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 目の前の巨乳美少女が心配そうな顔で俺を見ている。いやー、美少女に心配されるって、いいな……さすが夢って感じだ。……って、ん? え? 死んじゃった? 今、死んじゃったって言ったよな? 誰が? 誰が死んだんだ? もしかしなくても、夢の中の俺? 俺、死んじゃった設定なのか?

「あの、ミーナって俺のこと?」

 とりあえず設定を確認しておくかと思い尋ねてみた。なんか、不思議そうな顔で、巨乳美少女が俺を見てる。

「あの?」

 もう一度声をかけてみる。ん? なんか変じゃないか? 今、俺がしゃべったよな? 目の前の巨乳美少女じゃないよな? 

「あの、俺……」

 やっぱり、変だ。さっきまでは色々と動揺していて気が付かなかったが、今、しゃべったのは俺の声みたいだ。でも、これ……どう聞いても女の子の声だ。

 いったいどういうことだ? と少し考えたが、これは夢だということを思い出し、夢なら何でもありかと納得をする。それにしても、俺がこんな可愛い声で話すって、なんだか変な感じだな。

「あ、ごめん。父さんたちが帰ってきた」

 そう言うと、巨乳美少女は部屋から出て行った。家族もいる設定なのか。じゃあ、さっきのは俺の姉か妹ってことか? 弟しかいない俺には、姉とか妹っていうのは想像上の生き物だよな。さすが夢、俺の願望を叶えてくれてるのか。

 そういや、夢の中の俺ってどんな姿なんだ? まさか、マジ俺の姿にあの可愛い声じゃないよな? まぁ、ちょっと怖いけど、鏡を見てみるか。鏡を探して部屋の中を見回すが、それらしいものは見つからない。部屋にあるのは、ベッド、シンプルな机、細長い蓋の付いた物入れぐらいしかない。机には引き出しが無くシンプルすぎるつくりだ。あるとしたら、あの細長い物入れか。

 ベッドから降りて物入れに向かおうとしたとたん、サラリと長い髪が揺れた。ん? これって俺の髪? 薄いピンクの髪が俺の動きに沿って動く。髪をつかんだ手が、やけに華奢だ。ちょっと力を入れたら即効、折れてしまいそうなほどだ。俺の体、どんな感じになってんだ? ふと気になり、自分の体を見てみる。やけに細くて華奢だ。来ている服は白いシンプルなもので、女の子が来ているワンピース? とかいうやつみたいだ。え? ワンピース? って、ちょっと待て! もしかして、いやもしかしなくても、夢の中の俺って女の子になってるのか? その疑問を解消するために、俺はおそるおそる手を動かした。ゆっくりと、手を胸のところに当てる。

「うぉっ!」


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