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喫茶『Stern』 〜 月曜日の珈琲 〜  作者: 夏川 流美
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貴方の幸せを想う

「別れよう」





 そうと告げてきたのは突然で。どんな時よりも真剣な眼差しで。見たこともない表情の奥に、貴方の苦しみが感じられた。


 たぶん、ワガママで泣き虫な私に愛想を尽かし、他に好きな女性を見つけたんだろう。けど、そんな顔を見せるほど本気になった相手がいたとは、知らなかった。





 ……そっか


 貴方を幸せにするのは、私じゃなくなったんだね。

 

 私といると、貴方は幸せになれないんだね。




 溢れそうになった涙をぐっと堪え、震える唇の両端を懸命に上げた。泣いて縋っては邪魔になる。なら私にできることは、笑って別れを受け入れることだけ。




 貴方の幸せを想うなら

 きっと






「わかった」





 これが

 正しいんだよね。

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