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リゲイン・ロスト・タレント ―才能を奪われた天才たちの異世界再生バトル譚―  作者: 綜目月 梶才
ギルド資格取得編

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37/58

仕置き

「お前達、いつまでそうしている! もう全員移動したぞ!」


デボラの声が伽藍堂と変わり果てた会場で響く。

 その声に気絶していたカズヤは目を覚まし、周りを見渡した。


いつのまにか戦場と化し傷まみれの会場。

そしてその原因の、未だ戦い続けているアホ4人。


――深呼吸。


 カズヤはデボラの方へ向き、手のひらを差し向け待つよう頼み込む。


 その後カズヤはゆっくりと戦場へと近づき、『幻体術』で握り拳を4つ形成。

そして力一杯4人の頭に叩きつけた。


 アンダゴルガを除き、突然の衝撃に3人は地面に叩きつけられた。

4人はカズヤを睨み、「何をする!」と叫んだ。


「何をする!はこっちのセリフじゃあ!」


カズヤは猛り叫ぶ。

 そして声がまだこだまする中、会場内を指差した。


「テメェらのせいでな! 第二試験の内容と、ランキングについての話聞けなかっただろうが! なんで1番大事な時に、静まれん!」


カズヤの怒号にザフネが挙手をした。


「はいそこ!」


 ザフネは立ち上がり胸に手を当て、なぜか凛々しい顔で語り始める。


「10位殿。数字に縛られるのは、愚者である。そんなもの、無視すればいいのだ。そして内容を知らねば勝てぬのか? 私は違う。どんな時でも勝ち進む、それがギルドというものだ。試験内容など、知ったこっちゃない!」


 ザフネの主張にカズヤは貼り付けられた笑顔で頷き、近づいていく。


「おお! 伝わったか」


 ザフネはカズヤの様子に好意的な解釈をして、笑みをこぼす。

 そして近づいてきたカズヤが手を差し出すと、ザフネはその手を握ろうと手をさしだ――


「イダダダダダ!」



だがカズヤの差し出した手は握手ではなかった。

 その手はザフネの顔面へと軌道を変え、アイアンクローを叩き込んだ。


「テメェの信念なんぞ、知ったこっちゃねえよ! 自論があるなら1人でやれ!俺を巻き込むな!」


「やめっ、やめたまえ10位殿!」


「あとお前が1番数字に囚われてるじゃねえか!」


そのままザフネを地面に叩きつけた。

そしてゆっくりと3人を見渡し、剣を引き抜く。


「原因1号は死にました。じゃあアクタ君、ゴルガ君。君達はなんなのかな」


手の上で剣を跳ねさせ、笑顔で迫る。

まるで仕置きの準備をする、調教師のように。


 アクタは俯き目を逸らし、震える指でアンダゴルガを指さした。


「……トカゲが、急に襲いかかってきて」


「なっ、てめえ! てめえが煽ったんだろガキ!」


「お、やるかー!」


2人は再び取っ組み合いを始めた。


だがその殴り合いはすぐ終わった。

アクタが突然空中に浮かび始めたのだ。


「お、おお?! 私に何が!?」


「な、なんだお前……」


その異様な風景にアンダゴルガはたじろぐ。


 その間にもアクタはどんどんと空中へ浮かび上がっていき、天井にまで届いてしまった。


「凄い事だけは分かる!凄い事だけは分かる!すご――ああああぁぁぁぁぁ」


そして空中で突然頭を抑えて苦しみ始めた。


「反省ぐらいしろ!」


 カズヤがそう叫ぶと、ザフネ同様アクタは地面へと叩きつけられた。


 そして原因2人の頭を鷲掴み、デボラの方へと歩いていく。

 その姿に2人が呆然としていると、カズヤは振り返り地の底から響くような声で一言、「こい」とだけ喋った。

作品備考1

結局なぜザフネが来たのか誰もわかってない。

ザフネ本人も忘れた

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