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無理矢理連れ出されたら死にそうだ

 なんか声がする。何度も誰かを呼んでいる。近所の誰かが大声を出しているのか? やけにうるさい。ゆっくり寝られないじゃないか! 俺は、文句を言いたい気分で目を開けた。目の前には、何か見慣れた柔らかそうな肉の塊がある。

「うわっ!」

 驚き、声を上げて跳ね起きる。なんだ? 一体何が起こったんだ? 

「ミーナ?」

 軟らかい肉の塊がしゃべった! じゃなくて、あれは胸か? いわゆる巨乳というやつか? てか、なんで俺の部屋に巨乳が?

「どうしたの? まだ体調悪い?」

 あ……ナーナさんだ。そうだ、俺、ラノベや深夜アニメみたいに異世界転生? したんだった。いや、異世界転生なのかどうか、まだよく分かってないけど……。

「あ、おはようございます。体調は大丈夫です」

「おはよう。全然、起きないから心配したよ」

「えっと……、なんだか寝付けなくて……だから、寝たの遅くなっちゃって……」

「そっか。そうだよね。色々とあったもんね」

 ナーナさんが、うんうんと頷きながら答える。色々ってなんだろう? この身体の死因とか? マジ、それが気になるんですけど? でも、家族に聞くのってやっぱり酷かな? 今日、アナトが来るって言ってたし、アナトに聞いてみよう。

「とりあえず、顔を洗って朝ご飯にしようか?」

「うん」

 寝ている間も腹は減る。それに、昨日の晩飯があれだったからな……。ほぼ、寝てただけだけど腹減りすぎてる……。

「じゃあ、行こう」

 ナーナさんに手を引かれ、ベッドから降りるとサンダルもどきを履きドアへと向かう。特に体調はなんともないんだけど、心配してくれているみたいなので素直に従うことにした。リビング? らしきところには、お母さんと父親? と思われるゴツイおっさんと、幼女がいる。幼女、可愛いな。いや、別にロリが好き的な意味でじゃなくて、ペットとかなんかそういう可愛さだ。

「おはようございます」

 無難に朝の挨拶をすると、ゴツイおっさんが驚きの表情をした。それを見たナーナさんは、少しイタズラっぽく笑う。この身体の持ち主、一体どんな人物だったんだ? ものすげー気になる……。まぁ、嫌な予感しかしないけどな……。色々と気になりながらも、ナーナさんに連れられて外へと向かう。

「ミーナ!」

 ナーナさんに声をかけられ、井戸にぶつかる寸前で足を止めた。やべー、考え事してたら、このまま進んであそこに落ちてたわ。考えること多すぎだけど気を付けないとな……。

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