 そんなことを繰り返しているうちに、映画を見終わる僕と史奈。

 キスシーンで熱くなったのか、戦闘シーンでは終始、手を繋いで映画を見ていた。


「ふふふっ。ドキドキしちゃったね。やっぱり、冒険ファンタジー映画はハラハラドキドキするわね。」

 史奈がニコニコ笑う。


 そうして、僕たちは立ち上がり、次に移動したのはベッドが置かれている寝室へ。


 このまま・・・。と思ったが。


「輝君と青春、してみたかったのよね。」

 史奈がベッドに置かれた枕を持ち出す。


「うちの学校は修学旅行というイベントが無いし、そもそも、輝君とは学年が違うから・・・・。」

 そうして、枕をポンと投げて、僕にパスする。


 史奈の言葉を理解した僕。

「うん、もちろんだよ。楽しもう!!」


 そうして、枕を思い切り、史奈に投げる。


「ふふふっ、良いわね。でも、この枕、少し軽いわね・・・・。」

 史奈がうんうんと、頷き、少し考える。


 そして・・・・。


「これはどう?」

 史奈は、枕をポーンと手で打って僕の元へ飛ばした。


「ああっ。」

 僕は頷き、僕の元へと飛んできた枕を腕で打ち返す。


「ナイスレシーブ。」

 史奈はさらに打ち返す。


 そうして、枕投げ、ではなく、枕バレーを楽しんだ後、少し汗だくになって来た。


「ふふふっ、少し汗出て来て、熱くなってきちゃったわね。」

 史奈の言葉に僕は頷く。


「うん。そうだね・・・・。」

 僕は頷く。


「ねえ。輝君。一緒に、ねっ。」

 史奈は部屋の窓を指さす。


 史奈の指さした方向。そこには、部屋に備え付けられている。露天風呂がある。

 一気に顔を赤くする僕。


「露天風呂・・・・。外なんじゃ。」

 僕は史奈の方を見て言うが。


「いいのよ。一緒に入って。そして、その後、外で。ねっ。誰かに、悟られたなら、見せちゃいましょ。」


 史奈の言葉に、ドキドキと胸の鼓動が速くなる。


 僕は備え付けの露天風呂を見る。

 確かに、露天風呂ということで、外にある。スイートルームのバルコニー部分にそれがある。


 露天風呂ということもあって、プライバシーの観点からは、隣の部屋とはきちんと遮られている。

 ベランダの柵は少し低いが、眺望を優先するための措置。少し気になるが。ここは、最上階の一つ下の階で、さらに丘の上にある。他の旅行客が、上を見ない限りは、大丈夫だろう。


 ということは、合法的に、外で、例のアレが出来る、県内でも、いや、全国でも全世界でも数少ない場所。


「ふふふっ。大丈夫よ。ここは私たちが泊まっている部屋で、備え付きの露天風呂なのだから。」

 史奈の言葉に僕は頷く。


 さらに、身体に熱が走る。ドキドキと胸の鼓動を押さえながら、部屋の露天風呂にお湯をためていく。


「寒いかもよ、冬だから・・・。」

 僕は史奈に、念を押す。


「いいのよ。輝君と入れば、温かいから。」

 史奈はこくりと頷いた。


 そうして、あっという間に、露天風呂に、半分ほどお湯がたまり、満杯になるまで、数分という所まで、来てしまう。


「さあ。輝君、お願いね。」

 史奈が手招きをして、来ている浴衣の袖をの片方を差し出し、もう片方の袖を胸の前に持ってきて、袖から出ている、彼女の手で、来ている浴衣の胸元を掴み、さらには帯を少し緩める。


 彼女の着ている浴衣に手をかける僕。帯を解き、浴衣を脱がすと、大人びたデザインの肌着が目に入る。

「輝君と二人きりだもの、少し張り切って、着てきちゃった。」

 史奈が色気たっぷりに言う。

「ありがとう。史奈。」

「こちらこそよ。輝君。」

 僕と史奈は唇を重ね、お互い、生まれたままの姿で、部屋の窓を開け、備え付けの客室用の露天風呂があるバルコニーへと出たのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ