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 さっきの巨乳美少女が部屋に飛び込んできた。

「じゃあ、また明日ね」

 アナトはそう言うと巨乳美少女に頭を下げて部屋を出て行った。ちょっ! 待てよ!

「ミーナ、今の誰?」

「え、えーと……と、友達?」

 これが一番、無難な答えだよな? そう思い、巨乳美少女を見る。すると、なんだか今にも泣きそうな顔をしていた。あれ? 俺、なんか間違った? どうするべきか悩んでいると、いきなり巨乳美少女に抱きつかれた。顔を胸に押しつけられて、息が出来ない……。

「よかった……。ミーナ、友達いたんだ……」

 え? 何? 俺ってここでも友達いなかったのか? ってか、それよりも苦しい……。柔らかくて気持ちいいんだけど、でも、苦しい……。

「く、くるし……い……」

「あ、ごめん! またやっちゃった」

 またってことは、いつもやってるのか? この身体の持ち主、もしかしてこれで死んだとかじゃないよな?

「さっきのお友達、名前はなんていうの? この辺では見かけないけど……?」

「え? あ、名前はアナト。最近、引っ越してきたみたいで……」

「アナトちゃんね。今度はいつ来るの?」

「明日、また来るって……」

「明日か……」

 巨乳美少女が何か考え込んでいる。というか、この人はこの身体の主とどういう関係なんだろう? お父さんとか言ってたから家族だと思うけど、お姉さんでいいのかな……?

「あの、お姉さん?」

 戸惑いながら声をかけてみると、巨乳美少女が目を丸くした。

「どうしたの? そんな風に呼ばれたのって始めて」

「あ、ごめんなさい……変だった?」

「変って言うか、いつもナーナさんって名前で呼ばれていたから、なんだか新鮮!」

 嬉しそうに、ナーナさん? がまた俺の顔を柔らかい胸に押しつける。

「く、くるしい……」

「あ、ごめーん」

 柔らかい殺人兵器から逃れた俺は、深呼吸をして酸素のありがたみを味わう。

「もう、嬉しすぎて……つい……」

 それにしても、この身体の元の持ち主ってどんなだったんだろう? なんか友達がいなさそうみたいだが……。でも、こんなに心配してくれるお姉さんがいるから、俺のところみたいに家族仲が悪いってわけでもないよな? というか、俺の家は俺のせいなんだから自業自得ってやつかな……。

「あ、あのね」

 何か真面目な顔でナーナさんが話しかけてきた。

「え? なに?」

 少し、緊張した感じで答える。

「お……」

「お?」

 ナーナさん、深呼吸。なんだろう? 何かヤバイことかな?

「お姉ちゃんって呼んでくれる?」



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