表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

悪魔のお話

作者: コリー

 死にたい


 疲れた 


 もう 疲れた

 

 こんな世界 飽きた


 つまらない たいくつだ


 だから 死にたい


 こんな世界とは さよならしたい


 だけど死ねない


 私は死にたい 不死身の悪魔


 私が貴方と交わした契約


 貴方は永遠の死を!


 私は永遠の生を!


 望んだ 


 そして交わした あの契約


 儀式 誓い 契約 約束 

 

 そんな言葉を並べ 貴方と私の一滴の血を


 そして私は 永遠の生を

 

 貴方は 永遠の死を


 そこで手に入れた 貴方と私が一番ほっしたもの


 そして互いに失った 無くしてはいけない一番大切なものを


 それは生きるということ


 それは死ぬということ


 その日から私は 死ねなくなった 


 その日から貴方は 生きられなくなった

  

 貴方死んでゆく姿を見ても 私は悲しまない


 それが貴方の望みだったから


 笑ってやった 


 笑いながらも私は 自分の首を刺し貫いた


 その手に持っている包丁で 私は笑い声を叫び声に変えて


 途中から声は出なくなった 意識も無くなった


 目が覚めると 


 朝日が上っている


 私は声が出なかった 出せなかった


 なぜ? 


 理由は簡単だった すぐに気づいた


 細いのどに突き刺さった包丁


 それを引き抜く 


 叫び声は出ない 出せないだけ


 心の中で叫んでいた 


 痛い 痛い 痛い!


 また意識が途切れ 


 次に目が覚めたのは 


 さんさんと輝く朝日が上りきった時


 そこから 私の死ねない


 そして死なない


 永遠の生


 永遠の時間 


 永遠の私


 そこから始まる私の新しい人生


 そこから始まる私の新しい経験


 まだ気づかない まだ知らない


 まだ分からない まだ理解できない


 生きる苦しみを


 生きる辛さを


 私は知らなかった


 永遠の孤独と言うさびしさを

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] どうもこんばんはです。 昔、人間は何百年も生きれるほど強くないと聞いた事がある気がします。楽しい事もなんども繰り返せば飽きが来る。そして辛い事も繰り返しやって来る。そうなれば残るのは生きる事…
[一言]  猫です。面白いです。好きですこの詩。雰囲気が好きです。  とか言ってるけど、ひねくれた猫は気になる、というかただの理屈なのですが。  確かに永遠の孤独はさびしいし、永遠の生ではそう感…
2011/04/01 23:33 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ