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VRMMOで始めましたモフモフ生活  作者: 水無月コトキ
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イノシシ退治

 クロムはサイコキネシスを使って、フィユを連れてふらりと空を飛んで、イノシシの真上にやってきた。


「ホー!」

 と鳴き出すと、硬い毛皮に覆われてない唯一の部位――イノシシの顔にフィユを砲弾のように射出する。


「グォ!」


 フィユは空中で飛び蹴りの構えを取って、弾丸のようにイノシシのおでこにバンっと突進する。

 安らかな眠りの中で、不意に顔から痛みを感じて、目を開けた。


「グォ!グォ!」


 イノシシの目に映ったのは、パンチを振り回して自分に喧嘩を売るモフモフのパンダであった。

 イノシシは怒るように、咆哮しながら、殺意を込める目つきでフィユをジーっと睨む。


「グォ!」


 フィユはわざと怖がる顔をして、背を向けて逃げ出した。


 イノシシは即座に駆け出して、その長さ1メートルくらいの牙をフィユに向けてかなりのスピードで攻めてくる。

 その鋭い牙がフィユに突き刺される寸前。


「ホー!」


 とクロムの鳴き声が響くと、フィユは薄いオーラに覆われて、さっとイノシシの視界から消えていた。

 ビックリしたイノシシは直ちにあたりを見回してフィユを探す。

 すると、前方にベロベロをしながら、素早く後ろへ飛んでいくフィユを見つけた。


「グォ~グォ~」


 イノシシは全身怒りの塊で、耐え切れず爆発したように咆哮しながら、フィユに向かって空気を切り裂き突進する。

 イノシシは強いボスと言っても、クロムのサイコキネシスのスピードには及ばないのだ。

 よって、前に進むにつれてフィユの姿がだんだんと見えなくなった。

 急いで周りにパンダの姿を探している時。


「掛かってこい!このでかい豚!」


 前にパンダ服を纏って、フィユを真似て挑発してくるヒュプが目に入る。

 人違いなのか、それともターゲットを変更したか。理由は分からないけど、イノシシは物凄い勢いでヒュプに向かって襲って来る。


「エリスさん、お願い!」

「了解!付与(エンチャント)防御・回復!」


 岩の後ろに隠れているエリスはヒュプに二重のエンチャントを施す。

 と同時に、イノシシはヒュプの前にやって来て、その鋭い牙で突進してくる。


「サンキュー、それじゃあ、スヤー~」


 ヒュプは切り札の[スヤー]を発動して、動きが止まる。

 尖った牙を使った突進攻撃をお腹で受けることになった。

 ダメージを激減できるヒュプと言っても、イノシシの圧倒的な破壊力でHPバーは半分程減少するが、瞬く間に回復した。

 イノシシは得意の攻撃で敵を倒していないのを見て戸惑っていた。

 続いて、乱暴に二本の牙でヒュプを何度も突き刺す。

 しかし、自分の攻撃スピードはヒュプの回復スピードに完全に間に合わないのだ。

 つまり、一撃でヒュプを倒さない限り、イノシシは勝ち目がないのだ。


「ち、ちょっと痛いな!こら、いい加減にしろ!皆、やれぇぇぇ!!!」

「よーし!まず私だ」


 セツナはそう言いながら、二本の刀を持って、疾風のようにイノシシの左側に駆け着いた。


「外式・風刃閃!」


 体を高速回転して、二本の刀でイノシシの足を続けて切り裂く。

 痛みが足から全身に伝わり、バランスが崩れたイノシシは悲鳴を上げながら左側に傾き倒れる。

 と同時に、クルルが続けて、その堅い大盾をイノシシの身の下に入れる。


「ムムムムム!くらえ、岩返し!」


 全身の力を両手に込め、大盾を掻き立てるとイノシシをドコンっと裏返した。

 すると、イノシシの弱点――お腹が露になった。


「次は私よ、シャイニングソード!」

「クロム、ルイーナさんと一緒にやれ!フリーズランサー!」

「ホー!」


 空から白と青の二つの魔法陣が現れる。その中から複数の光と氷の槍が飛ばされて、閃光の如くイノシシの腹に刺さる。

 今までの攻撃はダメージを全然与えていなかったが、今回の弱点部位を狙った魔法攻撃が功を奏した。イノシシのHPバーが半分以下に削られた。

 そして、お腹を覆う金色の皮膚にひびが入った。

 ずっとこの瞬間を待っていたタナは空をさっと跳躍して、二本のダガーをそのひびを狙って刺して行く。

 しかし、イノシシはまるでタナの意図を察知したように、必死に体をひっくり返していく。

 もし体をひっくり返せば、タナちゃんはその針のような毛皮に刺されてしまう。


「「「「「タナ、早く!」」」」」

「もうフルスピードだ、ダメだ!」


「ホー!」

「グォーーー!!!」


 危機一髪の時、クロムはサイコキネシスで混乱した顔をしているフィユを弾丸のようにタナの背中にぶつけた。

 その衝撃の力でスピードが一気に上がったタナはダガーをぶすっとそのひびからイノシシの体に刺し込んだ。


「これで最後だ!デスエンジェル!」


 二本のダガーは神秘的に黒く輝きながら、吸血鬼のようにイノシシのHPを徐々に吸い込んでいった。

 イノシシが最後の悲鳴を上げて、光となって爆散した。


『レベルが18に上がりました』

『従魔:クロムのレベルが18に上がりました』

『従魔:フィユのレベルが15に上がりました。上位モンスターに進化可能となります』

『グリンブルスティのカードを獲得しました』


この度、自分の拙作をお読み頂き、誠にありがとうございます。

『面白い』『続きが気になる』と思われましたら、是非ブックマークの登録をお願いします。

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