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作者: 秋葉竹



雲の上に

漆黒の

帆船が飛んでいる


百舌が青空を

横泳ぎで

慕い寄っている


遠くから

泳いできた

翼は茶色のロウソクのように

溶け始めている


時間さえあれば

なんだってできるのに

七色ダイヤモンドだって

手に入れられるのに


時は、僕を追い越してゆく


忘れられない

太陽は

オレンジ色の暖かい

世界を救うまなこ

そのもの


その歌は

あの時見た真夜中のロードショーの

エンドロールに流れていた

蒼い字幕のようなメロディーに似て


窓ガラスから

純白の牝牛が見えて


僕を涙目で見返すとき


かつて消えた

緑がかったあのまなこの棘の痛みが

風の女神の眼差しを直視しながら

風に吹かれる

柔らかな色の帆影が動くのを

遥かな氷像と

諦めてしまった灰色の空に

寂しさをまとって

感じとるだろう


僕もいつかすべての色を忘れ

寂しい空に

辿りつくことになるのだろう


崩れかけの

狂気の黄色いプライドを

踏み躙られたことも忘れて









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