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喫茶『Stern』 〜 月曜日の珈琲 〜  作者: 夏川 流美
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今年もまた、





――あ。





 太陽の光に目を眩ませる。さっきまで雨の降りそうな雲をしていたのに、気付けば晴天に変わっていた。



 透き通った青空の中に、浮かぶ真っ白なでかい雲。視界の端に映る木々は青々とした緑を涼しげに揺らしていた。


 どこか遠くから聴こえてくる、蝉の声。近くない、この距離感が一層景色を美しく魅せている。



 その場に立ち止まり空を仰ぐ。額を伝う汗も、膝裏にこもる熱も、今だけは心地良い。





「おーい、働けー!」




 少し先で仕事仲間に叫ばれた。はーい、と慌てて返事をする。陽炎が波打つ地面を蹴り、駆け出した。






――夏がきたんだ。

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