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悪女ブームが来たせいでヒロインが悪女になってしまった

作者: 非羽

「や、やらかしてしまった…」 

確実にやってしまったな


元はと言えば悪役令嬢に転生させた人が悪い。

いや、ほんとにそうだ。


******


~遡ること一ヶ月前~


「わ、私悪役令嬢に憑依したぁっ!?」


憑依したのは乙女ゲーム

『ラブ²~王子様たち私になぜ執着するんですか!?~』

の悪役令嬢、リアになってしまった。


気づいたのはヒロインのミシャをいじめてるとき

まあ、いじめてるって言うよりは指摘の言い方が強かったってだけなんだけどね

でもそれはそう。だってヒロインは婚約者がいる王子にべったりして離れないからだ。王子もラブラブだし


まだ序盤でよかった。この出来事からいじめがエスカレートする。まだやり直せる


あれ、……………?でも私の推しカプはジェラミシャカプ

(ジェラルド王子とミシャ)だったはず…


「私が悪役にならないとあのカップルが見れない!?」

ほんと最悪なことにきずいてしまった。

そして私はあることを決意した。


「追放されないくらいほどほどに悪役を演じるか」


それが事の発端だった。 




その後は


「ミシャさん?何勝手にご飯を食べていらっしゃるのですか?普通は私を待つでしょうに。さぁ一緒に食べましょ、次から待つことね」


ヒロイン可愛すぎ!!でもここは一歩引かないと


「貴方が私と遊んでくれないせいで暇してるのですよ。そんな仕事なんてしてないで息抜きに遊びましょう。」


ついでに可愛い顔を拝むわよっ!


「どうして他人のパシリになってるのでしょうか。

貴方は私のお友達ですからそんなくだらないことやつ待てる暇があったら今すぐに遊びなさい」



「また勝手に仕事をやっているんですか。

見苦しいです。いい加減直しなさい貴方の仕事は私の仕事。私の仕事は私の仕事」


仕事を取り上げてやったわ


それからもいじめをエスカレートさせて

ヒロインだけじゃなくて他人にも口を出しますわ!



「いじめはよくなくってよ。まさか私にいじめられたくてこんな事しているんですの?異性が良いこと♡」



「淑女としていじめを受けるのは恥ずかしいことです。もっと自分に自信を持ちなさい。」


「何ぼさっとしてるの!?貴方たちは自分の為に動くべきよ私に構ったら殺すわ」



ふぅ…ちょっと役に入り込みすぎたかしら、… 

これくらいしないとジェラミシャカプは成立しないわ!

もうひと頑張りかしら…


その時リアは知らなかった。

悪女なのに人に害を全くもたらしてないことを

そして悪女ブームが巻き起こっていることを


いつも通り「貴方にあの男爵家は不釣り合いだわ

伯爵がお似合いよさっさと結婚なさい私が手配しますわ」


ふふっ価値観の押し付けこれぞ悪役令嬢よね!


それにしてもヒロインの攻略進行度はどのくらいなの?

見に行かなくちゃ! 



はっ!ジェラルドとミシャだわ!これは運命的瞬間かもっ!!!!!!いいもの見るわ


「ミシャ好きだこれは聖女に抱いていい気持ちではない事は分かっている。だが他の人と仲良くしてるとこを見ると…こう…胸が押し付けられるような感覚になるんだ。これはたぶんミシャの事が好きってことなんだと思う。心の底から愛してるって思える。だから結婚を前提に考えてくれないか?」



「私が?貴方を?好きになるですって?そんな事あるわけないでしょ何言ってるの?

聖女たる私に敬語を使わないのも癪に触るし

貴方は私の地位が欲しいだけ

どうせ私に何もなかったたら出会うことすら無かったしこの前だって出かけたとき平民に穢らわしいって言ってたじゃない。忘れたの?私も平民よ

私はリア様に大事なことを教えてもらったし可愛いいしミステリアスでクール。ちょっとツンデレっぽいとこも最高だし私に淑女とは何たるかを教えてくれた。

私が平民なのを考慮してわざと厳しく教えてくださった。

何よりこの気持ち悪い王子から目を覚まさせてくださった。

もともと聖女にアプローチしてる時点で間違ってるのよ」



「は?あの悪女をそんなふうに言うのか?馬鹿げてる」


「その悪女がいいの。かっこいい以外の何者でもない。恩を売らずに助けて帰るだけ。

ヒーローだわ!

これまでの淑女業界を抜け出した人ね」


「そ、そうか」



(え…待ってやばい。悲しいけど嬉しい?私をそんなふうに思ってくれてたなんて!でもそんなふうになるのは予想外〜~)




それで今に至るのだが…(私がやってたことって悪女じゃなくてただのツンデレなのでは?)


でもヒロインが豹変してしまったわ…っ!これではジェラミシャが…

でも悪女のヒロインを見れるとは眼福だわっ!

可愛いは正義!



???「あのリアをそんなふうに思ってるとは心外だな」


「誰ですか?」


「リアの兄アレンだ。」


アレン兄様!?どうしてここに…


「確かにリアは悪女だがそこが可愛いんだ!特にあの誕生日プレゼントを渡してきた時!顔を赤らめながらも仕方ないからあげると言わんばかりの傲慢さっ!クゥ~心にしみる」


(だからそれはただのツンデレなのでは)


「ですよねっ!わかります!リア様は最高ですっ」


「やっぱわかるか後で話そうぜ!リアについてをな」


恥ずかしいんですが…


「はいそうですね! ではジェラルド王子これで失礼します」


「あ、え?」


そりゃ困惑するわななんか可哀想になってきた笑


私もここで失礼するとしようか


後日はミシャとお兄様は会って話したそうだ。

結構和気藹々としてたからもしかしたら付き合う可能性があるなとも考えている。

いや、いいな…原作にはない組み合わせだけどそこがいいのかも!私は応援する!

ミシャの大事な親友として

悪女もやめて頑張るわ!


「これからどうなるのか楽しみだな…」


リアのせいで悪女ブームが来たのを本人は知らなかった。

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