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 やべー魔法だけ知りたい……。てか、旅に出るって、どこへ行くんだ?

「そういうことで、ご両親にはちゃんと話すのよ」

「両親……? って、あぁ……」

 俺の返事に、アナトは大きく溜息を吐いた。今のってなんだか、わざとらしい感じがするよな。

「そうね……。私が話すわ」

「え? 別にいいよ」

「あなた、ちゃんと説明できるの?」

「いや。でも俺、ずっとここに居るつもりだし……」

「それだと困るのよ!」

「俺は別に困らない」

 俺、ここでなら、この家族となら一緒に過ごすことが出来る気がするんだ。

「ふーん……そう」

 なんか、アナトが意地悪い顔をしてる。なんだ? もしかして、自爆装置とか取り付けられてるとか? それとも、変な踊りをさせられる魔法がかかってるとか?

「そのままだと、魔法が使えないけどいいの?」

「……行かせていただきます……」

「よろしい」

 今度は、超ご機嫌な顔になった。まぁ、どこかに行くったって何年もかかるようなものじゃないだろうし、ちょっとぐらいは付き合ってやっても良いか。

「じゃあ、私がご両親に話してあげる」

「お願いしまーす」

 まー俺、マジで詳しいこと分からないしな。ここはおとなしくアナトに任せておこう。

「それなら、私まだここにいることになるけど、いい?」

「ん? 俺は別にいいけど?」

 なにか問題があるのか?

「そろそろ、妹さんが目を覚ますから……」

「あぁ……」

 そういや、なんだか俺の敵認定をされてたんだっけ。

「まぁ、大丈夫だろ?」

「その言葉、信じるからね!」

「別に、小さい子供なんてすぐに気が変わるだろ? 気にするな」

 なんか、アナトが複雑な顔で俺を見てる。

「なに?」

「いや……なんて言うか……」

 なんか、言いにくそうだな。そんなにまずいことなのか?

「その顔でその言葉遣いは……」

 あー確かに……。一応、アナト以外の奴と一緒にいるときは気をつけてたんだが、アナトだけだと気が緩むよな……。

「別に、二人っきりの時はいいじゃん」

「そうなんだけど……これから一緒に旅に出る身としては、変な女の子と仲間と思われるのがね……」

「変じゃないだろ? 超絶美少女だろ!」

「だから、余計にね……」

 あぁまぁ、確かに言いたいことは分かる。こんな美少女が俺とか言って乱暴な言葉遣いをしてたら引くよな……。いや、まてよギャップ萌を狙えないか? 完璧な美少女なのにその言葉遣い! みたいに……って無理か……。俺も、そんなのには萌ないしな。

「そうね。これから気をつけるわ」

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