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金盞花の咲く停留所  作者: 東雲 夢
9/16

8.ヘッドフォン

キンセンカの咲く停留所【タワマン前】

夜になったのか、楓ちゃん、龍輝君、真くんは、すやすや眠りに入った。

穏やかな寝顔は、三人とも、天使のようだった。


宝石のような、派手なネオン、露出の高い女性、派手な格好の男性など、まるで人のサファリパークみたいに、夜の繁華街は、みる人みる人飽きなかった。



「別世界だな」

おじいちゃんがいうと、

「いいな、私もあの子たちと、遊びたーい」

と、女子高生が、巻き髪を指でくるくるしながら言った

「あんたの、いた世界でしょ」

スマホ女が吐き捨てるように言った

「えー、おばさんも、いそうだけど」

女子高生が言うと

「はあ!?誰がおばさんよ!!」

と、スマホ女は逆ギレした

「スマホばっかりみて、男漁ってんの?」

女子高生は、バカにしたように言う

「ふざけないでよ」

と、叫んで女子高生を、押した。

「子どもたちが寝てるから、静かにしなさいね」

おばあちゃんが言うと

2人はフンッとして、席につく


バスは少し繁華街から外れた


『グランデュール高ノ宮前~』

バスが停まった。


「スゲー タワマンじゃん、おじさんの家?」

女子高生が、タブレットみてる男に言うと

「まさか、俺じゃないよ。こんなとこ、住めないよ」

とおじさんは、苦笑いした。


タワマンの入り口に、おじいさん?が立ってた。


大森さんは、ヘッドフォンしてる学生から、ヘッドフォンを、外して

「君だ」

と言った。

学生は、高校生なのか、制服姿であることに、初めて気がついた。


「別に、大丈夫です。」

学生は、冷たく言った。

「おじいちゃん待ってるじゃん」

女子高生が言うと

「うるせー」

と言いながら髪の毛を引っ張った

「ギャッ!!!痛い」

女子高生は、顔を真っ赤にして怒ってる


なんで、そんなにキレるのか、普段おとなしい人ほど、怖いってこのことと思いながら、2人を見てた。

よくみると、お似合いの、2人だった、このバスでなく、同じ学校で出会ってたら、陽気すぎな彼女と無口な彼 で、少女漫画の世界みたいな恋愛しそうなほど、お似合いだった。


「さわれるね…」

スマホ女が言った。


このバスの状況を、少しずつ理解してきた

乗客は、この世の人でなく、バスは生前の最後の場所に停まる。

そして、停留所には、誰かの思う人がいて、生きてると、触れない。亡くなってると触れるようだった。


「会ってくるんだ、後悔してるんだろ」

大森さんが言うと

「俺は、どんな思いで生きてきたと思ってるんだ!!関係ないだろ、会いたくないんだ!」

声に張りがあるので、学生の声は、ビクッとなる。

「言い声だな」

大森さんは、声を誉めた

「……あ?…」

学生は、大森さんを睨む


「渡辺 葵 あおい?えー、やだ。彼氏と同じ名前」

女子高生が、学生証みて!叫んだ

「人の勝手に触るな、見るな!! 」

葵君は、女子高生の腕を掴み、学生証を奪った



やっぱり、お似合い。

生きてる頃出会ってたらね……



窓のおじいちゃんに目をやると、え?おじいちゃんその腕と、足は、なぜ?捻れてるの……

恐ろしい姿だった。


また、ほら、スッーて、身体が切られる感覚、背筋が凍る。


バスの中では、女子高生と、葵君が、口喧嘩してた。

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