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お仕事集中
とりあえず39歳女性で登録。
晴ちゃんがいうには結構メールがくるらしいのでワクワクしながら待つとしよう。
「それじゃー仕事に戻るか。」
今日はこの後お店を団体客に貸し切りにするためバタバタとする。
昼休憩を早々に切り上げ席を立とうとすると晴ちゃんが私の服を引っ張った。
「ん?」
晴ちゃんはニコニコしながら私の唇に先ほど使っていた赤いリップを塗る。
『婚活してるんでしょ~?出会いはどこに転がってるかわかんないんだよ~。そんな色気のない唇でいいの?』
鏡を差し出され自分を見る。
確かにな、、素直にそう思った。
―――――――――――――――――
―ガヤガヤ
お店は団体客でいっぱいになった。
20~40代くらいの男女の団体客。
男性を意識する暇なくバタバタと走り回る。
「オーダー入りました!」
バイトのリーダー的存在の私は唇にリップを塗り直す余裕もなかった。
顔はきっともうぐちゃぐちゃだろう。
でも仕事中、、ましてやこんなに忙しいのに化粧直しもできないし..溜め息をはく暇もなく料理を運ぶ。
『あれーっ鴨神..?』