表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
金盞花の咲く停留所  作者: 東雲 夢
6/16

5.絵本

キンセンカの咲く停留所【河川敷前】

身体がズキズキ痛む。

頭がクラクラする。

倒れた真くんは、気を失ってた。

居間で、父親が、金をせびって、拒否されたおばあちゃんを、殴ったり、蹴ったり、したことも気がつかず。


目が覚めて、起きたら、居間に、血だらけのおばあちゃんが、顔も、腕も、血だらけで!一目で死んでると思った。

怖くなって逃げた、けど、誰が通報したのか、警察が、団地出たらいて、すぐ捕まった。頭が痛くなって、意識がもうろうとして、真くんは息を引き取った。


「おばあちゃんは、痛い思いをしないで欲しかった。殴られたり、蹴られたら、身体も心も、痛いんだよ。本当に痛いんだ。」

真くんは、泣いた。

真くんの話しに、ヘッドフォンの学生も、

スマホの女も、泣いてた。


大森さんは、

「よく話してくれた。どうして、死ななくていい奴が死ぬんだ」

そう言って泣いてた。



「おばあちゃん、僕の唯一の家族だったのにな、明日おばあちゃんの誕生日だったんだ、新聞配達で、買ったスカーフ。渡せて良かった。

明日も、明後日も、僕が大人になって、おばあちゃんを、支えたかった。貧乏だけど、おばあちゃん…の…こと…嫌いじゃ…なかった……」

項垂れて泣く真くんを、バスの乗客のおばあちゃんが、優しく背中をさすりながら、言った

「おばあちゃんも真くんのこと、大好きだったよ…こんなに、いい子なんだから ………綺麗な花咲かせたね。」



真くんのおばあちゃんが、水をやってた、花壇には、キンセンカが咲いて風に揺れてた。











バスはまた、走り出す。


バン!! 女性の読んでた本が落ちた

それを、小学生が、拾って手渡した。


「ぼくは、付属小学校だね?」

と、女性がきくと

コクンと頷き、小学生は座った。


子どもなのに、落ち着いていて、色が白くて、ずっと、半ズボンの裾をギュッーと握ってた。


「頭いいね~金持ちなんだね~」

女子高生が言った。

「お父様はお医者さん?政治家?弁護士?」

女性が聞くと、小学生は不機嫌な顔になった。

そういえば、楓ちゃんの、絵をぐしゃぐしゃにしてた、この子は、子どもなのに、覇気がなかった。


バスが、すごく揺れる、道が悪いのか、そもそも、これは道なのか?

でこぼこ、砂利道で、所々、穴があるのか、バスは、ガックンと揺れた。


「バス揺れて、酔いそう」

女性が言った。


左右に大きく揺れて、しばらく走ると、穏やかな運転になった。


午前中なのか、お昼なのか、太陽は、ずっと同じ場所にいた。


『二口川 河川敷前…』バスのアナウンスが流れた。


河川敷には、白衣きた男の人がいた。


「さわるなよ、絶対に」

大森さんが、小学生に言った。

小学生が席を立った勢いで、鞄が、勢いおいよく落ち、ノートや、テキストや、筆記用具が、散乱した。


「どうなってもいいんだ!!!」

小学生は、吐き捨てるように言いながら、散乱した筆記用具を拾ってランドセルに入れてる


まるで、水に浸けたように、ブヨブヨふやけてシワシワの落ちた本を拾い、女性が、小学生に手渡した。


長谷川 龍輝(りゆうき) 小学生の教科書などに名前が書いてあった。


不機嫌そうに、その本を受け取ると龍輝君は、大森さんをみた。


「お父さんだろ、生きてる、さわるな」

大森さんが言う。

「お父さんなんかじゃない。悪魔だ!!!」

龍輝君は叫ぶ


川から少し離れたところに、遊具がある公園があり

緩やかな流れの川、河川敷には、グランドか

あって橋の下では、バーベキューなど、楽しめそうな、穏やかな場所だった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ