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妹ちゃんをすくえ!

作者: 不二の君

 僕の親友Sー♪


 性格はおとなしくて、おもしろさを追求するイイヤツb


 いつもツルんでいたりする^^


 そいつには、妹ちゃんがいるb



 ある日、Sん家にいくと。


 その妹ちゃんが、隅っこのほうで、うずくまっていたんだ。


「S? 妹ちゃん、どーかしたの?」


「あぁ…」


 Sは、親友の僕にならと、事情を説明しはじめた。


 クラスの多くの人から。


 無視されたり。


 いろいろ細かいトコロで拒まれているらしい。


 いじめだ。


 妹ちゃんは、2コ下。


 ちなみに、僕とSは、3F。妹ちゃん1F。



「…をいをいw 兄として、なんとかしたれよwww」


 僕はSに詰め寄った、、、けれど。


 そもそも性格がおとなしめのS…。


 妹ちゃんも兄に似てしまったよぉで、、。


 なんつーの?


「さわがないで、ほっといてよ」ムード…。


 んー。


 主犯格、っていうの? リーダー的なヤツは。


 ぜったい、どこにでもいるもんだよね。


 きいてみたb



 妹ちゃん、いわない。


 あまり、しつこく聞いてもイケナイなーって。


 思ったんだけどさ。



「イヤって、言えない私にも、原因がある…」


 っぽいコトを、言ったんだ。妹ちゃん。


 僕は声の限り、叫んだ。


「…ちがう!!」


「いじめは! いじめる側が100%!!」


「悪い!!!」


 …固まるS。


 と妹ちゃん。



 僕は、柔道部の(もと)主将ですb


 1年、呼び出すb


 いろいろ聞いたb


 主犯格、すぐわかったb


 女子だねb



 ハデな感じのコ。J。


 僕はキライなほう、なんだけど。


 まぁ、社交的なコで、よく話かけてくるので。


 いろいろ会話をすることもあった。


 ある時、その主犯格のコについて、きいてみた。


 Jと主犯格は、部活が一緒で、女バス。


 つか、女バスの主がJで。


 女子の間では、絶大なチカラをもってるらしいことがわかった!


 普段から、ふつーに会話してるのでw


 われわれ男子にはw あまりわからない情報だったというww


 あぁ、これは簡単。


 Jから、その主犯格に注意してもらえばいーじゃん、、bb


「あ、J。悪いんだけど、君の後輩がさぁ、、、」


 Jは、うんうんって、うなづいて。


「そっかー。ごめんねー。そんなコトしないようにしとくねー」


 言ってくれた…b



 で、数日後。


 効果があったのか、妹ちゃんはb


 そういうのが減ってきたって言ってたbb



 ところが!


 妹ちゃんの友だちが、ターゲットにされたという。


 主犯格が、「うざくね?」的なメールをまわしたらしい。


 1年クラスに彼女をもつ後輩の、ナイス情報提供b


「ねー。Jー。またなんか、やってんの? 君んトコの後輩はぁ…」


「えー、うっそ。そぉなの? いっとくわー」



 でも、数日して、なにも変わらなかった。



「ねー。Jー。なんか、変わんないみたいだよ? 効果ないじゃん、、」


「んー。もっといってみる」


 変わらない。



 結果。


 これは、後輩の彼女から直接聞いた話。


 女バスの世界を、僕は知らなさ過ぎたんだ。


 Jが。


 上下関係の規律を守ると称して。


 いろいろ無茶をまわりに言っていた。


 理不尽な要求。


 1年でも、不良とゆーか、イキのイイやつ、つまり、その主犯格を。


 可愛がっていたらしい。


 僕の親友の妹だから、やめたけど。


 妹じゃなきゃ、かまわないって。


「シメさせている」らしい。


 …90年代かょ、、? なに時代だょ、、、?w


 し・か・も!


 僕は、Jとよく話をしているのでb


 僕も仲間だと思われていたらしいb


 僕のひとこえで。


 妹ちゃんが、ターゲットからはずれたので。


 あまり関わりのないクラスメイトや、後輩全体から僕を見ると。


 僕が悪の枢軸っぽく思われていたという。。


「柔道部の主将」っていう響きが、もぉアレなのかもしれない的なww


 

 妹ちゃんから、僕が叫んだ言葉を聞いて。


 後輩の彼女は、僕に直接言ってくれたんだ。


 それで、全部わかったんだ。



 えーっと。


 Jと主犯格は。


 恐怖のどん底に陥れました。


 もち、言論でねb


「いじめは! いじめる側が100%!! 悪い!!!」


 ってね。


 全校の生徒は、それを見たと思う。


 生徒会長のTは、僕のもうひとりの親友♪ 


 ちなみに僕ら、三国志オタクbb



「えー、これで生徒会を終わりますが、みなさんからなにかありますか?」


「 は い !」


「はい、発言どうぞ!」


「悪い習慣があります! 時間をもってほしいです!」


 打ち合わせずみb


 そのために、Tには、全校生徒会議事の進行を、早くしてもらっていたb


「では、(あえて余った)時間がありますので、話してくださいb」


 名前は出さずに、全貌を話すと、もぉ全校生徒が、、、おおさわぎwwwwww ←


 あはっ…♡


 地味な女子からの支持率が上がったかも?w 


 応援発言が、あいついで湧いたんだbb 


 いあw それより後輩の僕への見方が、これでやっと、ふつーになったのさwww


 つーかさ。


 僕のクラスにも、実は被害者がいたから、驚いた。。


 知らなかった…。 



 Jは、それから、誰にもなにも、しゃべらなくなった。


 あとは、自分の罪の意識にさいなまれながら…。


 卒業まで、毎日登校するんだろぉね。。



 それから。



 以前、女バスのヌシ、「J」が。


 みんなに迷惑をかけてて。



 生徒会でみんなから仕返し的に攻撃されて。


 反省したのか、、自分の罪にさいなまれたのか。。


 ずっとおとなしくしていたのだけど。。。



 もう卒業式が近くなって。。



 なんか、「お礼まいり」的なコト。


 されているみたい。。



 さっそく1年の後輩を呼んで。


 事情をきいたよ。



 あの生徒会からずっと。


 みんなの恨みはふかくて。


 けっこういろいろされてきたみたい。



 いつも声をかけてきてたJだけど。


 もちろんアレ以来、あまり話す機会なんてなくて。



 でも、卒業が間近になった最近になって。


 なんかヒトコトずつ、声をかけてくるようになった。



 この間の水曜は登校日だったけど。


 僕はバイトでサボってしまったのでww


 木曜の日に、ちょっと職員室へ報告をしに行ってきたんだ。


 受験生は、受験の結果。


 就職組は、面接の結果。


 まぁ、もぉあまり学生っぽくないほど自由なんだ^^



 職員室での報告は、すぐに終わった。


 早くからバイトで稼動している僕は、学校でも進路が決まった生徒だから。


 とってもユルイ。


 そして、そのあとなんとなく、自分の机を見に行った。


 基本、僕は「置き勉派」なのでww


 暇つぶしに、社会の資料集などを読み物として、もって帰ろうとしたんだ。



 Jがいた。


 Jは進学組。


 たまたま、今日来ていたみたい。


 Jは自分の机で、ぼーっとしていた。


 「あ。J…」


 「…」



 気まずい。


 僕、告発した張本人だし。。


 ところが。


 Jは微笑んだ。

 

「合格、したんだ」



 僕は一瞬おどろいたけど。


 すぐにお祝いの言葉が口から出た。


 最近、流行の言葉だったから。


「おめでとぉ…♪」



 何回この言葉をクラスメイトにかけて、僕も言われたことか。


 そういうのがなかったら。


 こんなに、なめらかに言えなかったと思う。



「ありがとう」


 Jの机のうえには、合格の通知ハガキ。


 それと。


 もう一枚の紙。


 目に入った。



「悪の枢軸」って。


 携帯でJを隠し撮りした画像。


 着替えてる場面。


 つくりあげられた悪意の広告。


 吐き気のするような下劣な文は、赤色だった。



 僕は固まった。



「これ…なに??」



 Jは無言だった。


 うつむく。



 察するより、他なかった。


 ハッタリをきかせて、みんなを威圧して、暴虐なコトをした。


 その報いとはいえ。


 こういう、精神的な。


 残虐とも思える拷問。



 確かにJは、ひどいことをした。


 だから、僕はなんとかしたけど。


 今は、Jがそれこそ自殺に追い込まれる勢いで。


 粘着質な。


 そう、じっとりとした。


 そういう精神的な暴力のはけ口にされている。



 画像は、女子もあきらかに協力している。


 編集は、こういうのが得意なヤツを知っている。


 男子のSuだ。


 その編集センスから、僕はSuだと直感した。


 Suは、文科系の部活だから、Jの件とは関係ナイはず。


「尻馬に乗って」、「どさくさまぎれ」に、こういう汚いものを作ったにちがいない。



 迫害してもいいヤツ。


 つらい目にあっても、いい人間。


 そういう差別的な、おもしろ半分の。


 卑劣な心。


 Suの鬼畜さ。


 いちばん僕がキライなタイプだ!



 Jは、うつむいたまま、泣かない。


 もうすでに、泣きつかれていたからだ。


 涙、枯れ果てて。


 その腫れた目をみればわかる。



「君はまえに…」



 Jが話し出す。



「因果律は、かならず君を滅ぼすって…言ってたよね?」



 そう言った。



 Jの悪事がわかったとき、反省をうながそうとして。


 僕が、Jに向かって言った言葉。


 その時Jは、強がって軽口をたたいていたけど。



「あれ…本当だね」



 かすれぎみの声。


 志望校に合格しても喜べない、地獄に。


 Jは居た。



 僕は、あれ以来、Jをみるたびに憤っていて。


 ガンをつけていたけど。


 この日。


 僕は間違いなく、後悔した。



 Jの笑顔が消えたときに。


 調べておけばよかった。


 世の中に、こんな悪い女子高生がいるものか!


 っていうぐらいに、思っていたのに。


 僕は、目の前のJが。


 可哀想で仕方なかった。



 金曜日。夜。


 Suに、マブダチっぽく近づいて。


 PCを見せてもらった。


「アイツの? おもしろいコトでも考えたのか?」


 その広告は、たしかにSuのPCにあった。


「お前は一番迷惑かけられたからなぁ。好きにつかいなよ」


「この画像、どうしたの?」


「ああ、手に入れた。出所はいえないけどな」




 僕は、暴力は大嫌い。


 あのJにも、はらわたが煮えくり返ったけれど。


 あくまで、言論で戦ったぐらいだ。



 Suと、Suに画像を送ったコは。


 僕の必殺の気合に。


 すくみあがって、小刻みに震えた。



 白いYシャツに。


 ついてしまった血。


 それを見て。


 僕は僕を。


 嫌悪した。





                               END




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