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第84話 語り継ぐことには意味がある

〔メンテナンス中でもあきらめずに何度も“更新”を押せば意外とつながります。〕この物語はフィクションです、それはそれはこわい都市伝説風恋愛ストーリーです。けっして現実ではありません。だから訂正も修正も削除も受け付けません。フィクションです。真に受けないでください。とくに年配の方。この物語は実在の人物・団体等とは一切関係ありません。リアリティーを追求した描写が売りなだけです。フィクションです。特に既婚女性を意識して書きました、細かい描写も注意してお読みください。著作権法上の権利者である私が原文のままのコピーに関してのみ許可します。1文でも付け足したコピーは違法です。ご注意を お金に興味はありません、心の充足が大事です。同じ物語を彼女側から書いたものも構想中ですが、女性心理がわからず苦戦しています。アクセスができなくなる前にぜひ感想をおよせください

(この物語はフィクションです。登場キャラクターは実在の人物・団体等とは一切関係ありません。)


〔9月10日分の記述〕


 Fさんへ。

 今日は本当は2015年1月26日です。

 夜勤になるので、本日午後3時すぎにコンビニに行ってから仕事場へ向かいます。

 …慣れてきましたが、忙しいです。


 まだケアプランの仕事が残っているので、夜勤明けに残業しないと。


 昨日、介護福祉士の試験日でした。

 忙しくて、かじった程度の勉強しかできていない。


 …でも、「試験」というものについて年齢を重ねて気づいたことがある。


 「試験勉強」というのは、完璧にスミからスミまでやるのは賢い勉強法ではない。

 「ある程度」勉強して、後は「カン」が働くよう勉強すべきだと思う。

 つまり?「カン」が冴えるように、「カン」を働かせるための「材料」を、あらかじめ頭に放り込んで置けばいいのだ。

 そういう「材料を放り込む」勉強をしておけば、やってない問題でも正解の目星がつく。


 これを学生時代に気がついていたらなー、と今思います。

 たぶん、今、大学受験したら?拓殖大学よりも、もっと上の大学狙える?

 そんな勘違いすら抱きたくなります。


 たぶん、こういうのを「要領ようりょう」というのだろう。


 昔よりは、多少要領のよくなった自分がいると、信じたいところです。


 Fさん、今もがんばっているのだろうか?

 負けないでほしい!がんばれ!

 

 いつかの再会を信じて。


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〔9月11日分の記述〕


 Fさんへ。

 今日は本当は2015年1月26日です。

 夜勤になるので、本日午後3時すぎにコンビニに行ってから仕事場へ向かいます。

 …慣れてきましたが、忙しいです。


 イスラム国の人質事件…。

 最悪の展開になってきました。


 イスラム国は海外では「ISIS」と表記されている。

 個人的にはこの「ISIS」の表記のほうがしっくりきます。


 「ISIS」(=イスラム国)はどうしてあんなに暴力的で冷血漢でいられるのか?


 それは地元のスンニ派の不満の受け皿になっているからだ、とTVで池上章さんが言っていた。

(というか、現在人質になっている後藤健二さんが、テレビ東京に出した企画書内で、そう説明していたと伝えてくれた)


 イラクのスンニ派は、いろいろ不満をもっているという。

 そうしたスンニ派の人々に、食料や医療、教育を提供しているのが「ISIS」(=イスラム国)だ。

 支持母体であるこうした人々は、「ISIS」(=イスラム国)以外に頼るべき術がない人々だ。

 

 もしかしたら「ISIS」(=イスラム国)の残虐さを知らないのかもしれない。

 純粋にいい組織だ、と賞賛しているのかもしれない。



 こんな事も思う。

 “彼ら”があんなに残虐でいられるのも、同じ理屈かもしれない。


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〔9月11日分の記述〕


 Fさんへ。

 今日は本当は2015年1月26日です。

 夜勤になるので、本日午後3時すぎにコンビニに行ってから仕事場へ向かいます。

 …慣れてきましたが、忙しいです。


 “彼ら”は表向きは、“彼ら”信じる公理が世界平和に通じるという立場をとっている?らしい。

 つまり要約すると、自衛隊解散を目指している立場らしい。


 とても矛盾している。そう思います。

 暴力を否定し、一方で暴力を肯定している。


 平和な社会のためなら、多少の暴力も仕方がない、という理屈だ。


 なんというか…。これは「村」社会の理屈だ。

 「村」の外に向けては公明正大な姿勢を示し、「村」の中に関しては暴力で秩序を維持することを認めている。


 以前、この小説内で書いたと思うけど、“彼ら”は江戸時代以前から続いている、仏教系の「講」の流れをくんでいる、と。

 仏教系の「講」は、お坊さんを介さずに「村」の中でお金を出し合い、困っている人を助けるシステムだ。

 けっしてお金を出していない人は、いくら困っていても「講」のお金で助けてはいけない鉄の掟がある。


 人里はなれた、小さな貧しい「村」社会を維持するためには、必要なシステムだったと思う。


 “彼ら”はこの「村社会」の原理原則が、国家単位、あるいは国際社会でも通用すると信じている。

 それは、さしずめ「ISIS」(=イスラム国)が現代でも古代カリフ制度の時代の理屈が通用すると、本気で信じているのに似ている。



 TVで「ISIS」(=イスラム国)の行いが、現代の倫理観にそぐわないという「違和感」、感じると思う。


 Fさん、いまでも「ごちゃごちゃ」言う「熱心」な「信者」がいたら?

 こう言ってあげてください。


「イスラム国と同じじゃない、やってることは。残虐で、冷血漢で、それがばれるのが恥ずかしいから秘密にしているんでしょ!」と。


 Fさんは圧倒的に正しい。僕が保障します。

 あわてず、自分のペースで、おちついて、前をむいて進んでほしい。

 凛としてすすむ君の姿を想像さしてください。


 ときどき僕を見に来てください、近くにいてくれると思うだけで、幸せです。

 いつかの再会を信じて。


 負けないでほしい、がんばれ!


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〔9月12日分の記述〕


 こんなニュースをみた。

 宗教の勧誘をしつこくされた学生が、ふたたびきた宗教の勧誘員を…というニュース。


 たしかに、暴力的な行為はいけない。


 しかし、この手の報道をみていると、いつも思う。


 宗教がからむと、その方面への取材はまるでタブーのごとく扱いだ。

 加害者の残虐性ばかりが報道されている。


 なにか決定的な「何か」がないと、社会で宗教を報道できない空気があるのは事実だ。


 しかし、逆を言うと?


 決定的な「何か」が露呈し、解散に追いこまれた大型カルトもまた、過去にいるのも事実だ。


 足占いで有名な「法の華」が解散したきっかけは、「脱税の発覚」だったと記憶している。

 関西で有名だった「聖神中央教会」は、未成年への大規模な婦女暴行が発覚し、崩壊した?と記憶しています。


 今でも君が戦っていると信じて書きます。

 役に立たないかもしれない、でも君の中で、より有効で効果のあるアイディアを想起させる小さな「きっかけ」の1つにでもなればと、無い知恵しぼって一生懸命かいているのです。

 多少なりとも、何かの役に立てばいいのだけど…。


 君は間違っていない。

 多くの人が、そう、思っていると、信じていいです。

 

 負けないでほしい、がんばれ!


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〔9月13日分の記述〕


 Fさんへ。

 昨日は夜勤明けで、前日の午後4時からこの日の10時半くらいまで勤務。

 その後、仕事場の駐車場で仮眠。

 午後3時半くらいに目が覚めて、そのまま仕事場へ戻る。

 ケアプランの仕事をして、ごご5時半過ぎくらいにようやく仕事終わり。


 サントムーンへ移動。

 途中、車内でドラマを「聴く」。今、3つくらいのドラマを見ている。「ザ・ホワイトハウス」のセカンドシーズンと「大河ドラマ、平清盛」と「ローマ」だ。

 その日の気分で3つを掛け持ちで、見たり聴いたりしている。

 最近思う、やはり、いいドラマをたくさん見ると、創作意欲が「充電」される感じがする、と。


 サントムーンへ移動後、しばらく仮眠。

 …最近思うのだが、予想外の動きをすると、現在の“彼ら”は対応するまで1~2時間のタイムラグがある?様な気がする。

 1時間ほどすると、ちょうどうるさい車などがきて、いい具合に目覚ましの代わりになる。便利です。


 1時間ほど仮眠して、それから買い物。

 最初はちかくのスポーツショップへ行って、MTBを物色した。

 以前書いたように、MTB(山用の自転車)を本気で購入する気になっているのです。

 

 雑誌で下調べはしてある。

 3種類ほどサイズがあって、値段も違う。


 見た目で選ぶべきか、それとも目的に合わせた車種を選ぶべきか、迷うところです。

 ごつい見た目MTBはかっこいいいのだが、そんなごついものに乗るような難所にいくつもりもない。

 迷います。

 まだどれを買うかまで決めていないです。


 サントムーン内の飲食店に入る。

 最近お気に入りの「うどん」を出す店がある。もちもちしていて、おいしいです。

 以前TVでみたことがある。

 ある会社が画期的なうどんつくりの機械を売っていて、その機械を使うと、素人でももちもちでおいしい麺が出せると。

 そういうお店なのかもしれない。

 「ざるうどん」と「カキフライ」を注文する。


 その後、サントムーン内をウインドショッピング。

 ライトオンでいい感じの長袖Tシャツを売っていたが、最近は衣類は足りている。無駄使いになるからやめようと思った。

 同じライトオンでいい感じの帽子もみつける。ためしにかぶると、サイズも色味も合っている。

 しかし、帽子もまたたくさん持っている。

 無駄使いになる…、と思っていると、店員さんが話しかけてきたので、早々に退散した。


 自宅に帰ったのは午後9時くらいだっただろうか…。


 TVを見ていると、国会で「ISIL」という呼称をこれから使うとか、ニュースをやっていた。

 前回、この小説内でも書いた「イスラム国」の呼称だ。


 イスラム国という呼称は日本のメディアがつけた和製の呼称だ。

 正式には「イスラミック・ステート (IS)」。

 しかし、欧米各国は、国ではなくテロ集団だ、ということでステートとは呼びたくない。


 そこで「イスラミック・ステート・イン・シリア (ISISアイシス)」もしくは「イスラミック・ステート・イン・イラク (ISILアイシル)」と呼ぶらしい。


 当のイスラム国のテロリストたちはこの「ISISアイシス」もしくは「ISILアイシル」と呼ばれるのを嫌っているらしい。


 …呼び名ってけっこう重要らしい。


 で、つい、こんな事を思い立ったわけです。


 これは、君が今でも戦っているという前提で書きます。

 もし、今でも君が戦っていて、“彼ら”と決定的に争う覚悟を決めているならば?


 そういう仮定で書く事柄です。


 もし、決定的に戦う覚悟をすでに決めた君が、これを読んでいるならば?

 僕は君に、こう助言します。


 “彼ら”の組織のことを、この先は「教団」と呼ぶべきだ。




 …時々思います。もし君がときどき僕の近くに来てくれているならば?

 そう、思うだけで幸せです。


 負けないでほしい!がんばれ!


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〔9月14日分の記述〕


 Fさんへ。

 こんな事も、最近思います…。


 仕事前によく寄る「コンビニ」、まあ、「セブンイレブン」なんだけど。

 行くと、9割の確立で、黄色い車が、最近はいます。


 この黄色い車、僕の車に載せてあるのと、よく似た「ルーフボックス」を付けている。

 

 同型ではないが、似ている。

 同じメーカーだし、同じように背の高めのルーフボックスだ。

 ルーフボックスは背の低いタイプが一般的だ、背の高いやつはめずらしい部類だと思う。


 うん、偶然だよな、と思っていた。



 おととい、こんなことがあった。


 いつもなら、夜勤に出るとき、車に乗ってから、スマホを起動させ、動画をかける、という作業をする。

 けっこう時間がかかる。


 その日の夜勤に出かけるときは、早めに出た。仕事場でやることがあったからだ。スマホなども切ったままだ。

 時間をかけず、すぐ出た。


 夜勤に出る前、時々、向かいのおばさんにあることもよくある。



 この日、コンビニに行くと、いつもの「白いルーフボックスをのせた黄色い車」がいなかった。

 しかし、急いで店内で買い物をすませ、車に戻ろうとしていると、その「白いルーフボックスをのせた黄色い車」がやってきた。


 偶然だよね?Fさんどう思う?


 この車、僕がルーフボックスを付けるより前には、このコンビニに出現しなかった。

 毎日、同じ行動をしているからこそ、違いが明確にわかる。

 断言します、前は、いなかった。来るようになったのは、僕が車に「白いルーフボックス」をつけてから、1ヶ月ほどしてからだ。



 こんな妄想もする。

 この車の人は、何らかの方法で、僕が自宅の車に乗った情報を得て、コンビニへ向う。

 この日も、いつもと同じようにコンビニに来たのだが、ターゲットである僕が、いつもよりも急いで行動していたため、遅刻してしまった?

 …という妄想だ。


 また、こんな妄想も抱く。

 この人も1万円くらいの謝礼をもらうのだろうか?こんなことでいい日当だよな、と。

 多くの人に伝えたいものです、あなた方の必死の「財務」はこうして有効に使われていますよ、と。


 まあ、妄想です。

 こんな幼稚な行為を本気で実行するおかしな組織が、この世に存在するはずがありません。

 

 そう、存在するはずがないのだから、こうして書いても怒る人は存在しないはずなのです。


 Fさん、もし君の周りで、僕の発言に憤慨している人がいたら?

 こう伝えてください。

「存在しないはずの行為に対する妄言に、どーして憤慨するの?」と。

「組織の恥部を暴かれると、人って(今のあなたみたいな)こういう顔をするのね、へー、おもしろーい」と。


 語尾を延ばすのが、こういうセリフを言うときのポイントです。

「馬鹿にするな」と言い返されたら?


 こう言い返せばいい。

「私、間違いに気がついたの。」

「私には言う「権利が」ある。黙りなさいい」と。


 もし、決定的に戦う覚悟をすでに決めた君が、これを読んでいるならば?

 僕は君に、こう助言します。


 “彼ら”の組織のことを、この先は「教団」と呼ぶべきだ。




 …時々思います。もし君がときどき僕の近くに来てくれているならば?

 そう、思うだけで幸せです。


 負けないでほしい!がんばれ!

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〔9月15日分の記述〕


 Fさんへ。

 今日の休日。株でデイトレード。

 もっと粘ればもっと行けたと思うけど、今日はプラス2000円ほどで手仕舞いです。

 まあ、すわって、ちょこちょこっと操作しただけで、2000円儲かる訳だから、貯金よりも利子は高い。


 これを継続して繰り返せば、そこそこ利益になるよーな気もします。


 前回はプラス2万いった翌日、マイナス5000円だった。

 あそこで損切りしておけば、プラス1万5000円だったのに、欲をだして損切りしなかった。

 株価の回復を待ったのだ。

 すると翌日マイナス2万になってプラスマイナスゼロになってしまった。


 株式投資において、損切りする「タイミング」というのが、実に大切というのが、よくわかりました。



 …でも、こうも思う。

 やはり株式投資はギャンブルとは違う。

 気をつけていれば、「元本割れ」は絶対にしない。


 ギャンブルは、投入資金の大半を失う。

 しかし、株式投資は失わないのだ。そこが、全然違う。


 重ねて言います。

 株式投資はギャンブルではありません。

 投入資金は、全額、ちゃんとある。

 それに運だのみの賭けとは違い、ちゃんと勉強していないとできない。


 まったく違うのです。


 最近、少しずつ株式投資についてわかってきました。


 え?むずかしい?こまったな…。

 こういう話をすると、「わからない」という顔をしつつも、笑顔でじっと僕の話を聴いてくれる、君の姿を思い出します。


 いつかの再会を信じて。


 もし、決定的に戦う覚悟をすでに決めた君が、これを読んでいるならば?

 僕は君に、こう助言します。


 “彼ら”の組織のことを、この先は「教団」と呼ぶべきだ。




 …時々思います。もし君がときどき僕の近くに来てくれているならば?

 そう、思うだけで幸せです。


 負けないでほしい!がんばれ!

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〔9月16日分の記述〕


 Fさんへ。

 こんな事も思う…。

 これも、君が今でも戦っているという前提で書きます。

 もし、今でも君が戦っていて、“彼ら”と決定的に争う覚悟を決めているならば?


 そういう仮定で書く事柄です。


 相手の行いについて。


 相手が、どのくらい宗教上のタブーを犯しているか、紙に書いてリストアップするのだ。


 実際にリストアップすると?

 頭の中だけでは気がつかない事実が見えてくることは、ある。


 誰かに訴えるとき、あやふやなことにならずにすむ。


 Fさんならできます。

 いつかの再会を信じて。


 もし、決定的に戦う覚悟をすでに決めた君が、これを読んでいるならば?

 僕は君に、こう助言します。


 “彼ら”の組織のことを、この先は「教団」と呼ぶべきだ。




 …時々思います。もし君がときどき僕の近くに来てくれているならば?

 そう、思うだけで幸せです。


 負けないでほしい!がんばれ!

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〔9月17日分の記述〕


 Fさんへ。

 今日は本当は2015年2月3日です。

 連続夜勤の後の休日になります。


 …ここで書いていいものか?とも思うが、書こうと思う。


 以前、もしかしたら“彼ら”が送り込んできたのでは?

 と勘ぐるほど、仕事の出来ない人がいる話を書いた。


 この人は明らかに心を病んでいる。

 なにかストレスを感じると、2倍、3倍と仕事が遅くなるのだ。

 遅くなるだけでなく、集中力や判断力も落ちるようで、まるで子供のようになる。

 僕よりもはるかに年長者のはずなんだけど。


 この人が抜けた穴を埋めるべく、連続夜勤をしたわけです。


 夜勤→夜勤明け→休み、がいままでのパターン。

 しかし、今回は?

 夜勤→夜勤明け(+夜勤明け後、計画作成の残業)→夜勤→夜勤明け→休み、だ。


 

 新しい人が入らない限り、このまま続くと思う。

 …一応、大手資本の傘下に入っている会社なので、このままでは法律違反なので、本社がアクションをおこさざる得なくなるとは思うけど、どうなのだろう。


 たぶん、要となる人がやめたら、一気にみんなやめてしまう感じの状況だ。


 まあ、この仕事好きだから続けるけどね。



 先に書いた心に明らかに問題のある人、女性だ。

 過去に何があったか知らないが、一人では問題を解決できない様子だった。

 こういう状況の時、関わるなら中途半端はよくない。

 中途半端に関わると、かえって問題をこじらせる。

 直すために関わるならば、深く深くかかわらないと、改善は難しいだろう…。


 かわいそうだが、関わらないことに決めた。


 なぜならば?僕には救いたい人がいるからだ。

 その人のために使うべきエネルギーや時間を、よく知りもしない他人に使うほど、僕の包容力は大きくない。


 結果として彼女はやめてしまったが、これがいいことなのか、悪いことなのか、わからないところだ。

 でも、正しいと思う。感覚として、そう、訴えてくる。

 1人の人を救うのに、他にさく力はないのだ。


 君が罪を背負うというなら?僕も同罪だ。

 だから、よく知りもしない人の罪まで背負う余裕はないというわけだ。


 

 僕らが若い頃、小室哲哉の音楽が大流行だった。

 当時、僕は小室哲哉の音楽がきらいだった。何がいいのかわからないのだ。

 音楽室で、そんな事を君に言ったら、Fさんも同意見でうなずいてくれた、うれしかった。


 あれから20年近くたち、もうほとんど当時の流行曲など忘れてしまったが、小室哲哉作曲の 「I'm Proud」(歌:華原朋美)だけは今でも耳に残っている。

「壊れそうで崩れそな情熱をつなぎとめる何かいつも捜し続けてた」

 という歌詞が、昔からなんだか耳に残るのだ。


 僕が今、Fさんを救うとしたら何が出来るのか?

 そっと、耳打ちしてくれたら…。


 そんなイメージに意味をこめて、君に届いたらうれしい。


 そんな事を思う、今です。



 負けないでほしい、Fさん。がんばれ!

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〔9月18日分の記述〕


 Fさんへ。


 これは以前は30%くらいの確信だったけど、最近50%くらいまで確信のパーセンテージがあがった事柄。


 この人は“彼ら”では?と思う事案だ。



 ちょっといやな態度をされたくらいで、全員「そう」と決め付けるのもどうかと思う。

 しかし、1つきっかけがあるのだ。


 この人、どういう経緯か知らないが、僕の出身中学をしっている。

 一発でずばり言い当てた。


 この職場では、高校の話まではしたことあるが、中学の話など、誰にも一度でもしたことない。


 履歴書でも見なければ知ることは不可能なのだが、この職場、妙に個人情報の管理にうるさいし、「この人」はそうした個人情報を見れる立場ではない。



 知るはずがない情報を知っているのだ。

 

 理解できない出来事の中には、かならず欠けた事実が存在する。それは事実だ。



 …最近感じる。この人の態度がおかしい。

 一対一の時の態度があきらかに変だ。

 好意的でないことは確かだし、半分無視状態だ。


 最初は性格かなと思ったが、どーも違うようだ。


 これは、“彼ら”である確立を上げて、接し方を変えたほうがいいかもしれない。

(こういう時は、相手が“彼ら”である前提でなければ通じないようなメタファーの入ったジョークを言うのが有効だ。

 いくら意識下で防衛していても、無意識のレベルでの反応はなかなか隠せないものです。

 時としてこうしたやり方は、暗黙の了解となって、共通認識になることも多々ある。

 これでも5年以上“彼ら”と戦っているのだ、この手のやり取りは、積み重ねがそれなりにあります。

 東京時代、この手法で「確信」したのです。「“彼ら”と」いっても「皆が皆、悪者ではない」、と。)


 …でも知るはずがない出身中学を知ってる事実はでかい。

 80%くらいの確立に上げてもいいかな。


 Fさんどう思う?


 高校時代の君は、いつも周囲の人々を警戒していた。

 今なら、あの時の君の気持ち、ものすごく理解できます。


 その後の君の人生はどうだったのだろう?


 記憶を分かち合うことは、いつか来るのだろうか?


 いつかの再会を信じて。




 …時々思います。もし君がときどき僕の近くに来てくれているならば?

 そう、思うだけで幸せです。


(もし、決定的に戦う覚悟をすでに決めた君が、これを読んでいるならば?

 僕は君に、こう助言します。

“彼ら”の組織のことを、この先は「教団」と呼ぶべきだ。)




 負けないでほしい!がんばれ!

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〔9月19日分の記述〕


 Fさんへ。


 最近こんな話を聞いた。

 西洋人が湯船に入らず、シャワーだけで済ませるのは、宗教的な理由だというのだ。


 長らくキリスト教の教えでは、体を洗う事を好ましくない行為としていたらしい。


 これには理由がある。


 ローマ共和国やその後続くローマ帝国は、娯楽を提供し、民衆の支持を得ていた。

 そのローマ最大の娯楽こそ、大衆浴場だったのだ。


 大型入浴施設のことを、「スパ」と呼ぶが、これは古代ローマ時代の大衆浴場の呼び名だという。



 なぜ?キリスト教は?入浴を禁じたか?

 禁じてしまえば、だれも「スパ」へ行かなくなる。

 「スパ」を提供することで民衆を支配していたローマの行政官たちは、民衆の心をつかむ手段を失ってしまうというわけだ。


 …つまり?入浴を禁じることは、ローマの支配力を弱体化させる意味合いがよみとれるのだ。

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〔9月20日分の記述〕


 Fさんへ。


 ローマが滅びたなら?入浴を禁じる理由はなくなるのだが、この教えはローマが滅んだあとも近代まで続いた。

 中世ヨーロッパの町が、ものすごい汚い町であったのは有名だ。

 汚物は窓から道に捨てられ、だれも回収などしない。自然に腐敗するにまかせていた。衛生状態が最悪なのがあたりまえという時代が何百年とつづいたわけだ。もう必要のない、目的を失った教えのために。


 ヨーロッパで不衛生な町が多かったから、ペストが流行ったのは有名な話だ。

 中世の時代、衛生状態と病気の関係が理解されてなかったから、だれも気にしなかった。


 しかし、近代になり、科学が発達して、体をきれいにしてないと伝染病の元になることが広がり、仕方なく体を洗うようになったというのが、西欧人の感覚らしい。

 しかし、それでも、何百年という習慣はなかなか変えがたく、古代ローマ時代にはあんなに入浴好きだった西欧人も、めんどくさいからシャワーでささっと洗う程度しかしない。


 キリスト教の文化のない地域では、入浴の習慣はある。日本もそのひとつだ。



 西欧人は不潔でもかまわないという文化がある。

 においを消す「香水パヒューム」が発達したのも、不潔文化が長らく続いた結果に過ぎない。



 間違った教えは、正していいという、いい例だと思う。


 頭の固い原理主義者は、いまでも中世の価値観こそ平和の唯一の道と説くかもしれない。


 しかしそれは、もう必要のなくなった入浴禁止の教えを何百年も守ったがために、伝染病で自ら苦しんだ西欧の歴史に、なにか通じるものを感じないだろうか?


 必要のない教えで自ら苦しむなんて、たぶん、変です。



 おかしいと思えるならば、そう思っていいし、そう人に伝えていいのだと思う。


 Fさん、もし、だれかに何か言われたら?

 こう言い返せばいいと思う。


「私、間違いにきづいたの」と。


 ゆがんだ愛に気がつかない人たちに負けないでほしい。

 いつかの再会を信じて。


 …時々思います。もし君がときどき僕の近くに来てくれているならば?

 そう、思うだけで幸せです。


(もし、決定的に戦う覚悟をすでに決めた君が、これを読んでいるならば?

 僕は君に、こう助言します。

“彼ら”の組織のことを、この先は「教団」と呼ぶべきだ。)




 負けないでほしい!がんばれ!

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〔9月21日分の記述〕


 Fさんへ。今日は本当は2015年2月9日です。


 なんか…また変な事件がおきました。

 これが“彼ら”のしわざだったらいやだな、とか思うけど。


 あのほっぺを膨らますのは、集団威圧に対するリアクション?


 そう、思うと、辻褄があうけど…



 けど、こうも思う。

 同じ状況に追い詰められても、僕は理性で乗り切った。

 その事実は、この小説内で当時リアルタイムに書かれている。


 Fさん。

 人は理性を働かせれば、乗り切れる事実があります。


 君は今どんな状況ですか?

 直接話せないもどかしさが、はがゆいです。


 いつか、直接話せる日を信じます。


 負けないでほしい、がんばれ!

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〔9月22日分の記述〕

 Fさんへ。


 今日は本当は2015年2月17日です。

 夜勤になるので、このあと午後3時に家を出て、コンビニによってから仕事へ行く予定です。

 夜勤明けの予定は未定です。


 この小説を書き始めてかなりたちます。

 最初の頃は、タイピングもそんなに早くなかったと記憶しています。


 しかし、長く書き続けた結果、いつの間にかずいぶんと早くキーを打てるようになっていたようです。


 それに気がついたのはごくごく最近だ。


 今は計画作成の仕事をする関係で、PCをよく使う。

 ごくごく普通に、意識もせずにキーボードを使っていたのだが、どーも他人の目から見たら、文字を打つのが早く見えるようなのだ。


 まあ、これほど長い期間ネット小説を書いていれば、多少は早くなるのかもしれない。

 最近まで、自分のタイピングが早くなっているとはまったく気がつかなかったです。


 …この小説内で、何度か書きました。


 長く続けると、なにが、どう、役に立つかわからないものです。

 君を想い続けて打ち続けたこの小説が、今では仕事上で、僕の助けになっています。


 努力は、何かしらの形で、かならず君の役に立ちます。

 どんなに苦しくても、前を向き続けてほしい。


 今、僕もつらいです。

 でも、君ががんばっているならば、僕が負けるわけには行きません。


 Fさん、負けないでほしい、がんばれ!

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〔9月23日分の記述〕

 Fさんへ。


 今日は本当は2015年2月19日です。

 夜勤明け休みです。


 昨日は夜勤を前日の16時から翌朝10時過ぎまでおこない、そのあと計画作成の仕事をして11半過ぎくらいに帰宅したと思う。

 サントムーンは休日で入れなかったので、その近くのマックへ向かい、そこで昼食をとり帰宅。

 そのまま寝込んでしまった。


 緊張がほぐれたと感じたのは午前3時くらいだった。


 寝入る前、PS3を起動させ、録画してある番組を流しっぱなしにするようにしておいた。

 普通のHDレコーダーでは一番組再生し終えるととまってしまうが(機種にもよる、少なくとも僕の持つソニーのやつはそうだ)、PS3でDNLA再生すると、とまることなく流れ続ける。


 疲れたとき、TVをかけたまま寝るのは、2つ利点がある。


 1つは寝ているときの見る夢をある程度コントロールできることだ。

 流れ聞こえてくるTVの内容に、夢は影響をうける。

 普段の夢とは違う夢が見れるので、夢を楽しめる。

(僕は基本的に夢は見ないほうなのだが、長時間寝たときだけは、ちゃんと記憶している。10時間以上練る時は大概覚えている)


 2つ目は、軽く目覚めたとき、TVがついていると、覚醒しやすいからだ。

 そのままボーっとTVをみるのも悪くない。とくに内容がおもしろかったらなおさらだ。

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〔9月24日分の記述〕

 Fさんへ。


 今日は本当は2015年2月19日です。

 夜勤明け休みです。



 最近思うことがある。


 東京で本屋時代、“彼ら”の影響で、お客がガラッと減ったことがある。

 すげー影響力だと思ったものです。

 数の暴力とはこういうことを言うのだなと、よくよく知ったものです。


 Fさんが、おびえる理由もうなずけます。


 最近こんなニュースをみた。


 無認可の高齢者住宅で、身体拘束が蔓延している、というやつだ。

 ひと月6万程度で入れる格安施設での出来事だ。


 状況としては、通常の集合住宅に高齢者をたくさん詰め込んで、別の訪問介護サービスを利用しているということらしい。


 つまり、訪問介護サービスが終了したら?基本的に介護者が皆無なわけで、拘束せざる得ないというわけらしい。


 東京都は改善命令をだしたという。

 そうなると、たぶんだけど、格安料金は受けられなくなるだろう。


 時々思う。こういうトラブルを恒久的になくしたかったら?

 介護を公共サービスにすればいいのだと思う。

 つまり全部市営や県営のサービスにすればいいのだ。

 認可事業にしているから、いけないのだと思う。

 財源がない?


 ないことはない、工夫次第なのだ。


 無茶な工夫を強いられている現場の人間としては、そう、思います。

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〔9月25日分の記述〕

 Fさんへ。


 今日は本当は2015年2月19日です。

 夜勤明け休みです。



 こんな事も思う。


 事務所の目立つところに、こんな張り紙がある。


「水曜日は残業ノーデイ」と。


 本社と現場の温度差のあまりの差に、苦笑を通り越して、これは何のギャグなのだろうと、思うことすらある。

 この仕事、残業しなければ、利用者さんを拘束するはめになる。見る人間がいなくなるからだ。


 たぶん、企業価値をあげたいから、わが社はこういう「とりくみ」はしてますよという言い訳なのだと思う。

 本社はやっている、まもらない現場が悪い、という理屈だ。


 いつかはやめようとは思う。

 どうしたものか、思案中です。


 しかし、この仕事、嫌いではない。


 先日、利用者さんにこんなことを言われた。


「やっぱり、あんたがいいよ、あんたがすきだよ」と。


 この世には、お金でははかれない価値があると、思うところです。


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〔9月25日分の記述〕

 Fさんへ。


 今日は本当は2015年2月19日です。

 夜勤明け休みです。


 気のせいとは思いたい…。


 しかし、最近デイサービスへいくと、利用者さんの顔ぶれが以前とぜんぜん違う。

 どうも話をきくと、以前は25名前後の利用が毎日あったのに、いまは20名割れをする日が頻繁で、利用者数が減っているという。

 僕のいるグループホームでも3部屋空きがあり、長期埋まっていない。


 現在この手のサービスは引き手あまたのはずで、僕の職場でもデイサービスは本来日曜は休みなのに、地域の強い要望で休日もやることになった経緯がある。

 なのに利用者の数が減っている?



 “彼ら”は数の暴力を使う。


 これは気のせいと信じたい。


 しかし、この小説はあらゆる可能性を考慮して書いている。

 仮に“彼ら”のせいだとしたら?


 気に病む理由はまったくない。悪いのは連中であり、こちらに落ち度はいっさいない。


 でも、もし、この小説を読んでいる「良識ある」まじめなかたがいたら?こう伝えたいと思う。

 やるなら来い、受けてたつ。だが関係ない人たちまで巻き込むな!と。


 “彼ら”は仲間といえども平気で巻き込んで攻撃をすることは、この小説内で何度も書いた。

 君が連中を恐れるのもよくわかる。


 だからこそ、こういいます。


 やるなら、僕と彼女の2人だけを狙い打ってほしい、ほかの関係ない人らまで巻き込まないでほしい。

 Fさん、言い切っていいよね。

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〔9月26日分の記述〕

 Fさんへ。


 今日は本当は2015年2月23日です。

 夜勤です。


 今月は28日でおわる?


 そう短いのだ。


 ケアプラン作りの締め切りがいつもより早く来る!

 たぶん、ものすごいハードワークしないと終わらない。

 大変です。


 Fさんががんばっているのだから、へこたれません。


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〔9月27日分の記述〕

 Fさんへ。


 今日は本当は2015年2月23日です。

 夜勤です。


 なんだか株価の上がり方が本格的になってきました。


 ここしばらく芳しくなかったけど、今回の上昇でそこそこ儲けました。

 しかしまだまだです。こちらもがんばれないと。


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〔9月28日分の記述〕

 Fさんへ。


 いつかの再会を夢見ます。

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〔9月29日分の記述〕

 Fさんへ。


 最近気になる事?


 職場で残業していると外線がなる。

 とろうかなーと思っていると、2階でとったらしい。


 後で聞くと、無言電話だったという。

 無言で、何も言わず、息遣いだけが聞こえてくる。


 “彼ら”もこの手の電話、よくかけてくるよなー、と思う。


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〔9月30日分の記述〕

 Fさんへ。


 最近気になる事?


 職場の駐車場で、中学生がボール遊びをしていたらしい。

 勤めて4年目だが、そんなのは初めてだ。


 子供のボール遊び?

 “彼ら”はその遊び声や、ボールの発する地鳴り系の音で、相手を威圧する。


 どーなんだろう?

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〔9月31日分の記述〕

 Fさんへ。


 最近気になる事?


 近所で火事?怖いなと思う。

 東京で脱出するきっかけを思い出す。


 もし“彼ら”があの手を再び使ってくるならば?

 もう一度、かいくぐるだけのことです。


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〔10月1日分の記述〕

 Fさんへ。


 職場で僕の出身中学を一発であてた人。

 どーもあのリアクションは、なにかしらの暗示をかけられ続けている印象だ。


 数日前、その人の夜勤中、利用者さんがベットより落下し、大腿骨骨折の大怪我をした。

 しかも転落対策のマットを引いてないという大きなミスをしている。完全な油断だ。


 それでも翌日、彼女をねぎらった。


 その後の病院対応など大変だし、精神的なプレッシャーのきつさは知っているからだ。


 

 …じつはおとといの夜勤中、僕の担当の夜勤の時にも転落事故がおこってしまった。

 さんざん注意していたにもかかわらずおきたので、ものすごいへこみます。

 

 その後病院へ緊急搬送、当然付き添いした。

 職場を無人に出来ないので、マニュアルどおりに上司へ電話連絡、時間は朝の3時だ。

 上司は職場へきてくれてフォローしてくれる。


 幸い、頭部CT検査、および四肢稼動確認等して、異常なし。治療の必要なし、ということだ。

 かなりでかい音がしたが、よほどうまく倒れたのだろう。何事もなく何よりです。


 翌朝、出勤してきた彼女はねぎらいの言葉などなく、無言で無視。一言も言わない。

 そりゃーたしかに夜勤明けと病院対応などで、すごい顔を僕がしていたのも事実だけど、なにかねぎらいの言葉はないのだろうか?


 数日前のこちらのねぎらいが、ばかばかしくさえ思えてくる。


 “彼ら”は頻繁に仲間と交流を持つ。

 その際、何かしらの暗示を継続してうけているのだろうか?

 そうでないと、彼女の人間性が信用できないのだ。このリアクション、暗示の影響下でもなければ、理解できない。

 一言くらいあるもんだろう?

 そう思う。


 その人は自分のミスで利用者さんを骨折させている。

 僕は怪我はさせてない。

 この差はでかいと思うが、非難めいた目でこちらを見る。


 彼女は新人扱いだから、事故関係の書類は書いてない。

 しかしこちらは4年目だから、その手の書類も自分で書く。夜勤明けだが、帰宅できない。


 なにかしら、イライラするのも事実です。



 まあ、だからといって、何が、どうなるということもないと思うけど。

 今まで明らかに“彼ら”とおもっていたおじさんは退職した。

 だから2対1にはならない。

 1対1なら、十分対応可能だ。



 …こんな事も思う。

 彼女の態度の変化に気がついたのは、上記のおじさんが辞めてからだ。

 もしかしたら、このおじさんの任務を彼女が引き継いだのだろうか?


 だとしたら、まあ、ご苦労様、といった感じです。



 相手に反論する際、「病的よ」という言葉をつけて言うと、相手の心に響くかもしれない。


 そんな事も思いました。

 悪口の言えないFさんには酷かもしれないけど、言葉の準備ができているのと、そうでないのとでは、違うものです。


 負けないでほしい、がんばれ!

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〔10月2日分の記述〕

 Fさんへ。


 君の都合のいい時間と、僕の都合のいい時間が重なることを信じて…



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〔10月3日分の記述〕

 Fさんへ。


 君が君でいる事は重要なことなのです!


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〔10月4日分の記述〕

 Fさんへ。


 カルトの最大の特徴は、人々を知らぬまま、本人も自覚できいないままに、奴隷を増やそうとするところだ。

 だからこそ、主体性を破壊し、本人の意思を封じ込めることを賞賛する。


 隷属こそすばらしいと説き、幹部はおいしいおもいをすることに精進する。


 そんな世界はまちがっていると、声を大にしていいます。


 だからこそ、君が君らしくいることは、とてもとても重要なことなのです。

 願わくば、その役に立ちたい。


 そう思うわがままを許してほしい。


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〔10月5日分の記述〕

 Fさんへ。


 …今度会ったときは、聞かせてほしい。

 君だけの答えにたどり着いたと。



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〔10月6日分の記述〕

 Fさんへ。


 理屈ではない、言葉ではない、感じる行為は、意味があると、僕は信じます。


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〔10月7日分の記述〕

 Fさんへ。


 信念があるならば、ぶれない想いがあるならば、どうにかなると信じています。


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〔10月8日分の記述〕

 Fさんへ。

 君にはこう言う権利があると思う。

「事実をみなさい、目をそらさず、自分たちの組織の悪辣さを自覚しなさい」と。


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〔10月9日分の記述〕

 Fさんへ。

 過去の記憶をさぐると、Fさんは、僕の身を案じて、僕の行動を誘導しようとはするが、基本的には反対したりしなかったような気がする。

 そんな2人の距離感が、妙に心地よく、居心地がよかったような、…いや、そう思っていたのは僕だけかもしれない。

 でも、2人でいて、いい感じの距離感でいられた記憶、確かにあります。


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〔10月10日分の記述〕

 Fさんへ。


“彼ら”の言う調和とは、幹部の手ごまとして従順に動くために「調和」という単語が便利につかわれていたものに過ぎない。


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〔10月11日分の記述〕

 Fさんへ。


 人生は終わりのない物語のようなもの、でも、どこかで納得した人生でいたいなと、なんとなく感じます。


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〔10月12日分の記述〕

 Fさんへ。


 …こんなことを思う。

 たぶんだけど、こんなセリフよく聞くのではないだろうか?

「信心が足りないから、不幸になる」的な言葉。


 たぶんだけど、このセリフは、たぶんだけどね。


 戦後アメリカから入ってきた、キリスト教的価値観を、仏教に疎く、修行も他の宗派よりも楽で、手っ取り早い救済を求める人々に向け、取り入れて「(仏教の教えを)アレンジ」し布教したものと、推測します。


 仏教の教えは、本来は、お釈迦様の心境に一歩でも近づくことを主眼に置いている。

 これを「悟り」という。


 西洋の宗教に「悟り」という概念が無いのは、「神の心境に一歩でも近づく」という価値観が無いからだと思う。

 その代わり「神の見えざる意思を汲み取る」とこに主眼を置き、「神の与える「試練」を乗り越える」ことを大切にしている。




 日本の仏教系カルトは、こうした西洋の宗教の価値観を平気で普通に取り入れ、あたかもお釈迦様の教えであるかのごとく言うところがあるように感じます。

 実際のところはどうなのだろう?


 熱心な仏教徒として生きてきたプライドがあるなら?

 お釈迦様と、真正面から向かい合う魅力を、馬鹿にして捨て去る暴挙はできないはずだ。


 もし、いまでも変なことを言う人がいたら?

 こう言い返せばいい。


「私、間違いに気づいたの」と。


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〔10月13日分の記述〕

 Fさんへ。


 心の目で、何が真実か見極めてほしいということだ。

 堕落して現世利得に執着する馬鹿には、多くの人の犠牲と苦難が見えないのだと思う。


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〔10月14日分の記述〕

 Fさんへ。

 もし、決定的に戦う覚悟をすでに決めた君が、これを読んでいるならば?

 僕は君に、こう助言します。


 “彼ら”の組織のことを、この先は「教団」と呼ぶべきだ。


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〔10月15日分の記述〕

 Fさんへ。


 Fさん、今、君は一人で戦っているのだろうか?

 大丈夫、安心してください。

 君はもう1人で戦っているわけではないから。


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〔10月16日分の記述〕

 Fさんへ。

 今、君はどこでどうしているのだろうか?

 時々でいいから、近くにいてくれたら幸せです。


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〔10月17日分の記述〕


 Fさんへ。


 今、正直迷っています。

 いろいろと…。


 Fさんも迷っていることがあるのだろうか…。


 決断を計画的に出来ないところは、お互いに似ている?とか思うのは僕の妄想だろうか。


 きっかけがあったら即、行動に出る。


 迷うところです。


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〔10月18日分の記述〕


 Fさんへ。

 これは架空の物語。

 まだ現実にする気のない妄想の部類の話です。


 仮に?


 仮にもし会社を辞めて?別の職場に移るなら?


 この仮定で、想定できる断片コンテンツを列挙してみようと思う。


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〔10月19日分の記述〕


 Fさんへ。

 間違いないように書くけど。

 まだやめる気はない。


 しかし、冷静さを保つためにも、いろいろシュミレートしてみようと思った次第です。


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〔10月20日分の記述〕


 Fさんへ。

 まず仮に別の介護の仕事に就くならば?


 できれば最大大手のセコムに移りたいところだが、セコムの介護施設は近所にはない。

 一番近いところで神奈川県だ。

 通うのも不可能ではないが、片道3時間通勤はきつい。


 ここはこの先日本の景気が回復して、セコムが順当に事業拡張をつづけて、箱根もしくは静岡東部まで業務エリアを拡張するのを待つしかない。


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〔10月21日分の記述〕


 Fさんへ。

 大手でなければ、毎回ではないが、タイミング次第ではいい条件の介護職はかなりある。

 実務3年以上で、介護の実践者研修履修者となれば、転職としてはそれなりに武器になると思う。

 これでケアプランの実務もあるとアピールすれば、かなりアピールできるはずだ。


 問題は、見え隠れする“彼ら”の存在だ。


 4年前の職探しの時は露骨に存在を感じた。しかし、あのときは資格も経験もいまいちだった。

 いまは4年前とは多少事情がちがいます。


 こればかりは、やってみないとわからない。


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〔10月22日分の記述〕


 Fさんへ。

 この仕事をしてみてはっきりしたことは、長期の休暇は、結婚旅行でもないかぎり、取れないということだ。

 だから、仮に一度離職するなら?絶対に海外旅行に行きたい。


 行きたいのは北イタリア。


 フィレンツェとベネツィアだ。


 通常の僕の考えでは、まず新書でフィレンツェとベネツィアの歴史を読み、予備知識を蓄えたいところだが、今これをやると、本気で行きたくなるので、今回は保留する。

 もし行くことになったら一週間くらいで突貫で2冊読むことになると思う。

 僕は本を読む速度かなり遅いほうだ、早読みは味わいがなく嫌いなのだが、いたしかたない。


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〔10月23日分の記述〕


 Fさんへ。

 仮に離職するなら1ヶ月だと思う。あまり感覚をあけると仕事の感覚を忘れてしまうからだ。

 だから、もし海外旅行に、本気で行く気なら?

 在職中に準備しないといけないように思う…。国内旅行と違い、準備に時間がかかるはずだからだ。


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〔10月24日分の記述〕


 Fさんへ。

 パック旅行は楽でいい。

 しかし、同伴者がいないとさびしいのも事実。

 1人旅もしてみたいとも思う。

 しかし、一人で海外は初めてで不安も事実。


 1人の場合、①ガイドはいるだろうか?②海外でスマホが通じるように出来るだろうか?③カード払いが出来ないところには行かないつもりだが、現金はどのくらいいるだろうか?

 といった問題が頭をよぎる。

 唯一の兄弟である姉を頼る手もなくはない。彼女は海外旅行に慣れている。

 手続きや準備の仕方など聞けば、だいぶ手間は楽になるだろう。

(できれば一緒に来てほしいくらいだが、そうもいかないだろう)


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〔10月25日分の記述〕


 Fさんへ。


 以上の「妄想について思いついたことを書いた落書き」から読めることは?


 まず最初にすべきことは、姉に電話して準備の仕方を聞くということだ。

 電話は面倒なので、直接聞きに行ってもいい。


 具体的に転職作業にはいるのは、それからでないと、段取りがうまくいかない?


 かなー、と思った。


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〔10月26日分の記述〕


 Fさんへ。

 先日、健康診断で、肝臓に石がみつかった。

 良性らしいが、経過観察が必要とか言われた。

 若いつもりでいたが、時間は確実にたち続けている。

 時間は永遠ではない。


 他人に遠慮していては、やりたいこともやれないのもまた、事実。


 いろいろ考えてしまいます。


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〔10月27日分の記述〕


 Fさんへ。


 まだ今の仕事やめるつもりはない。

 しかし、以前よりそうした思いが頭を掠めるようになったのも事実だ。


 いろいろな可能性を模索していいと思う。


 可能性を自ら封じないためにも…。


 Fさん。今、君はどうしていますか?


 いつか目と目がかさなる日が来たとき、何かが、動き出すとき、そんな奇跡があってくれることを祈るとき、どう、思うのか?聞かせてほしい。


 奇跡はおこす人の意思に味方してくれると信じています。

 負けないでほしい、がんばれ!

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〔10月28日分の記述〕


 Fさんへ。


 最近思うこと…。


 今日は本当は2015年3月10日です。


 先月は本気で仕事がきつかった…。

 故に限界に達していた気がします。


 3月10日になり、なんとか、ようやく、回復した?という感じがします。

 自分を解放する時間がないと、回復に時間がかかるようです。



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〔10月28日分の記述〕


 Fさんへ。


 最近思うこと…。


 今日は本当は2015年3月10日です。


 「いちえふ」という漫画がある。

 福島第一原発作業員の体験記だ。


 誰かの体験談を描いたものではない。

 作者自身が元作業員なのだ。 


 現場の「空気感」が感じられるすごい作品です。


 なんというか…、リアル。としか言いようがない。

 マスコミが報じるものと、現場にいる者の感じることとのズレが強調されていて、いかにマスコミの情報がバイアスのかかったものであるかを感じさせられる作品です。



 …こんなことも思わなくもない。

 自分も「漫画」が描ける介護従事者。この業界でちゃんとした漫画が描ける人間など、どれほどいるのだろう?


 いつか、介護現場について書いてみようかなどとも夢想します。


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〔10月29日分の記述〕


 Fさんへ。


 最近思うこと…。


 介護現場の漫画を描く際、一番ネックになるのが、個人情報保護法だ。これがあるから、そのままを描くことは不可能だ。

 しかし、やりようはなくはない。


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〔10月30日分の記述〕


 Fさんへ。


 最近思うこと…。


 こう、思います。

 まずは、記憶の整理が必要になる。

 一度、介護従事者としての体験記をまとめないと、漫画にはできない。

 膨大な下準備なしには最終形態へ達することは出来ないわけだ。


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〔10月31日分の記述〕


 Fさんへ。


 最近思うこと…。


 こう、思う。

 この小説の場を借りて、介護従事者としての記憶の整理をしようかと、そんなことも思う。

 一度文章にしてしまえば、どこまでなら書いていいのか、ここまではいいのかどうか?が整理できる。


 なぜにそう思うかと言うと?


 この小説内で君との思い出をいくつか書いた、なかにはきわどいところまで書いて、君を激怒させたこともあったと思う。

 しかし、この先は書いてはまずいと思う部分は書いてはいない。


 文章にしてみれば、そうした部分も見えてくる。


 個人情報保護法があるから、そのままは書けないが、その点を意識しつつ、介護現場について、これからこの場にある程度書いてみようと、そう思います。


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〔11月1日分の記述〕



 その際、介護体験記と、通常の内容と、ごちゃごちゃになり、文章構成上よくない状況になるかもしれない。

 …でも、まあ、そのあたりは、なんとかしてみます。


 今日は本当は2015年3月10日です。

 風がつよく、自転車は控えています。

 ようやく心身ともにサイクリングが出来るくらい回復したのに残念です。

 天候に左右されないスポーツをなにか始めたいところです。

 そうなると、ジョギングくらいしか思いつかないけど、どうなのだろう?

 千本松原の海岸や、狩野川沿いなどジョギングすると気持ちよさそうだし、近所だからすぐ行ける。

 天候にも自転車ほど左右されずにできる。雨の中でも状況次第では走れないことはない。

(僕が東京時代から、傘をあまり使わない人間であることは、“彼ら”の監視者なら知るところだ。小雨程度なら、気持ちいいから濡れて歩きます)


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〔11月2日分の記述〕


 Fさんへ。


 最近思うこと…。


 仕事のことでいろいろストレスになって、限界を超えてしまったわけです。2月全体と3月初旬の期間。


 こうした状況では、ただ休んでいても回復できない。

 仕事と全然関係ないものに、強制的に関わる必要がある。


 今回回復に役立ったのは、ビデオライブラリーの整理だった。

 キャプチャしたまま、HDD内に放置されている動画ファイルを、整理してみた。

 過去自分が興味あるだろうと集めた情報の整理というわけだ。

 整理していると、理論物理や宇宙関係、経済関係や歴史もの、歴史文化系のものなど、未整理のものがどんどん出てきて、想像力がかきたてられる。

 わすれていた「わくわく感」が蘇ってくるわけだ。


 自分の原点がどこになるか、思い出す事例だ。


 僕の原点は「わくわくする」ことだ。

 Fさんと会うときも、いつも、なぜか「わくわく」していた。

 大好きな女の子が、雨の日も風の日も、どんなときもかならず約束どおり、待っていてくれるのだ。

 週に1度、神社で出会える地上最強の笑顔が見られる?

 幸せであり、ワクワクした。いや、もっと、なんというか、説明できない感情だな。


 なにかが満たされる感覚だ。


 Fさんは神社で週一回会うとき、いつもこう言った。「会いたかったの」と。

 同じように感じていたのだろうか…。


 原点がある人間は、そう簡単には倒れないと、Fさんに伝えたいです。

 Fさんは、どう思い、どう、感じるのだろう…。


 いつか、君が話しかけてきてくれる奇跡を信じます。

 負けないでほしい、がんばれ!


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〔11月3日分の記述〕


 Fさんへ。


 最初に言います。買ってしまいました、MTB。


 今日、自転車屋さんに行き、ついに前々から買おうと思っていたMTBマウンテンバイクを買ってしまいました。

 


 前日にどれを買おうか吟味しました。

 ジャイアントというメーカーの黄色いMTBが気に入って、これを買おうと決めていた。

 今思えば、その場で予約をすればよかったのだが、そんなすぐには売れないだろうと、たかをくくっていた。


 翌日、お金を用意し自転車屋に行くと、お目当ての黄色いジャイアントはもう売れていた。

 それだけではない、高い自転車を買うお客が次々にいて、どんどん在庫がさばけて行く感じだ。

 たしかに今日は日曜日、しかし、こんなに売れるものか?と驚いた。


 ジャイアントのお目当てのものはもうなかったので、少し高いが、イタリアのビアンキのMTBにしようと思った。

 これもまた、なかなかにかっこいい。


 しかしイタリア人は背が高いのか?

 Mサイズでも僕の背丈では乗れない。シートポストを切れば乗れるとのことだが、そうするとシートとハンドルのバランスが悪くなるらしい。


 いろいろ探すうち、店員さんが、ジャイアントのLサイズのMTBを出してきた。

 お目当ての黄色いジャイアントではないが、同型だ。


 少し大きめだが、何とか乗れる大きさだ。シートの高さも何とか会う、あ、いや、合う。


 ジャイアントは台湾のメーカーだ。

 もともと台湾の会社は世界中の一流自転車メーカーの下請けをしていて、その品質は世界レベルなのだ。

 同等の品質の自転車を、一流メーカーよりも安く販売していることで有名で、その代表ブランドがジャイアントなのだ。


 よく確認しなかったが、フレームは少し重めと感じた、鉄製かな?とか思うが、まあ、気にならなかった。

 十分片手で持てる重さだし、ロードバイクとは違った性格のものがほしかったのだ。

(以前もっていた見た目だけスポーツ車に似せたルック車に比べればずいぶん軽い)


 以前この小説で書いたけど、帰郷してすぐに自転車を買った。

 当時、「白」にはまっていて、白い自転車を買ったと書いたと思う。

 その後、この自転車は頻繁にパンクし、何度も修理に出したことは、やはり書いたと思う。

 新品のくせに何度もパンクして、手を焼いたものです。

(当時は“彼ら”の攻撃もすごかった、あまり考えたくはないが、屋外に止めていた自転車をパンクさせるのは…、いや、やめておこう。これ以上追求することに意味はない)


 この自転車、その後あまりにも壊れるので、乗らなくなり、玄関に放置する結果となった。

 思えばあまり乗っていないが、放置の期間が長く、ボロボロになっていた。


 今回MTBを買う際、このボロ自転車も処分してもらった。

 新品を買った際、自転車屋さんに処分してもらったわけだ。


 あれを買ったのは、東京脱出直後だった。感慨深いです…。



 帰宅後、近所でMTBを試乗してみた。


 思っていた以上に速度が出る。ロードバイクのトップスピードには及ばないが、結構速い。

 ぜひ、今度はナビを載せて速度を計ってみたいです。


 ロードバイクを新調した時と同じように、上り坂も上ってみた。

 今度の自転車は、フロントギアが三枚ある。ロードバイクよりも楽に坂道を登れる。かなり楽です。


 ハンドルが普通のハンドルというのは、かなり楽で、スピードは出ないが取り回しがかなりいい。


 こんな事も思う。

 初めて走る場所の場合、ロードバイクよりも、こっちのほうがいいかもしれない。操作しやすい。

 また、風が強い日は、ロードバイクでは車体が軽すぎて風に持っていかれるが、このMTBならば、強風の中でも多少は走りやすいかもしれない…。

 そんな事を思いました。


 とりあえずは、当初の目的どおり、芦ノ湖サイクリングをこのMTBでしてみようと思います。



 …思い返してみると、ロードバイクを買ったときも、ストレス発散で買ってしまった。

 今回もまた、同じです。


 Fさんは、いま、どうしていますか?

 以外に近くにいたりしてくれたら、うれしいのだけど。


 どこかに君がいてくれると…。


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〔11月4日分の記述〕


 Fさんへ。


 最近思うこと…。


 国際ニュースをみていると、「ジハーディスト」という言葉を聴いた。

 これは以前僕がこの小説に書いた「ジハード主義者」と同義の言葉らしい。


 この言葉を使うと?

 一般のイスラム教徒と過激なジハード主義者を区別することができる。



 最近読んだ本では、イスラム世界について、詳しく説明されていた。


 まず預言者マホメッドと血のつながりのある者だけを正当な指導者とするのがシーア派。

 そうではなく、皆が選んだ「カリフ」が指導者であるべきというのがスンニ派。

 

 ここまでは、世界史の授業でならうレベルだ。


 世界の大半がスンニ派で、シーア派は少数派でもある。

 スンニ派のリーダがサウジアラビアで、シーア派のリーダーがイランであり、この2国がペルシャ湾を挟んでにらみ合っている関係だ。


 …つまり?

 イスラム世界を理解するには、この「サウジアラビア」と「イラン」の2つの国をピンポイントで理解すれば、おおよそのイメージができるらしい。

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〔11月5日分の記述〕


 Fさんへ。


 最近思うこと…。

 サウジアラビアには4つの宗教学派があるという。

 「ハナフィー」「シャーフィー」「マーリキ」「ハンバリー」


 このうちの「ハンバリー法学派」は原理主義そのもので、コーランとムハンマドの伝承集以外は一切認めないという。



 この「ハンバリー法学派」の中のさらに過激な人たちを「ワッハーブ派」と呼ぶらしい。


 「ワッハーブ」?どこかで聞いた名だな?と思うならば、世界史の授業をまじめに受けていた証拠だ。


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〔11月6日分の記述〕


 Fさんへ。


 最近思うこと…。


 1744年アラビア半島はオスマントルコの領地だった。

 ここの過激思想「ワッハーブ」を唱える一派が現れる。ナジュドという場所を出身地とする地方豪族ムハンマド・イブン=サウードがおこした運動だ。

 

 ムハンマド・イブン=サウード?

 この名前を聞いて「ピン」とくるなら勘がいい証拠。そう、この人物こそ、サウジアラビア王家のご先祖様だ。


 緩やかな統一をはかっていたオスマントルコの支配に、宗教的な一石を投じて、賛同者が急増、王国を建国するにいたる。

 これを第一次サウード王国と(=ワッハーブ王国と)呼んだりする。


 領内におきた反乱とみなしたオスマントルコは鎮圧を開始、30年ほどで反乱鎮圧に成功。第一次サウード王国は消滅する。

 指導者たちは皆、イスタンブールへ連行され、処分されたとか…。



 しかしこの過激思想は根絶されず、50年ほどたち、サウード家の生き残りが王となる「第二次サウード王国」が再び出現。

 1891年にオスマントルコに鎮圧されるまで、王国は続いた。



 …そう、ここで、この記述は、この小説内で以前書いた、映画「アラビアのロレンス」の世界とシンクロする。

 第一次世界大戦で、オスマントルコ弱体化を画策する、大英帝国ことイギリスは、工作員を潜入させ、オスマントルコの内部かく乱を狙うのだ。

 この大役に抜擢されたのが考古学者のロレンスというわけだ。

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〔11月7日分の記述〕


 Fさんへ。


 最近思うこと…。

 ロレンスがどれほどワッハーブ派の恐ろしさを知っていたのか?

 とにもかくにも、彼は反乱軍のリーダーに、サウード家の王族の末裔を選び、彼にイギリスの援助がいくようにした。



 イギリスがなぜ、危険思想をもった集団に資金援助したか?


 理由は明白で、当時、アラビア半島に巨大油田が埋まっているなどとは、誰も想像していなかったからだ。

 石油のない、荒れ果てた荒野の大地。それが当時のアラビア半島への評価で、そんな土地に荒くれ者が国を作ってもなにも問題はないと考えたのだろう。



 戦争終結後、サウジアラビア王国(=第三次サウード王国)が誕生し、現在に至る。

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〔11月8日分の記述〕


 Fさんへ。


 最近思うこと…。

 サウジアラビア王国は、過激思想であるワッハーブ派を国教としている国だ。

 近代的な法律や価値観は全部無視することを正しいとする王国である。



 …しかし?実際はどうなのか?そんな原理主義で、国際社会でやっていけるのか?


 実際はかなり世俗的な国風で、飲酒もOKという国風だ。

 厳格なワッハーブ派は、酒を飲むことすらけしからんと非難するが、当のサウジアラビア人は、こう言い返すそうだ。

「預言者が禁じたのは、ブドウからつくった酒を飲むなといったにすぎない。麦からつくった酒なら飲んでも戒律違反にならない」と。

 さすがは原典を厳格に解釈するワッハーブ派、言い訳も見事なわけだ。

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〔11月9日分の記述〕


 Fさんへ。


 最近思うこと…。

 しかしサウジアラビア人のなかにはこうした考えがけしからん、と反旗を翻す人物もいる。


 それが、オサマ・ビン・ラディンだ。

 彼は、こうした堕落したワッハーブ派を正そうとして、アル・カイダを作ったわけだ。

(「アル」はただの定冠詞に過ぎないらしい、英語で言うところの「The」とか「a」と同じだ。だから、語彙のニュアンスとして、日本人に伝わるように改訳するなら?「ザ・カイダ」といったほうが現地の言語感覚に近い訳になると思う)



 …ここでポイントとなるのは、もともとサウジアラビアには、過激なワッハーブ派がたくさんいるということ。

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〔11月10日分の記述〕


 Fさんへ。


 最近思うこと…。

 サウジアラビア王家が柔軟な世俗感を示して、アメリカと歩調を合わせているから、なんとかなっているが、一般国民は王家よりも過激思想に傾倒気味なわけだ。

 そうした過激思想の一般のサウジアラビア国民は、石油産業のおかげで金持ちが多い。

(かくゆう、オサマ・ビン・ラディンもお金持ちの子弟だった)

 こうしたお金持ちはワッハーブ派的な思想のために、海外のイスラム過激思想グループに金銭援助をおしまないのだ。


 いくら、アメリカ政府が、やめてくれといっても、水面下で続けられる過激派への送金は止められないし、サウジの国王も、本格的に取り締まる気はない。

(そもそもワッハーブ派の国なのだから、これを取り締まったら大変な理論破綻に陥り、国としての思想が成立しなくなる。)

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〔11月11日分の記述〕


 Fさんへ。


 最近思うこと…。


 …ついこのあいだ、サウジアラビアの国王がなくなって、王が変わったニュースが報じられた。


 あのニュースがどうして重要なのか?

 それは、次の国王の動向で、世界情勢が大きく変化するからなのだ。



 ついこの間、OPEC(石油輸出国機構)が石油の増産を発表し、原油価格が下がったことは記憶に新しい。

 ロシア経済に大打撃を与え、アメリカのシェール革命にも水をさした。

 日ごろの生活では、ガソリン価格が元に戻ったりして、身近に感じる話題でもある。


 …個人的にはこう、思う。

 サウジアラビアが次期国王に変わる際、その影響力を世界中に示すことで、国内に干渉するなよ、と、アメリカを含め世界中に釘を刺した結果なんじゃないだろうかと。


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〔11月12日分の記述〕


 Fさんへ。


 最近思うこと…。 

 スンニ派の宗教学校では、この4つの法学派(「ハナフィー」「シャーフィー」「マーリキ」「ハンバリー」)を同時に教えるらしい。

 だからハナフィー法学派の多いトルコで、突然ハンバリー法学派に鞍替えして過激思想のワッハーブ派になる若者もいる。

 シャーフィー法学派の多いインドネシアや北コーカサスの若者が、突然過激思想のワッハーブ派になったりもする。

 マーリキ法学派の多い北アフリカで、突然過激な集団が現れたりもするわけだ。


 そして、各地に突然現れる過激集団には、サウジアラビアから資金が来るという図式だ。



 最近話題の「イスラム国(IS)」はも資金援助をうけていたのか?というと…。

 僕の理解の範囲では答えはノーだ。

 過激で有名なサウジアラビアのワッハーブ派からみても、「イスラム国」は異常な集団だ、と判断されたらしい。


 しかし「イスラム国」は隣国シリアの反政府勢力の資金を奪った、この資金はサウジのワッハーブ派から送られていたものだ。

 この異常集団はその後油田を押さえて、闇マーケットで原油を売っているとか、いないとか。

 仮にそれが出来るならば、自前で資金が稼げるわけで、今までのサウジの富豪頼りの貧弱な組織とは、レベルの違う危険度がでてくる。


 犯罪者の世界では、より過激なほうが過激でない犯罪者を駆逐するそいう図式がある。

 過激になりすぎてワッハーブ派からすら見放された組織、それがイスラム国というわけだ。



 若者や弱者はより過激なものにひきつけられるのか…。

 世界中から志願者があつまり、世界各地の弱小勢力が恭順の意思を表明している。


 …若者は、より過激な思想にひきつけられる?


 Fさん、こんな事も思います。

 “彼ら”が世代を経るごとにより過激な考えに染まってゆくのは、そうした心理があるのかもしれない。


 Fさん、君は誠実さを好んだ。よく覚えています。Fさんはうそをつかれるのが大嫌いだった。




 イスラム世界の弱小勢力であるシーア派は、スンニ派に対して嘘をついてもいいと教えています。

 主流派であるスンニ派はインチキなイスラム教徒だから、そんな連中には嘘をついてもかまわない、と教えるそうです。


 “彼ら”の攻撃を接して感じるのは、自分の教え以外は全部インチキに違いないから、嘘をついても、何をしても、死ぬまで追い込んでもかまわない?

 そう本気で考える“彼ら”がかなりいるのではないだろうかと。

 

 なんというか…、どう、声をかけていいのかわからない。

 嘘が嫌いなFさんが、その世界で生きるために、どれほどの苦労をしたのか…。


 僕にできることは少ないが、ここに書かせてもらいます。


 皆さん、Fさんは、嘘が嫌いな人なんです。

 もう二度と、彼女に嘘をつかせたり、嘘を言ったりしないで上げてください。

 …もちろん、日常の常識の範囲内でのかるいジョークくらいなら大丈夫だと思う。それで、彼女が笑顔になるならそれもありです。


 でも、なんというか、彼女が心の中であげていた悲鳴に気がつかなかったことを、弁明せずに恥じてください。


 そして、それを言葉ではなく、行動で示して彼女に伝えてあげてほしい。そう、心から思います。お願いします、あなたの善良な良心に問いかけます。あなたは、なにもしなくて、人生満足ですか?






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〔11月13日分の記述〕


 Fさんへ。


 最近思うこと…。 


 僕の読んだ本には、シーア派にもいくつかの派閥があると書かれていました。

「九イマーム派」「七イマーム派」「五イマーム派」「十二イマーム派」とかいるらしい。


 スンニ派では「ハンバリー法学派の「ワッハーブ派」」が過激思想の集団であると書きました。

 それに相当するくらい過激な集団がシーア派にいるならば?

 それはシーア派の「十二イマーム派」ということらしいです。


 先に書いた「サウジアラビア」の敵対国「イラン」はこの「十二イマーム派」の国なのです。


 イマームとは「導師」(=人を正道に導く者の通称)という意味らしい。


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〔11月14日分の記述〕


 Fさんへ。


 最近思うこと…。 


 イスラム教の創始者ムハンマドは、神の啓示を受け、神との新しい契約を結んだ。

 彼はその教えをシルクロードを中心に広め、多くの砂漠の民の尊敬を集めました。

 あまり詳しくないが、イスラム教の教えとは、砂漠での生きる知恵に満ち溢れているという。

 おそらくキリスト教が普及した時代に、その高度に洗練された教義を、砂漠の民にもなじめるようにアレンジした結果なのではないだろうかと、なんとなく感じます。

 イスラム教徒が豚を食べないのも、砂漠での野外生活では、肉を完全に加熱するのが難しいことから来る生活の知恵だと思う。

(豚肉は雑菌が多く、生で食べるのが危険なことは、現在でも代わりはない)


 ムハンマドが死んだ後、だれが後継者かであいまいな時代がしばらく続きます。

 時の実力者がカリフ(=王)となって指導者になればいいと考えたのがスンニ派。


 実力のない勢力が、いやいや、ムハンマドの血筋のものが、実力に関係なく後継者だとしたのがシーア派だ。


 シーア派はムハンマドのいとこ「アリー」がムハンマドの娘と結婚し、血筋がしっかりした後継者として「アリー」こそが正当なカリフだとした。

 シーア派はカリフ(王)となった「アリー」にもう一つの称号を与えた。おそらく同時代にたくさんいたスンニ派のカリフ達との「差別化」をしたかったのだろう。

 スンニ派の偽カリフとは違い、「アリー」は正当なカリフであり、導師イマームなのだ、としたわけだ。


(現在「アリーの血統」として最も有名なのが、ヨルダン王家だが、肝心なヨルダンはスンニ派の国なので、国王をイマームとしてあがめる気はないらしい。アラブはいろいろ事情が複雑です)

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〔11月15日分の記述〕


 Fさんへ。


 最近思うこと…。 



 イランはもともとペルシャ人の国だ。

 征服されたペルシャ人はイスラム教徒へ改宗されたが、貧しいままだった。

 貧しいイスラム教徒がシーア派となり、バクダットを中心に一大勢力となり、現在にいたる?と個人的には解釈しています。

 細かい間違いはあるかもしれないが、おおよそそんな感じでイメージしていいのだと思う。


 イマームは11代目が亡くなった後、幼い12代目が継いだのだが、この幼い12代目は、何らかの事情で行方不明になる。

 当時の権力闘争で、さらわれたのか、殺されたのか、事実は不明だ。


 しかし、当時のシーア派はこう考えた。


 12代目は行方不明になったのではない、何らかの神秘的なパワーで「お隠れ」になったのだと…。

(そういえば、キリスト教でも、イエスは復活後、すぐに「お隠れ」になっている。)


 

 …僕の読んだ本にはこう書かれていた。

 現在のイランの大統領「アフマディネジャド」氏は、この「十二イマーム派」の中でもさらに過激な思想の集団に属していて、ハルマゲドンが来ることを信じているという。

 ハルマゲドンのあと、隠れていた12代めイマームが現れて、すべてのイスラム教徒を救済してくれると信じるグループに属しているというのだ。


 アメリカ政府がなぜイランを最大の脅威とみなすのか?


 このハルマゲドン救済を信じている人物が、核兵器を持ったら大変だ!と本気で心配しているからなのです。



 だから、なおの事、サウジアラビアには逆らえない。

 何しろイランを押さえ込める最大の同盟国がサウジアラビアだからだ。

 

 サウジもたしかに過激思想の集団だが、(公式には)核兵器を持ってもないし、もってても撃たない。イランよりはまし、という図式だ。


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〔11月16日分の記述〕


 Fさんへ。


 最近思うこと…。 



 …しかし世界情勢は刻々と変化している。


 先に述べた「イスラム国」に対して、サウジアラビアは静観するかまえだ。同じスンニ派の仁義のつもりだろうか?

 これに対し、シーア派のイランは、目の前の脅威として「イスラム国」と戦う構えだ。


 アメリカは長年の仇敵である「イラン」に急接近。現在「対イスラム国戦争」に関しては協力国関係になっている。

 

 最近忙しくて、ニュースを詳しく見ていないから、間違いがあるかもしれないが、たしかアメリカ主導のイラン軍とクルド人勢力が地上戦の主力として戦っているんじゃないだろうか?

(クルド人といえば、以前、フセイン政権時代にイランのスパイ容疑で村単位の規模で虐殺された歴史がある。そのクルド人とイラン人が共通の敵イスラム国と戦っているわけです…、事情が複雑に絡み合います)



 アメリカとイランが組む様子を苦々しく見るサウジアラビアの図式が見えてきます。


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〔11月16日分の記述〕


 Fさんへ。


 最近思うこと…。


 イスラム国の構成員は犯罪者よりたちの悪い集団だと思う。

 より過激な思想を吹聴し、世界中から何も知らない若者を集めている。


 自分たちの思想以外は、全てインチキなのだから、何をしてもかまわないという発想。


 “彼ら”に内在しているものとなんら変わりはない。



 “彼ら”の創設当初の理想はしらないが、その実態は、弱者のセーフティーネットだ。

 しかし、構成員にたちの悪い犯罪者が創設当時多くいたため、後世に伝えてはいけない悪質な性質を受け継いでいる。


 このセーフティネットを守るためなら、何をしてもかまわないという理屈だ。


 生きるための知恵?

 現実的な賢い選択?


 そういう人もいるだろう…。


 しかし、問い直してほしい。


「それって、お釈迦様の教えに反してまで、守らなきゃいけないの?」と。


 こういうと、賢い“彼ら”の大御所は、こう言うのだろう。

 他の仏教の教えは皆インチキだ。インチキにたいしては嘘をついてもかまわないし、尊重する必要もない、と。


 それって仏教を隠れ蓑にした、ものすごいいいわけだよな、と思うところだが、洗脳されている人らにはなかなか届かない。


 もし、仏教徒としてまじめに生きてきたプライドがあるならば?

 問い直してほしい、いままでの、それは、それでいいのか?と。


 Fさん、君は自分を信じていいのです。

 負けないでほしい、がんばれ!

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〔11月17日分の記述〕


 Fさんへ。


 最近思うこと。


 新しいことをはじめました。

 はじめて気がついたことは?


 え?まさかこの習慣が、こんなに自分に欠かせないものになっていたとは驚き!

 という感じです。


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〔11月18日分の記述〕


 Fさんへ。


 何を?と思うだろうが、前々からやりたかったことです。


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〔11月19日分の記述〕


 Fさんへ。


 結構、お金も使ってしまいました。


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〔11月20日分の記述〕


 Fさんへ。

 まずは、新型のHDレコーダーを一台新調。


 それに加えて、新しいスマホの筐体を一台購入した。


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〔11月21日分の記述〕


 Fさんへ。


 きっかけはこうです。

 TVを見ている暇がない!


 仕事の関係で、ゆっくりTVをみている余裕もない。


 僕はものすごいニュースマニアなので、ある程度、毎日、TVの報道番組を見ていないと、なんというか、心がガス欠になってしまうのです。


 そこで、前々から気になっていた、ソニーの「おでかけ転送」という機能を使ってみたかったのだ。

 これがあれば、スマホに番組を転送してみることが出来る。

 しかし、対応した機器がないと、出来ないので、いろいろ新調したわけです。


 これがあると、どこにいても報道番組が見れて、なんだかいいです。


 あきるほど報道番組をみて、本当に、完全に飽きてしまうと、ようやく他の行動に興味がわく?みたいな感じになる。


 東京時代は、特に気にせずそうした生活をしていた。

 まさか、その習慣が、欠かせない習慣になっていたとは気がつかなかった、とこの「おでかけ転送」を始めてはじめて気がつきました。



 仕事でボロボロになったあとは、まずは「おでかけ転送」で報道番組を飽きるまで見る!

 これが、いま、頭をリフレッシュさせるにに、一番いいです。



 体をリフレッシュさせたかったら温泉に入り、サウナに入る、というところは確定だと思う。

 最近は、時間がなく、今までと同じリフレッシュ方法では、頭のリフレッシュができていなかった。


 「おでかけ転送」でのリフレッシュは効果的に頭をほぐしてくれる。


 しばらく、この方法でやってみようと思います。

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〔11月22日分の記述〕


 Fさんへ。

 しかし、この「おでかけ転送」は実にてこづった。

 なかなかうまく機能しないのだ。ずぐにエラーがでる。


 試行錯誤のすえ、ようやくできるようになりました。いや、てこづった。


 そのおかげで、いまやスマホを4台もつ状態です。

(通信契約しているのは1台のみです)

 通信契約しているのをメインのものにして、新しく新調したやつを「おでかけ転送」視聴専用にする。

 後の2台のうち、1台は車載専用。

 残った一台は一番性能がいいのだが、肝心な通信性能が最悪。ネットで調べると、このシリーズの前モデルも同様の欠点があったが、アップデート後改善したとある。しばらく補助端末としてつかってアップデートで機能改善があるか待つつもりです。


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〔11月23日分の記述〕


 Fさんへ。

 今日は、本当は2015年4月3日です。


 ここで、いま、やらなきゃいけないことを、まとめようと思う。


 ①消火器14本を更新する件が未決。


 ②火災以外の設定の訓練の実施が未実行。早々にやらないといけない。


 ③ケアプラン、今月やる人がいるか確認する。

  モニタリングも忘れずにやる。


 ④先月暫定でおこなったケアプランを正しく更新する件。

  暫定で行った回と、新しく作り直すのと、2つやる必要がある?要確認。


 …て、ことだろうか?

 わかりにくい記述がある?かもしれない。ごめんね、あくまで自分の考えを整理している記述だから。

 この場で整理すると、いろいろ、ごちゃごちゃした記憶が整理できます。



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〔11月24日分の記述〕


 Fさんへ。

 今日は、本当は2015年4月3日です。

 最近人手不足からシフトの時間変更がありました。

 日勤がいない前提で時間が組まれている。

 明日は早番で朝の6時45分くらいに家をでて、コンビニによってから仕事場へ行く予定です。


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〔11月25日分の記述〕


 Fさんへ。


 最近思うこと…


 ざぶーんのある「原」の“彼ら”は少し本気になったのかな?と思うところがある。


 先日、ざぶーんの駐車場で仮眠をしていると、初めて職質をうけた。 

 型どおりの警察官の仕事なんだけど、3年以上やってて初めてだ。


 まあ、だから何?といわれればそれまでなんだけど。

 要は、“彼ら”はターゲットに警察官をぶつけると、ビビるに近いない?と思い込んでいるところがある。

(そうした記述は過去のこの小説の記述に書いてある)

 

 …ううん、いやいや、考えすぎかな?

 昼から車内で微動だにせず寝ていたから、心配した近所の人が通報しただけかもしれない。

 心配して来てくれたわけで、感謝しなきゃいけない、ね、Fさん。


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〔11月26日分の記述〕


 Fさんへ。

 そうそうこんな事もあった。

 

 先日、「原」で散髪した。店をでると、タバコをすって身構えているおじさんがいた。

 そこには灰皿とか置いてないから、実に不自然と感じた。


 しかし、もし“彼ら”ならば、あの威圧的な吸い方をするはずだ。そうではなかった、しかし不自然だった。


 そのあとマクドナルドで食事をして、本を読んで、店外に出ると、そこにもタバコを吸っているおじさんがいた。

 そこにはゴミ箱しかない、灰皿はないのだが、そこで吸っていいのだろうか?と思う。


 僕が離れると、早々にそのおじさんは立ち去った。



 …上記とは別件。

 近所で僕を見ると、携帯かスマホを取り出す人が、相変わらずいる。


 まだ、監視網は解除されてないと見て、いいのかな?


 どう感じる?Fさん…。



 もし、君が今も戦っていて、外へ出るたびに無言の圧力を感じたならば?

 こう思ってほしい、この世のどこかに、同じ圧力と戦っている人間がいるのだと。

 もう1人ではないのです。そこは、間違いのない事実です。


 時々、僕を見に来てください。そう、君に伝えます。無駄とも思える努力の積み重ねの先に、意味のある何かがあると、僕は信じます。

 実際、過去のそうした努力があったからこそ、僕は真実に気づき、“彼ら”の総攻撃をかわす事に成功した。役に立たない人生は、あきらめない限り存在しないと、僕は信じます。


 君の人生には、すべて意味がある。そう、信じて、心に刻んで欲しい。

 そう、つよくつよく、君に伝えます。

 君の心が彩りを取り戻す日を信じて。


 君に読んで欲しい本がある、日蓮の現存する正筆御書、一度見てください。

 僕は至らぬ人間ですが、精一杯の背伸びをして伝えます。

 いつか再会できる未来を信じて。

 君が「埋没費用サンクコストの呪い」にかからず、

 冷静な判断が出来る事を心から期待します。


 三界に家を建てるには、君が必要です。


 遊ぶ金ほしさの連中に負けないで!

 奇跡を信じて、君の心に運命を賭けます。

 がんばれ!まけるな!

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〔11月27日分の記述〕


 Fさんへ。


 こんな事もありました。


 先日おちた介護福祉士の得点結果が今日届きました。


 あと4点で合格だった。


 ほとんど勉強できてなかった割には、出来たほうだと思う。


 4点か…、悔しいです。次はがんばります。 


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 朝の6時から10時の仕事の日、僕はかならずコンビニによる。

 時々、僕を見に来てください。そう、君に伝えます。

 たいがい不機嫌そうな顔をしていると思うけど、別に本当に機嫌が悪いわけではありません…たぶん。


(最近は就業後も頻繁によります。時間はまちまちだけど、だいたい16時すぎから21時過ぎ位の間です。仮に再会するなら?就業後のこの時間帯に会った方が、ゆっくり話ができる…)


 東○の工場の西側すぐのとこにあるコンビニだ。

 あの夏祭りの日、2人で別れたあのT字路のすぐそこにある、当時はなかったコンビニ。

 「一週間」も「朝6時から10時」まで、そのコンビニの駐車場にいると、ほぼまちがいなく一度は僕を見るだろう。

(仮にすれ違って、僕が君に気づかなくても、気にせず声をかけてほしい)


 もし君が僕の前に姿を現すとしたら?きっと、僕のまったく予想もしないような方法で現れるように思う。とにかく、待とうと決めたのだ。君を待とうと思う。奇跡を信じて。


(この物語はフィクションです。登場キャラクターは実在の人物・団体等とは一切関係ありません。)


〔メンテナンス中でもあきらめずに何度も“更新”を押せば意外とつながります。〕この物語はフィクションです、それはそれはこわい都市伝説風恋愛ストーリーです。けっして現実ではありません。だから訂正も修正も削除も受け付けません。フィクションです。真に受けないでください。とくに年配の方。この物語は実在の人物・団体等とは一切関係ありません。リアリティーを追求した描写が売りなだけです。フィクションです。特に既婚女性を意識して書きました、細かい描写も注意してお読みください。著作権法上の権利者である私が原文のままのコピーに関してのみ許可します。1文でも付け足したコピーは違法です。ご注意を お金に興味はありません、心の充足が大事です。同じ物語を彼女側から書いたものも構想中ですが、女性心理がわからず苦戦しています。アクセスができなくなる前にぜひ感想をおよせください

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