表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

64/147

「ありがとう。助かった」

「えへへ」

 おっと、美少女はこんな風に笑わない。

「ところで、この人だれ?」

「ん? あっ……」

 やべー忘れていた……。

「えーと……。この人はアーサー。何をしているのか分からない……」

 まぁ、王子様らしいけど、なんでこの辺にいるのか分からないし。

「この辺りの平和を見守っています」

「そうなの?」

 初めて聞いた。

「はい」

「それで、蒼真が美少女だから、付きまとっているとか?」

 うぉ! 直球!

「いえ。女性だけの旅行者みたいで、何かあれば大変だと思っただけです」

「あ、今は俺が居るから大丈夫だけど?」

 なんか、ルキウスの言葉が違う?

「そうですね」

「そうそう」

「では、そろそろ失礼します」

 アーサーは一礼してその場を去った。

「こんなんでいいの?」

「え?」

「なんか、嫌なのかなーって……」

「うーん。嫌というか、なんだか怪しい人なんだよな……」

 消えてしまったアーサーの後ろ姿を追う。

「怪しいって?」

「あの人も異世界転生者なんじゃって思えるんだ」

「どの辺りが?」

「この世界では無い言葉を知っている? とか?」

 そうだよな。変だよな……。

「でも、アーサーは王子様だそうだから、中身が違えば分かるかな? とか……」

「えっ? 王子様?」

「うん。マジ王子様。イケメンで王子様……。羨ましい……」

「本音が……」

 うぉ、やべぇ……。

「でも、蒼真の美少女も良いと思うよ」

「えへへ、ありがとう」

「お金、いつもよりも集まるし!」

 やっぱり俺が美少女だから?

「それにしても、この世界には無い言葉を知っている王子様か……」

「うーん……。謎だ……」

「お兄ちゃん!」

 二人で話し込んでいたら、妹のユーリちゃんが話しかけてきた。

「お友達、もういいの?」

「うん!」

「んじゃ、昼飯でも食いにいくか? 蒼真のは奢るよ」

「やったー!」

「その代わり、後数回頑張って!」

「もちろん!」

「お姉ちゃん、頑張って……」

 まだ少し、ルキウスの後ろに隠れたユーリちゃんが応援する。よし、頑張るぞ!そんなことを話しながら、昼飯を食いに街中へ行く。


 ふぅ、食った食った、ルキウスがあれも美味しいよこれも美味しいよ。って、たくさんすすめるから、食べ過ぎた。

「食べ過ぎたから、ちょっと休憩……」

「あーうん。私もすすめすぎた……」

二人して広場の芝生に寝転がる。ユーリちゃんは、また友達と遊んでいる。

「そういえば、ここは長いの?」

「転生してからもう結構経つな……」

 そんなに前に転生したの?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ