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異世界奇行〜聖女は魔王軍に寝返りました〜  作者: 白飯(しろいごはん)
6/7

勇者のターン…第40話 聖女の召喚

と、言う名の説明回です。


俺の名前はユウレッド、世界の平和を守る勇者だ。

ある日突然現れた魔王軍、魔王とその部下の四天王達と闘うため神に選ばれた俺と仲間達四人、今はもう一人増えて六人で日夜死闘を繰り広げている。

魔王軍との戦闘が激化する中、王様に呼ばれた俺たちは城へと赴いた。そして話の内容に驚いた!

なんと、魔王軍に大打撃を与えるべく異世界から聖女様を召喚するというのだ。

なんでも、神様よりお告げがあったそうだ。

そういう経緯で聖女様を召喚するべく山奥にある神殿へと向かったんだ。

神官様のお力で聖女様を召喚しようとしたその時突然魔王軍が襲って来た!

何で聖女様の召喚がバレたんだ!?とにかく迎撃だ!


「ファイナルエレメントスラッシュ!!!」

「お、おのれ勇者ども…!これで勝ったと思うなよっ!!!グアァァァッ!!!」


6色の光が一つに重なり眩い光を放ちながらゴブリンキングをなぎ倒す。

絶叫と共に爆発するゴブリンキング。かなり手強い相手だった。

だがそのせいで遅れをとってしまい、聖女様をみすみす獣魔将軍に奪われてしまった。何て事だ!


「ここで悔やんでいても仕方がない、神官殿を連れて一旦城に戻ろう」

「ああ、そうだな分かった」


重戦士であるセラックの言葉に頷く。すぐ熱くなる俺を諌めてくれる頼れる男だ。

俺たちは気を失って倒れている神官殿を担いで城へ戻るため神殿を後にした。



◉○◉○◉



「何と!?聖女様が魔王軍に攫われたと申すのか!?」

「…申し訳ございません」

「何という事だ…」


王様が力なく項垂れる。

自分の不甲斐なさに殴りたくなる。


「…なぜ聖女の召喚が露見したかはわからぬ。今は聖女の安否が気がかりじゃ。酷い目に遭っていなければよいが…」


王様が一人になりたいと皆を部屋から出された。


(…こういうのもアリか…)


その際に何か呟かれたような気がしたが、よく聞こえなかった。



◉○◉○◉



王様も言っていたが聖女様がどんな扱いをされるているかとても心配だ。

今すぐ助けに行きたいが


「ユウレッド気持ちはわかるけど魔王領には行けないわよ」

「分かってる、分かってるが…」


俺の気持ちを見透かすように魔術師のサーランが釘を刺してきた。

ちょっときつめのクール系美人だ。豊満な肉体を濃いピンク色のローブで覆っている。ちょっと目のやりどころに困る。

思考が逸れたが、今現在魔王軍の本拠地には行くことが出来ない。

魔王領は闇のヴェールに覆われていて行く手を阻んでいるからだ。


「向こうの出方を見るしかないんじゃないかな」

「今はそれしかあるまい」


武闘家のマイラと、ニンジャのアオイも保守的な意見を出して来る。

何でそんなにも落ち着いていられるのか!

俺はみんなの意見にイライラが募る。

ちなみにマイラは小柄な女の子で髪の毛を頭の上で二つダンゴにし黄色いスカーフを巻いている。サーランに比べるとチョット残念な体つきだ。もちろん本人には言えない。以前につい口を滑らせたら無言で腹をグーパンされた。

アオイは冷静沈着で普段は無口だが一歩引いた意見を言ってくる。ブルーの籠手と脛当てを着け長いマフラーをたなびかせる。鼻から下をマスクで覆っているので素顔を見たことがないがイケメンなのは確かだ。女の子達が頬を赤く染めながら見つめているのをよく見かける。…別に羨ましくはない。羨ましくなんかないったらない。


「まったく、これだけ雁首を揃えておきながら聖女を攫われてしまうとはな。何のための召喚か…」

「やめろ、仕方がないとは言えないが。まさか召喚の儀に魔王軍が攻めてくるとは思わなかった…もっと警戒すべきだった。」


辛辣で上から目線な物言いなのが、最近仲間になったハイエルフのグリーウッドだ。

緑色の髪に長い耳、精霊魔法を得意とする。古の種族な所為か物言いはアレだがグリーウッドが仲間になったおかげで強力な技や魔法が使えるようになった。

そして、重戦士のセラック。彼は俺の幼馴染でもある、セラックの方が年上だが気心知れた親友だ。

セラックはまるで自分の責任だと言わんばかりに目を伏せる。


「いや、俺が一番気にかけるべきだった。魔王軍に対して聖女様が大きな鍵になる事に浮かれすぎた。」


俺はやり場のない怒りと焦りに強く手を握りしめた。本当に悔やんでも悔やみきれない。


「今ごろ聖女様はあまりの心細さに泣いているに違いない。必ず、必ず、この俺がお救いしてみせます!」


まだ見ぬ聖女様へと想いを馳せる。きっと可憐で可愛らしいお方なのだろうな。それを!魔王軍めーーっ!!!絶対に許さんっ!!!


「…私チラッと見たんだけど、神官様をグーでパンチしてたのよね。まあ、あの神官様では気持ちはわかるけど。そんな聖女様が泣いてるとは思えないわ。ユウレッドの妄想も甚だしいわね」

「んーでも、心細い思いはしてるんじゃない?知らない土地だし、周り敵ばかりだし。でもどうやって助ければいいのかな?」


などと女子達が話しているが、俺には聞こえない。

誰が何と言おうと、聖女様は可憐で清楚で可愛くて性格も良く小柄でスタイルも良いい側によるといい匂いのする方なんだ!

貴女の勇者が必ず参ります!


次回、『裏切りの聖女』乞うご期待!

読んでいただき、ありがとうございます。

相変わらずの遅さですみません。

勇者が予想以上に動かなく…ガフッ

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