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 俺が少し考え込んでいると、妹と思われる女の子が不安そうな顔をした。なので、俺はすぐに差し出された果物を口にした。そのとたん、もの凄く嬉しそうな顔をする女の子。

「ありがとう。美味しいよ」

 礼を言うと、更に女の子の顔がほころんだ。そして、驚いた顔をするその他の家族達。えっと……やっぱり、姉妹でもこういうことはしないものなのか?

「ミミも、ありがとうだよ」

 妹だと思われる小さな女の子がそう言った。ミミって名前かな? 可愛いな……。俺も、妹が欲しかったぜ。なんとか、周りの視線をスルーして食事を終える。食事が終わったら、お父さんは外へ出て行った。ナーナさんとお母さんも支度を始めた。

「じゃあ、森へ行ってくるからミミのことお願いね」

 そう俺に言うと、お母さんはナーナさんを連れて出て行ってしまった。森へ行って何をするんだろう? 悩んでいる俺のワンピースの裾が引っ張られる。なんだろう? と思い見てみると、妹確定のミミが居た。

「ミーナおねえちゃん、だいじょうぶ?」

「ん?」

 大丈夫? って何がだろう? 体調かな? それにしても、こんな可愛い妹にお姉ちゃんとか呼ばれるとクルな……。お兄ちゃんじゃなくても、破壊力が凄いぞ。もう、思いっきり抱きしめたいぐらい可愛い。

「大丈夫だよ」

 安心させるように答えると、ミミは嬉しそうに笑った。いい……。妹って、ちょーいい……。俺も妹が欲しかった……。って、この子は俺の妹だよな? そうだよな? ってことは、この子をたくさんかわいがってもいいんだよな? もしかしなくても、抱っことかしてもいいのか? いいんだよな? ミミを抱っこしようとする俺と、ヘンタイと心の中で叫ぶ俺がせめぎ合っている。

 突然、大きな音がして、俺とミミそろってそちらを見る。そこには微少女? のアナトが仁王立ちで立っていた。あの凄い音は、ドアを開けるときの音だったのか。

「あ、かわいそうなおねえちゃん」

「かわいそう?」

 アナトを見たミミがそう言った。

「うん、むねがかわいそう……。ナーナおねえちゃんみたいじゃないから……」

 うんうん。子供は正直だ。

「ちょっと! なに言ってんのよ! 胸の大きさなんて関係ないでしょ!」

「子供にも分かるぐらい、かわいそうな胸ってことは、自覚してるんだ」

「うるさいわね! そんな態度なら帰るけど?」

「あ、すみません……。ごめんなさい……。帰らないでください……」

「ミーナおねえちゃん?」

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