魔法都市へレッツゴー!
『プレイヤー名:セツナからフレンド申請が届きました。[承認][拒否]』
『プレイヤー名:ルイーナからフレンド申請が届きました。[承認][拒否]』
『プレイヤー名:クルアインからフレンド申請が届きました。[承認][拒否]』
『プレイヤー名:エリスレアからフレンド申請が届きました。[承認][拒否]』
「これでよーし、タナのことをこれからもよろしくお願いします」
「分かりました、とはいえ、タナは大切な仲間ですから。そして、ヒュプちゃん、皆同い年だよ、敬語は辞めませんか?」
「うん、分かった。よろしく、セツナさん」
赤ん坊のように無邪気に笑うヒュプを目にすると、皆は可愛い天使だと思いながら惹かれていた。
タナが尋ねる。
「ヒュプちゃん、これから予定はある?あたしたちと一緒に魔法都市に行かない?」
魔法都市は、物凄く強いモンスターばかりの森と岩場を越えなければ到着できない町である。沢山の魔法アイテムと強い魔法職の装備があるから、魔法都市と呼ばれるのだ。
そして、今の時点で、あそこに到着しているのはただ1パーティーしかなかった。
「えぇ、予定はないけど、俺もいいの?」
「いいのいいの、ヒュプちゃん一緒に行こうよ~、クルルはもうちょっとこの子たちと一緒にいたいの~」
「クルルちゃんがそう言うなら、今日はよろしく~」
「やった~!クロムちゃん、フィユちゃん、一緒に頑張りましょう~」
「ホ~」
「グォ~」
会ったばかりですぐ仲良くなったヒュプとクルルを目にすると、タナはやきもちをやくようにヒュプをぎゅっと抱きしめる。
「えっ!タナ、いきなりなにを?」
「ヒュプちゃんのバカ!」
「えええ!何のこと!?」
可愛い姉妹二人を目にすると、セツナたちは頬に笑いを浮かべるが、一人は例外だった。
それは、興奮してふんふんと鼻息を吹き出したルイーナであった。
「ふふふっ……姉妹の美しい愛プラス幼女、禁断のトライアングル…最高!!!」
「「「ルイーナ、うるさい!」」」
町から出て、ヒュプたち六人は敵を狩りつつ、魔法都市に向かって進んでいく。
タナのパーティーの構成では、重戦士のクルルが敵を食い止めて、暗殺者のタナと侍のセツナ、そして魔法使いのルイーナは火力担当としてダメージを与え、更に|後方支援を務める付与術師のエリスという典型的な攻めるフォーメーションであった。
このような戦法によって、ほとんどの敵が攻めてくる前に、既にあっさりと倒されていた。
森を通る時、不意に野獣の鳴き声が響く。
すると、先日タスクと一緒に倒した猿のボスが現れて、ヒュプたちに襲いかかって来る。
「不味い、コイツは強いぞ!」
「安心して、ちゃっちゃとやっつけるよ。皆、ヒュプちゃんにあたしたちの実力を見せて」
「「「「おおお!」」」」
「付与・防御」
「サンキュー、エリス。あたし行くぞ!」
クルルは高さが自分とほぼ同じ大盾を構えて、きっちりと猿の攻撃を受け止め、片手斧で斬りつけることでダメージを与える。
と同時に、セツナは一本の刀を持って、空気を切り裂くスピードで猿の前にやってきた。
横薙ぎに振るわれた刀が猿の足を深く切り裂く。
すると、体勢が崩れた猿が横に傾いていく。
「ライトニング!」
ルイーナの声とともに上空に魔法陣が展開され、そこから白い雷が撃ち出され凄い勢いで猿を襲う。
「最後はあたしよ。よく見ててね!」
タナの姿が揺らいで消える。
そして、次の瞬間には猿の後ろに現れて、閃光の如くダガーで猿を切り裂く。
すると、猿が悲鳴を上げて光の粒子となって爆散した。
先日自分を酷い目に遭わせた猿をほんの数十秒だけで倒したことを見て、ヒュプとクロムの顔に驚愕の色が浮かぶ。
「す、すげっ!」
「ホー!?」
「グォ?」
猿と戦っていないフィユに対して、クロムは一連の戦いの様子を真似した末、やっと意思を伝えたらしい。
「グオ~」
戦いが終わって、再び出発した。
ヒュプは歩きながら、皆に話をする。
「皆強いな。俺一度こいつ倒したけど、結構苦戦を強いられたぞ」
クルルは盾を収めて、ヒュプの肩を軽く叩く。
「いやいや、違うよ~、タナちゃんとセツナちゃんはわざとあたしたちにチャンスをくれたんだよ。二人は本気を出せば、大体5秒ぐらいで倒せるよ」
「…ううん、私なんか、全然。ただ敵の急所を狙う戦法だけで、せめて20秒ぐらいかな。タナは[暗殺]スキルを使ったら、あの猿を倒すのは一瞬のことだ」
「いやいや、エリスの幸運バフが無いと、[暗殺]は全然出ないよ」
「うんうん。数体のオーガに殴られて傷一本付けないクルルと比べると、わたくしは大したことではないわ」
「アハハハ~、皆謙遜してるね~」
「またまた、さっきの魔法はヒュプちゃんをビックリさせないため、わざわざ一番弱いやつを使ったでしょう?」
ヒュプはやっと分かった。目の前の尋常でない五人はとんでもない強さを持つチートのような存在だったのだ。
「ヒュプちゃん、どう~、あたしの仲間たち強いでしょう?」
「めっちゃ強いよ。俺をこのパーティーに入れるなんて、本当に大丈夫なの!?」
「気にしない気にしない~、ヒュプちゃんはタナの大切な妹でしょう。つまり、私たちの妹だわ」
心配しているヒュプの手を取って、優しく慰めるのはエリスだ。
すると、タナの目に再び嫉妬の炎が燃えるように目が釘付けになる。
勿論、これを目にしたルイーナは再び暴走していた。
「ほほほ~、こっちのトライアングルも最高!禁断…!」
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